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滋慶学園グループあげて地球温暖化防止へ 環境・安全・衛生委員会「節電啓発ツールコンクール」を開催

滋慶学園グループ「環境・安全・衛生委員会」がクリエイティブ系8校と行なった「節電啓発ツールコンクール」の最終選考会。ノミネートされた16組がプレゼンテーションを行なった

 滋慶学園は2007年からグループを挙げてCO2(二酸化炭素)の年間排出量削減など地球温暖化防止に取り組んでいます。その推進役を担う「環境・安全・衛生委員会」(委員長:田仲豊徳・㈱滋慶代表取締役)はグループ内のクリエイティブ系の学科をもつ8校と、節電を呼びかけるキャラクターやポスターなどの制作を行なう産学協同教育に取り組み、採用作品を決める「節電啓発ツールコンクール」の最終審査会が12月3日(水)、大阪市西区の大阪コミュニケーションアート専門学校(OCA)10階イベントホールで開催されました。

 このコンテストは今年7月、滋慶学園グループが社会貢献事業として取り組む地球温暖化防止に、学生が協力する産学協同教育として行なわれたもので、学生たちはイメージキャラクター+啓発ポスター+LINEスタンプの3点を1セットとして制作。10月末までに多数の作品が寄せられ、同委員会メンバーらによる第1次審査の結果、16作品が最終選考会にノミネートされました。

  • 最優秀賞に選ばれたTCA寺西さんの3点作品。左からポスター、キャラクター、スタンプ。地球温暖化防止のための節電啓発ツールとして、グループ各校、各企業などに掲出される

  • 最優秀賞に選ばれた3点作品。左からポスター、キャラクター、スタンプ。滋慶学園グループ「環境・安全・衛生委員会」が呼びかける地球温暖化防止のための節電啓発ツールとして、グループ各校、各企業などに掲出される

  • 最優秀賞に選ばれたポスター、キャラクター、スタンプの3点作品。地球温暖化防止のための節電啓発ツールとして、グループ各校、各企業などに掲出される

最優秀賞に選ばれたポスター、キャラクター、スタンプの3点作品。
地球温暖化防止のための節電啓発ツールとして、グループ各校、各企業などに掲出される。

 この日の最終審査会では、浮舟総長と田仲委員長に加えて、元電通クリエイティブ局長の鞍井修一・OCA学校長、長野五輪公式ポスターを制作したグラフィックデザイナーの篠塚正典・TCA副校長の4人の審査員が見守る中、16組18名の学生がそれぞれ「電節の消軍」や「エコッパくん」「えこあんこーさん」など自分たちが生み出した動物などのキャラクターと、ポスター、LINEスタンプの3点作品の狙いやポイントについて説明しながら、プレゼンテーションを行ないました。

  • 審査員。右からグラフィックデザイナーの篠塚副校長、浮舟総長、鞍井学校長、環境・安全・衛生委員会の田仲委員長

    審査員の先生方。右からグラフィックデザイナーの篠塚副校長、浮舟総長、鞍井学校長、環境・安全・衛生委員会の田仲委員長

  • 最終審査会が行なわれたOCA校舎

    最終審査会が行なわれたOCA校舎

最優秀賞にTCA1年の寺西さん、優秀賞にOCA3年の岡崎さん
16組のファイナリストが“節電”訴える

 学生たちは作品について説明するだけではなく、どの場所にどういう形で貼り出すのが効果的かといった掲出案も提案するとともに、スタンプについては、スマホアプリへの開発プランを発表、審査員からの鋭い質問にも臆することなく受け答えをするなど、最終選考会にふさわしいアイデアフルな若さと熱気に溢れたコンテスト風景となりました。

最優秀賞に輝いたTCA寺西さん最優秀賞に輝いたTCA寺西さん

 たっぷりと時間をかけた審査の結果、豆電球をモチーフに電気を連想させる黄色い小鳥をイメージしたキャラクター「こまめどり」を創作し、そのポスターとして、「ポチッとこまめにけす」のメインコピーと「5~16.5%もの節電効果」をサブコピーとして配してインパクトのあるポスターと、愛らしいLINEスタンプ作品群を発表した東京コミュニケーションアート専門学校(TCA)グラフィックデザイン専攻1年、寺西彩香さんの3点作品が最優秀賞に輝きました。

 浮舟総長から賞状と記念品を贈られた寺西さんは「最後の最後まで修正して納得のいく作品に仕上げたつもりでしたが、まさか最優秀賞をいただけるとは思いませんでした。キャラクターがなかなか決まらずに、コンセントに見立てたうさぎやナマズ、提灯アンコウなど電気を連想できるようなキャラクターを20ほど考えました。いろいろ迷っていた時に偶然、私が『こまめにポチッと消さないとね』と独り言を言ったら、先生が“それ、いいよ”て。それで創ったこまめどりで賞がとれて、感激しています」と嬉しそうでした。最優秀賞(PDF)

優秀賞のOCA岡崎さんのプレゼン優秀賞のOCA岡崎さんのプレゼン

 また、2位に相当する優秀賞には、ただ一人、豆をモチーフにした植物系の題材を選んで清楚なイメージキャラ「こまめん」を提案したOCAグラフィックデザイン専攻3年、岡崎美佳さんの3点作品が節電イメージに結びつきやすいと、選ばれました。すでに広告デザイン会社への就職が内定している岡崎さんは「最優秀が1年生で、ちょっと悔しいところがありますが、就職活動の休憩中に頑張ってチョコチョコやりながら創った作品なので、ここまで行くとは思いませんでした。シンプルに豆で勝負したのが良かったのだと思います。これだと節電以外の地球温暖化防止にも使えると思って。学校生活のいい思い出になります」と話していました。優秀賞(PDF)

部門賞にTECHの青木さん、TCAの小林さん、SCAの石倉さん
審査員特別賞にFCA福重さんとOCA吉田さん

 3位に相当する部門賞では、キャラクター部門賞に「シュタインおじさん」のキャラクターを描いた東京デザインテクノロジーセンター専門学校イラストレーション専攻2年の青木咲絵さん、ポスター部門賞に強烈なイメージで会場の笑いを誘った「おかん」のTCA総合デザイン・イラスト専攻1年、小林真由子さん、LINEアプリ部門賞に愉快な「エコッパくん」の数々を生み出した仙台コミュニケーションアート専門学校(SCA)のWEB・HPデザイン専攻、石倉愛理沙さんの3人の作品がそれぞれ選ばれました。

表彰式で浮舟総長から審査員特別賞を受けるFCA福重さん表彰式で浮舟総長から審査員特別賞を受けるFCA福重さん

 さらに、キャラクターの「ナマズくん」のお面をかぶり、声色を使って二役を演じて会場を沸かせた上、総長や各審査員の質問に対しても二役を演じ分けて気の利いたアドリブで返す見事なプレゼンを行なった福岡デザインコミュニケーション専門学校(FCA)のイラストレーター専攻2年、福重ななみさんと、子どもライオンと電気を切るラインオフを引っ掛けたキャラクター「ライオフくん」を作って審査員のハートをつかんだOCAイラストレーション専攻3年、吉田恵美さんの二人に、予定にはなかった審査員特別賞が贈られました。福重さんは、浮舟総長から「福重ななみさんと“ナマズくん”に」と言って賞品を贈られると、ナマズくんに成りきって「ありゃ、うれしい! あ・り・が・と・う」とコメントし、会場は爆笑に包まれました。

 なお、最優秀賞の寺西さんの「こまめどり」の3作品は、同委員会によって、全国のグループ各校及び、各企業に貼り出されるほか、LINEアプリとして利用され、グループ挙げての社会貢献事業としての節電運動に一役買うことになっています。

浮舟総長「節電はグループ、社会にとって大きなテーマ」「コンテストはプロ意識を育むキャリア教育」

 審査員として出席した浮舟邦彦総長は「環境・安全・衛生委員会はとても大切な委員会です。電気をムダにしないということは我々グループにとっても社会にとっても大きなテーマであり、そのことをそれぞれが考えて取り組んだこのコンテストの意義は大きい。いずれも素晴らしい作品でした。その中から我々は選ばなければならなかったのですが、今後、皆さん方はこの仕事をしていく上で、何らかの形で選らばれていくわけです。その意味でこのコンテストは皆さんのプロ意識、心構えを育む上でのキャリア教育の流れの中にあるものです。皆さんが今回の経験を通して一つでも気づいていただけることがあったなら嬉しい限りです」と述べ、田仲委員長も「選ばれた作品を使ってグループ内はもとより、日本、世界に向けて「節電」をテーマに活動を推進していきます」と決意を新たにしていました。

  • 審査する浮舟総長。右は元電通クリエイティブ局長の鞍井学校長

    審査する浮舟総長。右は元電通クリエイティブ局長の鞍井学校長

  • 環境・安全・衛生委員会の田仲委員長

    環境・安全・衛生委員会の田仲委員長

篠塚副校長による受賞作品への講評

講評を述べるグラフィックデザイナーの篠塚副校長講評を述べるグラフィックデザイナーの篠塚副校長

 「どの作品をとってもいい作品ばかりで審査も大変だった。最優秀の寺西さんの作品は非常にインパクトもオリジナリティもあるキャラクターが出来上がっている。そこにシンプルなコピーを添え、さらに説得力のある数字のコピーも入っていて訴求力のあるポスターに仕上がっている。学校や企業に貼り出されて毎日見てても飽きないし、むしろ親しみが湧いてくるのではと評価が高かった。LINEのキャラクターも細かいとことまで良く考えられている。
 優秀賞の岡崎さんのデザインは、こまめに消そうということで「豆」をモチーフに究極にシンプルなデザインになっているところが良かった。ポスター、スタンプもほのぼのとして使う方としては楽しいのではということだった。
 部門賞の「シュタインおじさん」は、オリジナリティある作品で印象に残った。また「おかん」はすごいインパクトがあったが、残念だが学校向きではないということになった。スタンプ部門の「エコッパくん」も親しみ感があり良く考えられている」

鞍井学校長による全体講評

元電通クリエイティブ局長の鞍井学校長元電通クリエイティブ局長の鞍井学校長

 「今回のテーマは大切なテーマだ。原発が止まったが、暑さ寒さを乗り越えられたのは国民が節電を意識したからだと思う。多くの人が出入りする我々の学校も一人ひとりが少しずつ意識することが大切なことだと思う。今回のツールによって、一人ひとりの節電が行なわれ、学校はもちろん、日本全体にも広がってくれればと願っている」

【授賞作品】(敬称略)

作品名 学校名 学科・コース・学年 氏名
最優秀賞
(PDF)
こまめどり 東京コミュニケーションアート専門学校 グラフィックデザイン専攻1年 寺西 彩香
優秀賞
(PDF)
こまめん 大阪コミュニケーションアート専門学校 グラフィックデザイン専攻3年 岡崎 美佳
キャラクター部門賞
(PDF)
シュタインおじさん 東京デザインテクノロジーセンター専門学校 イラストレーション専攻2年 青木 咲絵
ポスター部門賞
(PDF)
おかん 東京コミュニケーションアート専門学校 総合デザイン・イラスト専攻1年 小林 真由子
LINEスタンプ部門賞
(PDF)
エコッパくん 仙台コミュニケーションアート専門学校 WEB・HPデザイン専攻1年 石倉 愛里沙
審査員特別賞
(PDF)
ナマズくん 福岡デザインコミュニケーション専門学校 イラストレーター専攻2年 福重 ななみ
審査員特別賞
(PDF)
ライオフくん 大阪コミュニケーションアート専門学校 イラストレーション専攻3年 吉田 恵美

【最終選考会ノミネート作品】(授賞作品を除く、敬称略)

1 電節の消軍 札幌放送芸術専門学校 コミックイラストコース2年 森 文香
2 オフモ 仙台コミュニケーションアート専門学校 グラフィックデザイン専攻1年 太田 彩
3 えこあんこーさん 東京デザインテクノロジーセンター専門学校 イラストレーション専攻2年 杉本 瑞希
4 まめ子 東京コミュニケーションアート専門学校 グラフィックデザイン専攻1年 明見 奈都美
5 くまたろ 東京コミュニケーションアート専門学校 グラフィックデザイン専攻1年 阿部 瑞香
6 ライビット 名古屋コミュニケーションアート専門学校 イラストレーション専攻1年 出口 公香
7 ペッカー 福岡デザインコミュニケーション専門学校 コミックイラスト専攻3年 福永 弥沙
8 ゴロちゃん 福岡デザインコミュニケーション専門学校 コミックイラスト専攻3年 渡辺 夏美
9 電節の先輩 福岡デザインコミュニケーション専門学校 グラフィックデザイン/
イラストレーター専攻2年
林 佳明
蘆原 由貴
尾方 未彩