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第1回滋慶中之島セミナー開催! 細胞生物学者・歌人の永田和宏先生にお話いただきました
学校法人大阪滋慶学園 滋慶医療科学大学・大学院 教育・研究開発センター(通称:滋慶中之島センター/2024年7月開設)は10月5日(土)、開設以来初となる「第1回滋慶中之島セミナー」を開催しました。このセミナーは、各分野で活躍される著名な先生を講師に招き、学術的な見識や人生のターニングポイントについて話していただくシリーズです。今回は、細胞生物学者であり、歌人でもある永田和宏先生にご講演いただきました。テーマは「知の体力 ―科学とことばの力」です。
会場は、本センターが入居するNakanoshima Qross(中之島クロス)の1階にある「コングレスクエア大阪中之島」です。当日は約90名の参加者の方にお越しいただき、講演会は大変盛況でした。
永田先生は自身の学生時代の体験や、新型コロナウイルスをはじめとした様々な感染症を含む科学的な話題に加え、日々の風景を短歌として表現することで見えてくる日常の豊かさについてお話しされました。科学的な話題に対して、その内容に即した短歌が紹介されるなど、理系と文系を行き来される永田先生ならではのお話が展開されました。
最愛の妻で歌人の河野裕子さんへの想い、詠んだ短歌に感動
講演の後半では、気持ちを言葉で伝える大切さとその難しさについて、ご自身の体験を交えたお話がありました。特に、最愛の妻であり、歌人の河野裕子さん(故人)の闘病中に感じた葛藤や苦悩を込めた短歌は、多くの参加者の心に響きました。
講演後には質疑応答の時間があり、参加者からは文系と理系の違いや、短歌のコツについて、さらには若い頃の河野さんとの恋愛に至るまで、様々な質問があがりました。永田先生は、参加者からの質問に丁寧にお答えいただき、和やかな雰囲気の中でセミナーを締めくくることができました。
参加者の皆さまにご記入いただいたアンケートでは、「知に始まり、哀切に感動。時間を忘れた講演でした」、「知について刺激を受けました」、「科学と言葉について、広く深いお話を伺えてとてもよかったです」、「むずかしい事も身近な説明でとても楽しく理解できました。永田先生の言葉の力で心が動かされました」といった嬉しい感想を多数お寄せいただきました。
今回のセミナーでは、幅広い年齢の方々に参加いただきました。週末にもかかわらず、多くの方に参加していただき、大変感謝いたします。永田先生のお話は、それぞれの参加者の方にとって、充実した人生を送るためのヒントが散りばめられていたのではないでしょうか。
セミナーの冒頭には、滋慶医療科学大学・大学院の千原國宏学長より大学・大学院について、また滋慶中之島センターの目加田英輔所長より滋慶中之島センターについての紹介がありました。お越しいただいた皆様に、大学・大学院および本センターについて知っていただく機会となりました。
滋慶中之島センターでは、今後も同様のセミナーを展開していく予定です。今後のセミナーにもご期待ください。
【永田和宏先生 プロフィール】
細胞生物学者。JT生命誌研究館館長、京都大学名誉教授、京都産業大学名誉教授、日本細胞生物学会元会長。歌人として宮中歌会始詠進歌選者、朝日歌壇選者もつとめる。紫綬褒章受章、ハンス・ノイラート科学賞受賞。『タンパク質の一生』『近代秀歌』『歌に私は泣くだらう―妻・河野裕子 闘病の十年―』『知の体力』など著書多数。
※本セミナーは、一般社団法人 日本細胞生物学会にご後援いただきました。
(学校法人大阪滋慶学園 滋慶医療科学大学・大学院 教育・研究開発センター 事務局)