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滋慶学園グループの新年式 約2千人の教職員前に浮舟総長が年頭の挨拶「『職業教育の質』向上と『ブランド』構築に取り組む」
2015.01.09
滋慶学園グループの「平成27年度新年式」が1月5日(日)午後零時半から、大阪市福島区のザ・シンフォニーホールを拠点に開催されました。
新年式の模様は東京4ヶ所をはじめ、北海道、仙台、名古屋、鳥取、出雲、福岡の国内計10拠点と韓国、フランス、中国、オーストラリアの海外4拠点にも映像配信され、2000名を超える滋慶学園グループの教職員が心を一つに新しい年への第一歩を踏み出しました。
新年式で、年頭の挨拶に立った浮舟邦彦総長は、経済や社会の歴史的な流れや経緯について触れ、「そうした中で、滋慶学園は1976年以来、一貫して『職業人教育を通して社会に貢献する』というミッションの下、『実学教育』『人間教育』『国際教育』を展開し、多くの人材を世に送り出してきました」と述べ、グループの根幹を支えてきた建学の理念を年の初めにあたって全員で確認しました。
このあと、昨年春に導入された文部科学大臣認定の「職業実践専門課程」について、浮舟総長は、「昨秋からは実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化も視野に入れた有識者会議が開かれています。もしそうなれば、我々専門学校は実践的な職業教育の場として、社会的評価をこれまで以上に高め、職業教育の質をさらに高めていくことが課題となってきます。国際的評価や世界で通用する学位や称号の問題なども課題となってきます。ですから我々としてはこの有識者会議の議論の行方をしっかりと見守っていかなければなりません」と訴えました。
浮舟総長は、そのためには「まず職業実践専門課程に認定された学科の運営をきちんと行うことです。学校関係者評価委員会や教育課程編成委員会、さらに自己点検・自己評価、ファカルティ・ディベロップメント・スタッフ・ディベロップメント(教職員の教育力や現場力の充実)、情報公開などを通して、今以上に教育の質の向上を図らなければなりません」と述べ、そのために滋慶学園グループの教務の中核機関である「滋慶教育科学研究所(JESC)」や各委員会活動をフル稼働させ、研修にも力を注いでいきたいと力を込めました。
また2015年のグループ方針として、「グループ内の様々なブランドや、グループネットワークをもっと生かし、総合的ブランドを構築していきたい」とブランド戦略に取り組むことを明らかにしました。
その上で浮舟総長は「これからはマネージメント力が求められていきます。人と関わる滋慶学園にとって、特にサービス・マネジメントの追求が大切です。人が成長して初めて組織は成長します。2015年はこれまで以上に学生の皆さんやお客様、利用者の方々お一人お一人を大切にしていかなければならないと考えています。そのためにも教職員一人ひとりが主体性や生きがいをもって仕事を楽しく面白く、コンプライアンスに注力しながら取り組んでいってください」と年頭にあたっての所感を述べました。
各組織の代表からも新年の挨拶が行われ、滋慶教育科学研究所(JESC)の近藤雅臣所長や学校長を代表して神戸製菓専門学校の武田寿子学校長、齋藤常務理事、関連企業を代表して株式会社滋慶の田仲豊徳社長がそれぞれ年頭所感を述べました。
年頭の挨拶を行なう近藤JESC所長、武田学校長(左から)
年頭の挨拶を行なう斎藤常務理事、田仲社長(左から)
「個人情報保護の管理体制強化の年に」 個人情報保護委員会などが方針発表
ついで、滋慶学園グループの昨年1年間の活動をまとめたスライドショーが上映され、全教職員で振り返りを行なったあと、各委員会を代表して活動報告と今年度方針が披露されました。
昨年の教育関連会社による大量の個人情報流出事件を受けて、個人情報保護委員会から「個人情報に関する管理体制について」の報告が行なわれ、一般社団法人日本プライバシー認証機構(JPAC)と協力して、今年は個人情報保護に関する研修などを徹底的に行っていく方針が示されました。
「今年は職業実践専門課程認定校48校をめざす」 自己点検・自己評価委員会
また職業実践専門課程ワーキンググループ・自己点検自己評価委員会からは、昨年、職業実践専門課程に認定された専門学校は全国の約17%でしたが、滋慶学園ではグループの63%38校が認定を受け、さらに本年は計48校に認定校が増える予定だとの報告のあと、今年も引き続き、学校の各種情報公開に取り組むほか、企業と連携協力してのカリキュラムの開発に取り組み、教職員の研修に取り組み教育力の更なるアップを図っていくことを誓いました。
社会貢献へ「節電」に取り組む 環境安全衛生委員会
このほか、環境安全衛生委員会からは、学生の協力で作成した節電啓発ポスターを使って、全校・全企業で『節電』運動を展開することやインフルエンザ、ノロウィルスへの早期対策にあたることが産業医の先生らから示されたほか、教材研究委員会、福祉委員会などから本年度に望む決意がそれぞれ示されました。
ジケイスペースDUCEからは、建物のライフサイクルに考慮し、改修の為の積立金を事業計画に盛り込むことや、そのための計画や見積もりをDUCEが協力していく旨の提案がありました。
また、各地からのビデオメッセージが紹介され、中国・上海センターの孫源源社長から「中国では、ますます職業教育が重要になっており、滋慶学園のノウハウを生かしていきます」とのメッセージが届いたほか、ソウルセンターやヨーロッパセンター、米ウエストフロリダ大学(UWF)内にあるアメリカンセンターの各代表、さらに日本の女子短距離界をリードする北海道ハイテクACの中村監督をはじめ、福島千里選手や北風沙織選手、野村有香選手らが世界選手権や世界陸上などへの抱負を述べるなど、国内外の各拠点から今年に賭ける熱いメッセージが続々と届けられました。
歯型彫刻テクニカルコンテスト3年連続1位の東洋医療専門学校など10チームに「総長賞」
また恒例の各賞表彰式が行なわれ、「総長賞」に東洋医療専門学校歯科技工士学科など10チームが選ばれ、浮舟総長から各代表に表彰盾と副賞が贈られました。
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「総長賞」に選ばれて抱負を述べる新東京歯科衛生専門学校の教職員代表
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「総長賞」のJESC研修体系検討委員会
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「総長賞」の東洋言語学院
今年度の「総長賞」は以下の通りです。
【東洋医療専門学校 歯科技工士学科】
第36回日本歯科技工学会学術大会の全国の歯科技工士学校生を対象に行われた「歯型彫刻テクニカルコンテスト」で、同学科3年の小川真輝さんが石膏彫刻部門で3年連続1位となる最優秀賞を受賞した。これは教員一同が日頃から指導力の研鑽に励み、石膏彫刻など基礎技術教育に力を注いできた賜物である。
【ベルエポック美容専門学校 広報センター】
「原宿」という地域特性を活用することによって、学校の独自性を高めた。またSNSを有効利用し、広報の新しい流れを築いた。
【新東京歯科衛生士学校 歯科衛生士科スタッフ一同】
広報や中途退学、国家試験合格、早期就職内定と全目標項目に対し、学科長を中心にチーム一丸となって取り組み、すべて目標通り達成した。経験の浅い4名の新入職員を抱えながら「主体性とコミュニケーション」を行動指針に強固なチームに作り上げた結果である。
【東京メディカル・スポーツ専門学校】
昨年秋、柔道整復師科の実技授業中に、学生が卒倒して心肺停止状態に陥った際、担当講師とスタッフルーム教職員の的確な判断と迅速な指示・連携の下、心臓マッサージ及び1回のAED対応で蘇生させ、救急車で搬送して命を救った。
【放送芸術学院専門学校/大阪アニメーションスクール専門学校 ミュージカル「甲子園だけが高校野球ではない2014」制作スタッフ】
3年目のミュージカル公演にあたり、苦労を重ねながら9月の本番には音響、照明、美術、メイク、カメラ、マネージャーら在校生が一丸となるマネジメントを展開、全力プレーによって1300名を超える来場者を迎え、公演を成功させた。予算管理も学生が行い、最小限の支出に抑えるとともに募金も成功させ、将来に向けての学生のモチベーションアップに繋げた。
【JESC研修体系検討委員会 FD研修企画チーム】
職業実践専門課程の導入にあたり、教員向けFD研修のレベルごとの体系化を行ない、ミクロレベル研修では、責任者クラスにも授業の考え方やスキル研修を実施し、全国で公開授業を展開した。 これによって指導法や評価基準などが言語化・見える化され、公開授業では新任・ベテラン教員ともに成長し、モチベーションアップに繋がった。
【仙台医健専門学校 教職員一同】
視能訓練科は模擬試験の結果などから、昨年12月の段階では国家試験の合格見込みが極めて低かったが、学科長が危機感を持ち国家試験対策センターなどに協力を依頼しグループ力を動員。教職員が一丸となって学生指導に当たった結果、見事全員合格を果たした。
【つちや書店 出版事業部】
データーシステムの構築をはじめ、市場分析とマーケティング、競合他社の商品分析などに取り組むと共に、全国ネットワークの販売営業体制を構築。直感を大事にしながらも世代ターゲティングによる商品開発販売などに取り組み2年連続の黒字化に成功した。
【東洋言語学院】
大震災後、教職員の想いの共有から再出発し、主体的に動くチームワーク作りに着手、その結果、昨年度に続いて15%増の学生募集を達成した。教育改革も推し進め、日本語能力試験のN1.N2レベルの全国平均40%を大きく上回る70%を超す合格率を達成、ジャパンタイムス紙に掲載されるなど校名を高めた。
【株式会社ザ・シンフォニーホール 現場スタッフ一同】
ホール運営を引き継いで1年。現場スタッフは研修を重ねて滋慶マインドを習得、組織目標である「30年の歴史と文化を未来に維持、継承する」「顧客、演奏者、関係者からの高度な信頼を得る」に取り組み、愛情の籠った案内や定休日に於けるチケット販売、お客様目線の広報に営業、事務などホールにふさわしいスタッフ対応だと各方面から高い評価を得た。
宮川藤一郎副理事長による締めの詞で第一部の新年式がお開きとなり、第2部では、木材の輸入会社などを経営し、80歳で今なおビジネスで世界中を駆け回っておられる間﨑清志氏による講演「出世つかみどり28条」が行なわれました。間﨑氏の波乱万丈の人生体験から生まれた重みのある人生訓に、出席者は耳をそばだてて聞き入っていました。
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宮川副理事長
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司会を務めるキャリナリー製菓調理大阪校の谷水教務部長
また、新生ザ・シンフォニーホールの専属オルガニストの片桐聖子さんによるパイプオルガンの演奏と、大阪スクールオブミュージック専門学校副校長、池末信先生率いるゴスペルチーム「SOULMATICS(ソウルマティックス)」と大阪スクールオブミュージック専門学校の学生によるパワーあふれる音楽を楽しんでいました。
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プロジェクションマッピングに彩られたパイプオルガン演奏
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「SOULMATICS」の力強いゴスペルの歌声