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飛翔~2025 新しい時代へ~ 大阪ハイテクノロジー専門学校と大阪保健福祉専門学校の卒業式が行われました
学校法人 大阪滋慶学園の大阪ハイテクノロジー専門学校と大阪保健福祉専門学校の卒業証書授与式が3月11日(火)、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で午前と午後にわけて行われ、両校合わせて541名の卒業生たちが広い世界に大きく羽ばたいていきました。卒業生を代表して大阪保健福祉専門学校の多田千紘さんら2人が謝辞を述べ、厳粛な空気の中でも喜びあふれる卒業式となりました。

「若いうちに第二の専門職を学ぶことが必要」 橋本勝信学校長
国歌斉唱の後、橋本勝信学校長が登壇し、告辞を述べました。橋本学校長は、生成AIの普及による時代の変化や昨年の元旦早々に起きた能登半島地震について触れ、さまざまな環境が激変する中にあって、無事卒業の日を迎えた学生たちのたゆまぬ努力を称えました。
そして、卒業生たちがこれから飛び込んでいく医療、介護、ヘルスケアなどの分野で、デジタル化が一気に進んでいると指摘した上で、そのような中でも変わらないものとして「EQ(心の知能指数)を高めることの大切さ」を説き、「患者、高齢者に気配りをし、共に寄り添い、多くの人々から感謝の言葉をもらい、そこから得られるものを自分のエネルギーに変換し前進してほしい」と期待を寄せました。
また、スペシャリストとして大切なこととして「生涯、学び続ける」ことの重要性を説き、人生100年時代を迎え、DX化のさらなる進行を踏まえた上で、これまで身につけたこと以外に「第二の専門職」を若いうちに学ぶ必要があると強調。最後にお祝いの言葉として、「好奇心があればいつだって新たな道に導かれる」というウォルト・ディズニーの名言、長野県の中小企業経営者が述べた「人として生きるために『モラル』(道徳意識)と『モラール』(やる気)が大事だ」という言葉、そして「継続することの偉大さ」の言葉-の3つの言葉を卒業生に贈り、「新しい種をまいて、自分の花を咲かせてください。学校は一生懸命皆さんを応援していきます」と激励しました。


この日、卒業を迎えたのは、大阪ハイテクノロジー専門学校のバイオ・再生医療学科、スポーツ科学科、鍼灸スポーツ学科、柔道整復スポーツ学科、柔道整復師学科、臨床工学技士科、人工知能学科、診療放射線技師学科、日本語学科を修了した266名と、大阪保健福祉専門学校の看護学科、介護福祉科、社会福祉科、保健保育科、精神保健福祉科、社会福祉専攻科を修了した275名。あいにくの雨模様の中でしたが、曇天を吹き飛ばすような卒業生たちのはじける笑顔が印象的でした。
卒業生の総代として大阪ハイテクノロジー専門学校 臨床工学技士科(夜間部)の佐々木絢乃さんと、大阪保健福祉専門学校 社会福祉科の玉城知優さんに、橋本学校長から卒業証書と医療専門課程修了の専門士称号、さらに文科省認定の職業実践専門課程の修了証が授与されました。


「コミュニケーションが大切 『笑顔で挨拶』を新しい職場に」 滋慶学園グループ 浮舟邦彦総長
続いて大阪滋慶学園の理事長である、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長からお祝いのビデオメッセージが贈られました。浮舟理事長は「プロとして仕事をするためのスキル、知識、社会人、業界人としての人間力を養ってこられ、スペシャリストとしての基礎はできました」と卒業生たちのたゆまぬ努力を称えた後、「しかし、卒業はゴールではなく、むしろスタート」として、「プロは仕事を通して成長していく」というプロの成長の原則に言及しました。
「職場を大切に、常に学ぶ姿勢を持ってください。仕事での人間関係が財産になります。そのためにはコミュニケーションが大切です」。プロとしての心得をこうアドバイスし、さらにコミュニケーションの原点は「笑顔での挨拶」であるとして、「各学校のいたるところに掲げられている『今日も笑顔であいさつを』の標語を皆さんの新しい職場にもっていっていただきたいと思います」と求めました。最後は「学校は卒業生にとってのふるさと。困った時はいつでも訪ねてください。うれしい時も来てください。学園のネットワークを活用してください。私たちは誇りを持って皆さんの成長を見守っていきます。自信を持って自分の仕事を大切に、楽しく道を歩んで行かれることを祈念いたします」と締めくくりました。


独創的で創造性に富んだ研究、技術習得の努力などを称え各賞を授与
各賞の授与では、専門知識・技術の習得や学校生活の向上に努めた学生を称える校長賞、理事長賞、大阪府知事長、大阪府専修学校各種学校連合会賞などの表彰が行われました。皆勤賞と精勤賞は、大阪ハイテクノロジー専門学校はそれぞれ35名・28名が、大阪保健福祉専門学校は23名・22名が表彰されました。
次に一般財団法人 滋慶科学教育研究所(JESC)から、専門分野の卒業研究で発想が独創的で創造性に富んだ成果を挙げたグループが表彰されました。JESC奨励賞は「肩関節サポーターの開発」に取り組んだ大阪ハイテク 柔道整復スポーツ学科の菅原楓菜さんらのグループと、看護ケアにおけるゾーニングと作業スペースの重要性に関する研究に取り組んだ大阪保健福祉 看護学科の原こころさんらのグループに授与されました。


また日刊工業新聞社賞には、AIを応用した医療機器のアラーム音識別システムの開発に取り組んだ大阪ハイテク 臨床工学技士科(昼間部)の河平依舞さんらのグループと、身近に潜む高齢者に対するエイジズムに関する研究に取り組んだ大阪保健福祉 社会福祉科の萱原ころなさんらのグループが選ばれ、同新聞社西日本支社取締役・西日本担当の拝原泰介・西日本支社長から表彰されました。さらに、産学連携賞として、発明学会会長賞、大阪府看護協会会長賞など数々の賞が優秀な成果を挙げた学生に授与されました。


「後進に学びを伝えられるよう研鑽を積んでまいります」 卒業生が教職員や家族に感謝の言葉
式典の最後には、卒業生を代表して、大阪ハイテクノロジー専門学校 臨床工学技士科の堂脇良太さんと、大阪保健福祉専門学校 介護福祉科の多田千紘さんがそれぞれ謝辞を述べ、お母さんに感謝の言葉とともに花束を贈りました。
堂脇さんは「当初は初めてのことが多く、戸惑うことばかりでした。また、想像以上の学習量と実習での厳しさに圧倒されながら、ひたすら努力を重ね、少しずつ成長することができました」と学校生活を振り返り、「臨床実習では、多忙を極めながらも熱心にご指導くださった先輩方の姿を通じて、医療従事者としての責任と誇りを学ぶことができました」。無事、就職が決まり、臨床工学技士としての第一歩を踏み出すことになった堂脇さんは「今後は社会人の一人として責任を果たすとともに、後進に学びを伝えられるようさらに研鑽を積んでまいります」と決意を述べ、3年間指導をしてくれた先生方や関係者の方々に対し、感謝の気持ちを伝えました。


多田さんは高校時代、大好きな祖父の介護を思うようにできなかった経験から介護の仕事に就きたいという思いを抱いていましたが、大学は別の分野へ。それを後悔して大学を中退し大阪保健福祉専門学校に入りなおしたといいます。お母さんに向かって「私の思いを受け止め、背中を押してくれました。少し遠回りはしましたが、『それはそれで良いんだ』ということを両親が教えてくれました」と涙ながらに感謝の言葉を伝え、卒業生代表として「これから先、立ち止まったり大回りしたりすることもあると思いますが、私たちは大丈夫です。どんな道をたどろうとも、経験が糧になるということを知っているので、楽しんで歩んでいきたいと思います」と保護者に決意を述べました。
いずれも花束贈呈のシーンはドラマチックで、会場は喜びと感動に包まれていました。
学校生活を振り返る動画に笑い、涙…
卒業式の後、両校の卒業生たちは学生生活を振り返る動画を、時に笑い、時に目頭を押さえながら視聴。また、医療安全管理学修士課程がある滋慶医療科学大学大学院など、卒後教育についてのプログラムの紹介もありました。




(Web広報センター)