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550名の卒業生がデザイン、動物、音楽、食、医療の業界へ。仙台地区5校の合同卒業式が行われました

滋慶学園グループ仙台地区5校の卒業式が3月8日(金)、ホテルメトロポリタン仙台(宮城県仙台市青葉区)で行われ、2年から4年の本学での学びを修了した550名が、デザイン、動物、音楽、食、医療などの業界へ巣立っていきました。

卒業式を行ったのは以下の5校です。

・仙台デザイン&テクノロジー専門学校(TECH.C.仙台)
・仙台ECO動物海洋専門学校(仙台ECO)
・仙台スクールオブミュージック&ダンス専門学校(SSM)
・仙台農業テック&カフェ・パティシエ専門学校(仙台農業テック)
・仙台医健・スポーツ専門学校(仙台医健)

最後の授業と位置付け、礼からはじまった卒業式には、晴れやかな袴やキリリとしたスーツに身を包んだ卒業生の凛とした姿がありました。式典では、5校の代表者に各校学校長から卒業証書の授与が行われました。また、皆勤賞・精勤賞をはじめ、優れた卒業制作、作品に贈られる滋慶学園グループの教育研究機関である滋慶教育科学研究所(JESC)奨励賞、学校長賞、総長賞などの表彰が行われました。仙台デザイン&テクノロジー専門学校、仙台農業テック&カフェ・パティシエ専門学校 熊谷久仁男学校長の式辞、滋慶学園グループ 浮舟邦彦総長から祝辞が贈られ、最後に卒業生を代表して仙台ECO動物海洋専門学校の國分珠月さんが感謝の言葉を述べました。

式典後には同じく4年ぶりに謝恩会が開かれ、卒業生たちは講師に感謝を伝えたり、担任やクラスメイトと写真を撮ったりと、別れを惜しみつつ、笑顔で学生最後の時間を過ごしました。

卒業証書の授与と専門士、高度専門士の称号を付与

校の代表者1名ずつに、学校長から卒業証書が授与されました。仙台スクールオミュージック&ダンス専門学校 音楽コミュニケーション科の片子澤さん、仙台ECO動物海洋専門学校 エコ・コミュニケーション学科の阿部さんに濱田敏幸学校長から卒業証書が授与されました。続いて、仙台医健・スポーツ専門学校 視能訓練士科の澤山さんに宍戸周哉学校長から、仙台デザイン&テクノロジー専門学校 クリエーティブコミュニケーション科の藤原さん、仙台農業テック&カフェ・パティシエ専門学校 調理師科の宗前さんに、熊谷久仁男学校長から卒業証書授与が行われました。仙台地区5校は文部科学大臣の指定を受け、2年制、3年制学科の卒業生には専門士、4年制学科の卒業生には高度専門士の称号が付与されました。

式典後、卒業生一人ひとりに担任から卒業証書が授与されました。

「社会の中での自分の役割を自覚した高い志のある人生を歩んで欲しいと願います」熊谷学校長式辞

卒業証書の授与に続き、5校を代表して仙台デザイン&テクノロジー専門学校、仙台農業テック&カフェ・パティシエ専門学校の熊谷久仁男学校長が式辞を述べました。コロナ禍を乗り越えての晴れの日を迎えた卒業生の努力と研鑽を讃えた後、少子高齢化の進行、情報化や経済のグローバル化といった社会的変化が加速度的に進展する変革の時代に新たな船出をする卒業生に、現在の日本と同じように変革の時代であった江戸時代の末期の思想家、教育者である吉田松陰の『志を立てて、以って万事の源となす』という言葉を紹介しました。「松蔭の意を汲んだ若者たちから、自分の出自、生まれや環境に甘んじることなく、明確な意思と志を持ち、その目標達成のためにいかなる努力もいとわない人間が世界に羽ばたいていきました。かつて、熱き志がある者が世界に羽ばたいた時代があったように、これから未来を作っていく皆さんには、自分の夢や希望をしっかりと持ち、その実現に努力するとともに、社会の中での自分の役割を自覚した高い志のある人生を歩んで欲しく願っております」と、将来の活躍に期待を込めて、熱い言葉を贈りました。

「プロは仕事を通して成長します。明日からの仕事、職場を大切に」浮舟総長祝辞

滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が卒業生にお祝いの言葉を贈りました。「卒業生の皆さんはプロのスペシャリストとしての基礎はできましたが、これからそのキャリアを開発し、プロとして成長していかなければなりません」と、卒業式は終わりではなく、始まりであると話しました。そして、「プロは仕事を通して成長していきます。明日からの仕事、職場が皆さんの大切な道場になります」と、仕事や職場、学び続けること、人間関係の大切さを伝え、祝辞の最後に「自信を持って、楽しく自分の道を歩んでいかれることを祈念いたします」と力強くエールを贈りました。

皆勤賞、学校長賞、JESC奨励賞など各賞受賞者を表彰

式典では各賞の表彰が行われました。2年制学科は総授業時数1800時間、3年制学科は2700時間、4年制学科は3600時間の授業を1度も休むことなく、100%受講した皆勤賞19名、98%以上を受講した精勤賞94名、産学連携教育の企業プロジェクトに取り組み、そのなかから特に優れた活動に贈られる学校長賞5名、JESC奨励賞5名の受賞者が発表され、各賞の代表者が登壇し表彰されました。

 骨髄移植推進キャンペーンミュージカル明日への扉、2023年度18公演のなかで、特に優れたパフォーマンスで感動に貢献した卒業生に贈られる俳優賞が、『Hospital Of Miacle 仙台公演』で病院内に笑顔を届けるクラウンQ役を演じたSSM の佐藤さんに贈られました。また、授業を通して社会貢献をした卒業生に贈られる総長賞は、仙台医健の地域の子どもたちと地域の人々の交流に貢献した「地域の輪をつなぐ〜アート活動を通した取り組み」と、TECH.C.仙台の「南陽市の未来をつくるアートイベント企画」で地域活性化に貢献した取り組みが受賞しました。

ミュージカル「Hospital Of Miracle」で社会貢献。募金贈呈

滋慶学園グループ各校では、社会貢献活動に積極的に貢献しています。その中でも1994年から続く滋慶学園COMグループ社会貢献ミュージカル『明日への扉』、そして明日への扉『Hospital Of Miracle』は、累計26万人を超える方々にご覧いただき、骨髄移植にご理解とご支援をいただいています。2023年度の『Hospital Of Miracle』仙台公演で募金を呼びかけ、また東日本大震災復興支援として宮城県産の野菜を使った焼き菓子を会場で販売し、寄付をしています。募金は毎年、卒業式においてミュージカルに携わった学生から直接、募金の贈呈を行っています。

公益財団法人日本骨髄バンクに、ダンス、ヴォーカルリーダーとして後輩指導も行ったSSMの佐藤さんから、一般財団法人夏目雅子ひまわり基金、田中好子“いつもいっしょだよ”基金に、ダンス専攻ながら主役の一人を見事に演じきった木村さんから、募金を贈呈しました。

「誰かの人生に付加価値を見出すという夢を叶え、すべての方々に恩返しがしたい」卒業生代表の謝辞

卒業生代表は、高い倍率を突破して水族館に就職が決まり、ドルフィントレーナーになるという夢を叶えた台ECO動物海洋専門学校 エコ・コミュニケーション科の國分珠月さん。在学中に関わったすべての人へ感謝を述べました。

業界の先輩として向き合ってくれたという講師の先生の指導は、どんな教科書よりも、どんな参考資料にも心に刺さるものだったという学び。「この学びによって動物の人生を背負うというプロになる覚悟を改めて持つことができました」と振り返りました。教務の先生には「陰からの支えがあったからこそ、私達は充実した学生生活を送ることができたのです」と感謝の気持ちを述べました。そして、動物のことを真剣に考えているからこそ、お互いぶつかることも数多くあったというともに歩んだ友人たちには「それでも才能と個性あふれる仲間の存在は、いつも私に新たな価値観と刺激をもたらし、様々な場面で常に助けてくれました。一生ものの仲間に出会えたことを心から嬉しく思います」と出会いへの感謝を伝えました。そして動物たちへの感謝も。「なかなか通じ合えないからこそ、思いが伝わったときの喜びは大きく、心が繋がったときの嬉しさは言葉では表せないほどでした。あなたたち動物たちがいなければ、私達は仕事をすることができません。だからこそ、動物たちの存在を当たり前だと思わず、パートナーとして真摯に向き合っていきたいと思っています」と決意表明しました。最後に、14歳で大病をした國分さんは両親へ「私がいつ死んでもおかしくない状況の中でも、二人は毎日笑って面会に来てくれましたね。それでもつらさを見せない父と母の優しさは私に生きる希望を与えてくれました。あの出来事は私にとってどれほど命が大切か、親の存在がどれほど偉大かを大ほど痛感する出来事でもあり、だからこそ今は夢を叶えることで、父と母に、あのとき生きていてよかったと胸を張って言える。これからも頑張っていきます」と涙ながらに感謝の言葉を述べました。

「この2年間で得た学びと経験は、壁を乗り越えるための糧となり、出会った人との時間は前に進むための活力になっていくと信じています。そしていつかトレーナーとして、誰かの人生に付加価値を見出すという夢を叶え、全ての方々に恩返しがしたいです」と力強く宣言しました。

🎶We can fly! 卒業生と在校生が最後のアンサンブル「翼をください」の演奏で卒業生を送りました

式典の最後は、キーボード・ミッキー吉野先生(教育顧問)、ドラムス・トミー・スナイダー先生(教育顧問)、ベース・渡辺敦子学校長(東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校)、ギター・クリス・ジャーガンセン先生(副校長)というスペシャルバンドと、SSMゴスペルアンサンブルが「翼をください」の演奏で卒業生に音楽でメッセージを贈りました。途中からゴスペルアンサンブルで活動した卒業生が席を立って演奏に加わり、最後の先輩後輩のアンサンブルとなる歌声が響き渡ります。スクリーンには卒業生が書いた「ありがとう」のメッセージが次々に映し出され、迫力ある演奏とともに蘇る在学中の思い出に、感極まって涙を流す卒業生もいました。

演奏終了と同時に「ご卒業おめでとうございます」の文字がスクリーンに映し出され、会場は暖かい拍手に包まれました。大きな感動のなか、2023年度の卒業式が閉式しました。

式典後には最後の保護者会を開催され、就職やデビューの状況が報告されました。

各賞の紹介

【学校長賞】

▪️TECH.C.仙台 クリエーティブコミュニケーション科 高橋さん
 数多くの企業プロジェクトに取り組み、ニッポンハムグループのプロジェクトでは考案した商品が全国で発売されました。

▪️仙台ECO エコ・コミュニケーション科 鈴木さん
 卒業研究でチームリーダーを務めました。卒業後は新設される動物園で飼育員として勤務予定。

▪️SSM コミュニケーション科 草野さん
 ミュージカル、卒業進級展で全体統括をつとめました。卒業後は、イベント設営・運営会社に勤務予定。

▪️仙台医健 柔道整復科 宮田さん
 野球部の主将として全国大会3位に貢献しました。卒業後は株式会社クラシオンに就職、柔道整復師として勤務予定。

▪️仙台農業テック 調理師科 樋口さん
 料理コンテストで、独創的な考案が高く評価されました。集団給食業界最大手の日清医療食品株式会社に就職が決定。

【JESC奨励賞 課題と取り組み】

▪️仙台ECO 『河北町児童動物園展示場改善、改修プロジェクト』
 山形県にある河北町児童動物園の展示場改善・改修に取り組み、動物福祉を取り入れたキツネ舎を完成させました。

▪️SSM 『東日本大震災復興支援 K-port 10th Anniversary Live プロジェクト』
 俳優の渡辺謙さが作った気仙沼のカフェにてライブを制作。舞台、音響、照明、客席を1から作り上げました。

▪️仙台農業テック 『端材食材を活用したシャルキュトリーのアップサイクル商品開発プロジェクト』
 規格外で廃棄される食材などを活用した商品を考案。商品化された『Le debut de noel(ル・デビュー・ド・ノエル』は藤崎百貨店の冬ギフトとして販売され、完売しました。

▪️仙台医健 『直接的な体験とICT教育のコラボレーションを目指して』
 子どもの遊びや体操などの活動に、ICTを活用した新たな実践方法を考案。これからの保育業界に求められる新たな保育教材を作り上げることができました。

▪️TECH.C.仙台 『ニッポンハムグループ 株式会社宝幸 スモークチーズの新しい形態とパッケージ提案プロジェクト』
 企業が抱える問題に対し、ブランドとターゲットの特性を踏まえた商品とパッケージデザインを考案。商品化が決定し、現在全国で販売されています。

【総長賞 受賞チームと課題と取り組み】

▪️仙台医健 『地域の輪をつなぐ〜アート活動を通した取り組み〜』
 NPO法人ワンダーアートの活動に運営サポートとして参加し、地域の子どもたちがアート活動を通して地位域の人々と交流することに貢献しました。

▪️TECH.C.仙台 『南陽市の未来をつくるアートイベント』
 「南陽市を世界ブランドにする」というテーマのもと、イベントを盛り上げる企画やコンテンツを提案し、地域活性化に貢献することができました。

(Webセンター)