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名誉学校長の桂由美先生のご冥福をお祈りします 「『世のため人のためになる』を忘れずに」が最後のメッセージ
滋慶学園グループの名誉学校長で、世界的なブライダルファッションデザイナーの桂由美先生が 4 月 26 日、お亡くなりになりました。94歳でした。桂先生は国内はもちろん海外のブライダル業界にも大きな影響を与え、長年にわたりグループの教育にも情熱を注いでくださいました。先生のご厚情に深く感謝を申し上げ、哀悼の意を表しますとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
1964年、日本初のブライダルファッションデザイナーとして活動を始められた桂先生は、日本で最初のブライダル専門店を東京でオープン。その後、全日本ブライダル協会を設立するなど、業界の人材育成や文化の普及にも尽力されました。2015年には滋慶おもてなし&ブライダル・観光専門学校(現・大阪ホテル・観光&ウェディング専門学校)の名誉学校長に就任。東京ホテル・ウェディング&IR専門学校などでも学生の指導に力を注がれました。
桂先生は4月25日、大阪城ホールで執り行われた滋慶学園グループ文化・教養系の専門学校など14校の入学式に出席され、計2745人の新入生に向けあたたかい祝辞をおくってくださいました。
最初に滋慶学園グループとのかかわりについて触れ、「ちょうど10年前、ブライダル専門の学校を大阪につくるので、名誉学校長として指導してほしい、という大変すばらしいお話をいただいたので、喜んで参加しました。あっと言う間に10年がたったという感じです」と感慨深そうでした。
そして「ブライダルというのは、男と女が一緒になるときのセレモニーからパーティーまで、色んなことのお世話をするわけです。この10年で大勢の卒業生が出ていますから、色んな(ブライダル関連の)業界で活躍されています。滋慶さんの卒業生は即戦力があるということを、業界ではよく聞きます」と述べ、卒業生を高く評価されました。
「役にたつ話をしたいし、若い人たちにつなぎたい」 桂由美先生
ブライダルファッションデザイナーとして活動を始めた頃を振り返り、「元々、日本にはブライダル(花嫁)という言葉がなかった、不思議なんですけどね。2人が結婚するウェディング(結婚式)という言葉はあったんですが、主として女性が色んな用意をすることが必要になるわけです。私自身、ブライダルの仕事を始めて60年になりますが、当時はブライダルという言葉も、参考書もなかった。そのような中で、色んなことをやってきて経験を積んでいますから、お役に立つような話をしたいし、これから学ぶ若い人たちにつないでいきたいと、心から思っているわけです」と桂先生。
スピーチの終わりに、新入生たちに次の言葉をおくられました。
「『世のため人のためになる』ということを、皆さんには忘れずにいてほしいのです。明日からの勉強の中で考えると思いますが、各分野において『世のため人のためになる』ことをなさるよう心から願っていますし、そのお手伝いをしたいと思っています。これからしっかり勉強してください。ご入学おめでとうございます」
このメッセージが桂先生の最後の言葉になりましたが、2745人の新入生や保護者、教職員の心に深く刻み込まれたはずです。
(Web広報センター)