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イタリアの世界的な料理学校ICIFの野沢寛夫先生の特別実習 埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校の国際教育

 埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校は、調理師科1年生を対象に毎年、国際教育の一環としてイタリアのICIF(イチフ)から野沢寛夫先生にお越しいただき、特別実習を実施しています。10月19日(土)に行った実習では、【ペコリーノチーズ風味マッシュポテトのせ黒鯛のオーブン焼き】と【トマトソースで煮込んだミートボールとペンネのティンバッロ】の調理を学びました。

 ICIF(イチフ)とはピエモンテ州の政府が認定する、イタリア料理の基礎と食文化を伝えるプロ養成校です。現在も日本だけでなく韓国、アフリカなど様々な国の方がイタリア料理を学びに来ているそうです。

 野沢先生は日本の調理師学校を卒業後イタリアへ渡り、20歳から現在までイタリアで過ごされています。最初にイタリアに行かれたのは1970年。日本のイタリア料理店はまだ3店舗しかなく、やっとファミレスやファーストフードの外食産業が出始めた“外食元年”と言われる年です。“イタ飯ブーム”がくるのは1980年後半なので、先生はずいぶん早くからイタリア料理に注目していました。

 今回の実習では、イタリアに渡って50年以上の野沢先生の現地のお話や、日本とイタリアの食文化の違いも教わりました。初めて扱う食材も多くあり、学びと発見の本校らしいらしい、いい経験ができました。

 実習の後には野沢先生から、「ユニークな学生の方が多く、直接『弟子にしてください』という申し出に、若さと意気込みを感じました。体を動かすことが苦でない間に、修行して欲しいと願わずにはおられません。調理師は、世の中がどのように進んでも、現場に入れば技術的な成長の前に、我慢という無形のものが求められる職業でもあります。そういうことを伝えるのも、私の役目であると感じております」との言葉もいただきました。

 時代とともに働き方が変わってきている今、2年間の学びを経てきちんとした職業人として社会に送り出せる学校でありたいと改めて感じました。

埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校 教務部 加倉井 裕一)