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各分野のエキスパートとして新たなスタート! 神戸滋慶学園4校合同卒業式、約430人が巣立ちました

 滋慶学園グループの学校法人 神戸滋慶学園の神戸医療福祉専門学校中央校・三田校、神戸製菓専門学校、姫路医療専門学校4校の合同卒業式が3月13日(木)、神戸市中央区のANAクラウンプラザホテル神戸で執り行われ、春らしい陽気の中、卒業生約430人が巣立っていきました。

「時を守り、場を清め、礼を正す、の生き方を貫いて」川口延子校長

 式典では、卒業生の代表に卒業証書が授与された後、神戸医療福祉専門学校中央校、神戸製菓専門学校の川口延子校長が校長を代表して式辞を述べました。川口校長は「みなさんは学校にどのような意味を感じてすごされていましたか?」と卒業生に問いかけた後、「私は、『時を守り、場を清め、礼を正す』ことを学ぶ場だと教わりました」と教育者で哲学家の森信三の名言をひきました。「時を守り」とは、時間を守る、定刻までに準備を整え、きたるべき時に備え心を静めて開始を待つ、ということ、「場を清め」は掃除すること、「礼を正す」は挨拶や返事などをしっかり行い、礼儀正しく行動すること。川口校長は初めてこの言葉を聞いたとき、「礼を正す、が一番にこないのはなぜなのか」と疑問を抱いたといいますが、「時を守るの『時』とは、自分の時間だけを指すのではなく、他の人の時間も指す。自分と他者との心の大事さ。それは人として最も大切なことだ」と教わり、納得したそうです。

 「卒業されてからも、皆さんには、時を守り、場を清め、礼を正す、の生き方を貫いてほしいと思います。そして私からは、それに付け加え、今日の日の感激、感動、感謝の心を忘れずにいてほしいと思います」。川口校長は最後に、森信三の「これの世の 再びなしと いふことを 命に透り知る人少な」という人生は二度とないということをうたった短歌を紹介し、「みなさんが職業を、自分に与えられた使命と自覚し、その達成のために挑戦者であり続けられますように」と卒業生にエールをおくりました。

「コミュニケーションの原点は笑顔での挨拶 皆さんの職場にも持っていって」浮舟邦彦総長

 来賓祝辞では、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長からビデオメッセージでお祝いの言葉をいただきました。浮舟総長は「プロとして仕事をするためのスキル、知識、社会人、業界人としての人間力を養ってこられ、スペシャリストとしての基礎はできました」と卒業生たちのたゆまぬ努力を称えた後、「しかし、卒業はゴールではなく、むしろスタート」として、「プロは仕事を通して成長していく」というプロの成長の原則に言及しました。「職場を大切に、常に学ぶ姿勢を持ってください。仕事での人間関係が財産になります。そのためにはコミュニケーションが大切です」。プロとしての心得をこうアドバイスし、さらにコミュニケーションの原点は「笑顔での挨拶」であるとして、「各学校のいたるところに掲げられている『今日も笑顔であいさつを』の標語を皆さんの新しい職場にもっていっていただきたいと思います」と求めました。最後は「学校は卒業生にとってのふるさと。困った時はいつでも訪ねてください。うれしい時も来てください。学園のネットワークを活用してください。私たちは誇りを持って皆さんの成長を見守っていきます」と呼びかけ、祝辞を締めくくりました。迫力ある映像に卒業生、保護者たちは時にうなづきながら視聴していました。

「夢に向かって大きく羽ばたいて」在校生送辞

 来賓紹介の後、各賞の表彰が行われ、優秀な成績をおさめた学生に校長賞、優秀賞、努力賞が、また学校行事に積極的に取り組み、学園生活の向上につとめた学生に理事長賞が贈られました。すべての授業に出席した学生を称える皆勤賞、精勤賞、創造性に加え完成度の高い卒業研究・卒業作品に贈る滋慶教育科学研究所(JESC)の奨励賞などの表彰も行われました。

 続いて、神戸医療福祉専門学校三田校の在校生が送辞を述べました。在校生代表は「先輩方からは授業の取り組み方、校外実習での心構えなど多くのこと教わりました。入学したばかりで戸惑う私たちにやさしく接してくれました。皆さんとともに過ごした時間はかけがえのない宝物です」と卒業生に感謝の言葉を述べ、「それぞれの夢へ向かって大きく羽ばたかれることを心より祈っております」と送り出しました。

 ここで、グループ校・大阪スクールオブミュージック専門学校のOSMゴスペルアンサンブルが登場し、「翼をください」を熱唱。徐々に盛り上がりを見せ、感動的なラストを迎えたコーラスに、卒業生たちは自らを鼓舞するように大きな拍手を送っていました。

「いつか私も誰かを支える存在になりたい」卒業生答辞

 そして卒業生代表の答辞。神戸医療福祉専門学校三田校 義肢装具士科4年制の卒業生が務めました。彼には、幼少時に遭った交通事故で車いす生活を余儀なくされた兄がおり、その兄が多くの医師やリハビリの先生のサポートを受けていたのを間近で見てきました。大学では経営学を学んでいたのですが、「自分も誰かの支えとなる存在になりたい」と神戸医療福祉専門学校へ入学。兄が世話になった先生が校長を務めていたことに「運命的な何かを感じた」といいます。授業や実習で最新技術を教えてくださった先生方や、ともに教えあって国家試験を乗り越えたクラスメートに感謝の言葉を述べ、「いつかは私も、兄を支えてくださった先生方のように誰かを支える存在になりたい。関わった人に憧れてもらえるような存在になりたい」と誓いました。

 閉式の後、卒業生たちは春の日差しが降り注ぐホテルのガーデンスペースに出て、クラスメートと写真を撮り合い、名残を惜しんでいました。これから医療・福祉・食の世界に進み、社会人として第一歩を踏み出した卒業生たち。それぞれが決意を新たにし、喜びにあふれた式典となりました。

(Web広報センター)