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2年間の感謝を込めて 地域還元の“春祭り”
「僕たちはコロナ禍で、高校では文化祭をやってないんです。やりたいな」。そんな言葉からこの行事はスタート。それが当日の来場者数【200名】という大きな行事に成長しました。埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校 介護福祉科2年生が中心になって行った“春まつり”です。昔遊びや駄菓子の販売などを行い、地域の子どもたちをはじめ大勢の方に楽しんで頂きました。
最初は学生42名と地域の方15人ほどが来ればいいという、こじんまりした企画でした。目的・目標も曖昧で文化祭というより、お楽しみ会程度の内容でした。しかし、学内で企画を進めていく中で、「プロを育てる以上はプロと同じことをしなければ育たない」との指摘もあり、学生と共に「誰のため、何のために行うものなのか」と見直しを行いました。卒業年次であり、学生たちも「歴代の伝統になるような内容にしたい」、更には「2年間の学びに感謝をする行事にしたい」と企画を考え直しました。
一方で、一度形ができていた企画をすべて1からやり直すには、学生同士の意見の相違や、やる気の違い等の葛藤もありました。行事担当者と話し合い、それらの課題も含めて完全に学生主導で行うことを決定しました。
新たに見直した企画は社会福祉事業所との共催の形をとり、6カ所の事業所様による小物の販売や作品展示、地域住民による写真等の作品展示を行なって頂くことになりました。集客目標は100名とし、チラシ配りや宣伝、ポスター貼りなども行い、予算書の作成や各事業所との交渉にも挑戦しました。
交渉が断られたり、変更や相違があったりとトラブルも多く、学生たちは悩みストレスも感じていました。愚痴や泣き言も聞かれましたが、投げ出す学生や期限や約束を守らない学生はゼロ。学生同士で励ましながら半年間、話し合いを重ねている姿は、卒業年次に相応しい姿でした。
当日お客様から「来年もやるの?絶対にくるね。楽しかった」と喜びの声が聞かれ、学生たちが安堵している表情もみられました。学生たち一人ひとりとても頼もしく見えました。学生の成長が形にもなり、本当に様々な方へ感謝の気持ちでいっぱいになる行事になりました。
(埼玉福祉保育医療製菓調理専門学校 教務部 介護福祉士科 田村 仁美)