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ザ・シンフォニーホールと韓国テグ・コンサートハウス 連携協定を締結しました!

 “残響2秒”のホールとしてクラシック音楽ファンに愛されている大阪市のザ・シンフォニーホールと、韓国・大邸市のDaegu Concert House(テグ・コンサートホール)が相互理解を深め、音楽業界の振興に寄与することを目的に連携協定を締結。ザ・シンフォニーホールで9月25日(水)、調印式が行われました。

 韓国第3の都市といわれる大邱市は芸術文化の盛んな地域で、2017年に「ユネスコ音楽創造都市」に選定されています。テグ・コンサートホールはDaegu Foundation for Culture & Arts(テグ文化芸術財団) が運営。この財団は他にもオペラハウスや芸術文化センターなどを所有しています。

 調印式にはザ・シンフォニーホールの田仲豊徳 代表取締役社長と、喜多弘悦 取締役ゼネラルマネジャーが出席。テグ・コンサートホールからはパク・チャンゴン ゼネラルディレクターと、キム・ジンウ マネジャーが出席しました。

 冒頭、喜多取締役がこれまでの経緯を説明。2023年9月にテグ・コンサートホールから、ザ・シンフォニーホールへ視察の希望があり、初来館しました。2024年1月に再び来館し、24年5月には喜多取締役が視察のため韓国を訪問。双方のホール発展を目的とした連携協定を締結させることとなりました。喜多取締役は「芸術文化を通じた日韓の架け橋をつくろうということです。今日を皮切りに、テグ・コンサートホールと色んな形の連携を進めていきたいと考えています」と語りました。

 協定は下記の3点を柱にしています。

・地元のアーティストや演奏プログラムを交換し、協力を進める

・ホール運営の発展のために、施設運営、音響設備、観客へのサービス、事業企画等のマネジメント人材の短期交換交流プログラムを通じて、協力を行う

・最高のホールを維持するために、技術的な情報やアイディアを共有する

 双方の友好関係を強化することで、双方が協力して交流を行い、クラシック音楽を通して相互理解を深めるとともに、音楽業界の振興に寄与しようというものです。

大阪とテグの文化芸術面での関係強化にもつながる

 パク ゼネラルディレクターは「私たちは演奏家と観客に最高の音とサービスを提供したいと考えています。テグ・コンサートホールは昨年、リニューアルオープンから10年目を迎え、音響システムの維持や改修計画、サービスの向上など様々な課題に直面しました。歴史と経験を有するザ・シンフォニーホールと協力することで、一番良い解決策を見つけることができると思います」と挨拶しました。

 そのうえで「連携協定を通じ、私たちは技術的なシステムだけでなく、芸術面においても様々な協力を行うことができるでしょう。アーティスト同士の交流を深め、ユニークな関係を築くことができます。私はホールの発展だけでなく、2つの都市間の関係を強化することになると信じています」と述べました。

 また田仲社長は「数あるコンサートホールの中から、ザ・シンフォニーホールをパートナーとして選んでいただいたことに深く感謝申し上げます。文化芸術面の国際交流は、民間のホールだからこそできることもあり、自由度も高いことから、多くの新しい絆がうまれ、育っていくものと期待しております。そして交友関係が未来に継承されますよう祈念するとともに、我々も微力ながら尽力をしてまいりたいと思います」と述べました。

 さらに「いずれにしましても、今日が始まりです。テグの方々にもっと大阪・関西のことを知っていただきたいと思うし、我々ももっとテグのことを知る必要があると思います。私も近いうちに訪問できればと考えております」と語りました。

 協定書にサインをした後、田仲社長とパク ゼネラルディレクターはガッチリ握手。大阪とテグの文化芸術面での交流がさらに深まるよう努力することを確認し合いました。

韓国テグの一行はロンドン交響楽団の公演も堪能しました

 調印式終了後、テグ・コンサートホールの一行は、喜多取締役の案内でザ・シンフォニーホールの舞台裏を見て回り、午後には大阪スクールオブミュージック専門学校と大阪ダンス・俳優&舞台芸術専門学校を訪問。音楽やダンスなどエンターテインメント分野の教育現場を視察しました。

 夜はザ・シンフォニーホールで、サー・アントニオ・パッパーノ指揮によるロンドン交響楽団の公演を堪能。田仲社長や喜多取締役とともに、ベルリオーズの序曲「ローマの謝肉祭」、ラフマニノフのピアノ協奏曲第1番 嬰へ短調などを楽しみました。コンサート終了後、パク ゼネラルディレクターらは「すばらしいコンサートで深く感動しました」と語り、ホールの魅力を十分感じ取ってくださったようでした。

 ザ・シンフォニーホールは1982年に開館した日本初のクラシック音楽専用ホール。世界一美しい響きを目指して、満席時の残響2秒となる音響技術を導入しています。残響とは演奏が終了した後も響いている音で、演奏の余韻をかもし出す効果があります。開館から42年、今なお国内外のアーティスト、音楽ファンから愛されるホールとして日々コンサートが行われています。

(Web広報センター)