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10年目迎えた「大阪滋慶学園就職フェア2014」 過去最高の262事業所と3500名の学生が参加
2014.05.19
病院や福祉・医療施設など過去最高の262事業所が参加しての「就職フェア2014」(大阪滋慶学園主催 大阪府、大阪市、朝日新聞社、フジサンケイビジネスアイ、日刊工業新聞社など後援、大阪労働局・ハローワーク協賛/協力)が5月12日(月)、大阪市中央区の大阪城ホールで開かれ、大阪滋慶学園の医療・福祉系を中心とした学生に他大学の学生も加わって約3500名の学生が参加しました。
この就職フェアは2005年から毎年開かれており、今年で10回目。大阪、兵庫、京都をはじめ、奈良、和歌山、滋賀、三重など近畿エリアに加えて、東京などの関東圏や大分、徳島などから118の国公立や民間の大手・中核病院と、社会福祉施設、検査機関、企業など参加事業所は昨年よりも約60多い262事業所にのぼりました。いずれも看護師や理学療法士、臨床検査技師、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、精神保健福祉士、保育士、介護福祉士、スポーツトレーナー、柔道整復師、鍼灸師、診療情報管理士など医療職を中心に採用活動を行なっており、今回は、全国展開をしている大手病院グループや福祉グループなどの参加も目立ちました。
参加した学生は、学校法人大阪滋慶学園に属する大阪医療技術学園をはじめ、大阪ハイテクノロジー、大阪保健福祉、大阪医療福祉、大阪医療看護の専門学校5校と、姉妹校の京都医健専門学校の学生、他大学の学生ら。
大阪滋慶学園理事長でもある滋慶学園グループの浮舟邦彦総長と、国立循環器病研究センター看護部長や大阪府看護協会会長などを歴任した同フェア実行委員会の豊田百合子委員長(大阪保健福祉専門学校副校長)らが開会式で挨拶を行なったあと、会場に設けられた各ブースで人事担当者と学生との就職面談がスタートしました。
学生たちが参加事業所の募集内容などが書かれたパンフレットを手にお目当てのブースを訪れると、それぞれの病院や施設の人事担当者らがポスターやプロジェクター、iPadなどを使って、経営理念や特徴、福利厚生、勤務条件などについて懇切丁寧に説明。学生たちも熱心に聞き耳を立てながら、働く時の心構えや、勤務シフト、仕事の内容、職場の雰囲気など、次々と質問をぶつけていました。
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会場に向う学生たち
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開会式で挨拶する浮舟総長
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真剣勝負の学生たち
「沢山ありすぎて迷うが、働いてみたい病院が見つかった」「一刻も早く医療の世界で働きたい」
この日、お目当ての病院5カ所のブースを回ったという大阪ハイテクノロジー専門学校臨床工学技士科(夜間部)の3年、岩切将宣さんと松本圭司さんの仲良しコンビが、休憩コーナーで“検討会”を行っていました。
二人は共に社会人として昼間は働きながら、就業後に夜間部で学び、病院などで人工心肺や透析機器を扱う臨床工学技士の国家資格を目指しています。商社で正社員として6年間、医療機器の保守点検の仕事に従事、2年前からは実習など学業が忙しくなってバイトに切り替えたという岩切さんは「これだけ沢山あると迷いますが、きょうはぜひ働いてみたいと思う岸和田の病院に出会えました。大きな病院で夜間の受け入れもやっていて理念がすばらしい。それに臨床工学の技士長さんの人柄にほれました。医療機器のことは仕事柄良く知っているので、ぜひ採用してもらって、機器選定の提案なども行っていきたい」と、勤め人らしい落ち着いた表情で話していました。
また、大学卒業後、電器トップメーカー系の商社マンだったという経歴を持つ松本さんは、「元々、医療系の仕事がしたかったのですが、親の反対で大学に行って会社勤めをしました。もっと早く転進したかったのですが、退社を引き止められて、3年遅れました。でもそれももうすぐ夢がかないます。大学時代の学費もすでに親に返したし、一刻も早く患者さんにも喜ばれる医療の世界で働いてみたいです」と、熱っぽく話していました。
「日本の病院で働きたい」と上海からの留学生も参加
少し離れたシートでクラスメートと情報交換をしていたのが中国上海市出身留学生の大阪医療技術学園専門学校医療秘書・情報学科2年、魏禎妮さん。日本の病院で働きたいと、上海の高校などで日本語2級を取って、医療秘書養成の伝統校である同校に入学しました。流暢な日本語でよく日本人と間違われるという魏さんはすでに医療秘書技能検定2級をはじめ、医事コンピューター技能検定3級など4つの技能検定をとっており、「今日は西成区にある病院が楽しそうな雰囲気で気に入りました。卒業までに医療秘書の1級をとって、ぜひ日本で働きたい。中国から人間ドッグなどの検査を受けにくる人も増えていると聞いているので、言葉の上でも役に立てると思います」と話していました。
病院の採用担当者「欲しい人材はコミュニケーション能力のある学生」
一方、ブースで次から次へと訪れる学生の対応に追われていた地方独立行政法人りんくう総合医療センター総務課の森さんは「昨年から参加しています。学校からは少し遠いのですが、結構、ブースを覗いてもらっています。採用にあたっては、コミュニケーション能力のある学生さんとか、やはり勉強をしっかりとしていて、話もきちんとできる人かどうかを見させてもらっています。ぜひ採用したいなと思う最終学年の人がいたので、きょうのところは、病院の見学に来てくれるように伝えました」と話していました。
就職説明会や相談会、マナー講習など多彩な関連イベントも開催
会場の一角には、厚生労働省・ハローワークによる「大阪新卒応援ハローワーク 就活なんでも相談」や「JOBカフェ 就職相談コ―ナー」「留学生就職サポートコーナー」などが設けられ、会場外の城見ホールでは社会人マナー講習や面接対策講習なども行われ、大勢の学生が参加しました。
メイン会場に隣接したサブホールやコンベンションホールでは、学生の保護者を対象にした就職説明会や高校・大学の先生や学生らを対象にした業界研究セミナー、進学セミナー、看護・医療セミナーなど盛りだくさんのイベントが行われ、大勢の保護者や教員、学生らが参加。中には高校生や中学生の姿も見られました。
200名近い母親や父親らで満員となった保護者対象の説明会では、大阪滋慶学園のキャリアセンター責任者や就職指導の担当教員から就職の現状と就職支援の取組みなどについての説明が行われました。さらに病院や福祉施設で臨床検査技師やバイオテクノロジスト、介護福祉士、言語聴覚士などとしてバリバリ活躍する卒業生8名が登壇。大阪保健福祉専門学校の土岐一成教務部長の司会で就職活動についての体験談や病院などで求められる人材像、学校で学んだことがいかに職場で生かされているかなどについてパネルディスカッションが行われました。いずれもそれぞれの体験に基づいた事細かく丁寧な説明に保護者の方々もメモをとったりしながら、安心して聞き入っていました。