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滋慶学園グループの「2023年 新年式」 ザ・シンフォニーホールをメイン会場に国内外約500拠点を結んで執り行われました
2023.01.10
滋慶学園グループの「2023年 新年式」が1月5日(木)午後1時から、大阪市福島区のザ・シンフォニーホールをメイン会場として、海外6地点と国内約500拠点をオンラインで結んで行われ、80校の専門学校や高等学校、高等専修学校、大学・大学院などの教職員や企業・施設の社員らが出席しました。
開館40周年を迎えたメイン会場のザ・シンフォニーホールでは、体温検知や消毒、換気などコロナ対策を徹底したうえで式典が進行され、同ホール開業10周年時に放映されたカラヤンやバーンスタイン指揮の演奏などが写った珍しいフィルムが同ホールの喜多弘悦ゼネラル・マネージャーから紹介されました。このあと、東京藝大卒のオルガニストで日本人として初めてブクステフーデ国際オルガンコンクールで優勝した大木麻里さんが演奏するエルガーの行進曲「威風堂々」第1番など2曲を鑑賞、出席者は心に響くパイプオルガンの音色に耳を傾けたあと、厳粛な気持ちで式典に臨みました。
浮舟総長 「人材の育成など第7期5ヵ年計画の達成に向けて“飛躍”の年に」
溌剌な姿で舞台に立った浮舟邦彦総長は、グループ全体を代表して新年の挨拶を行い、「2023年度もWithコロナでの対応が必要になるでしょう。グループ内の感染者数は、昨年7月に比べて減少に転じているものの、気をゆるめる事なく対策を徹底していきましょう」と述べました。
またウクライナ問題やインフレの問題、資源の値上がり、金利上昇の問題など社会の変化に目を向けたうえで、今年の世界経済の見通しについて、「広範囲に渡り減速していくように思います」と述べ、国内では少子化による人口減少や不登校の急増問題などに触れました。特に少子化では「2041年の18歳人口は海外からの移動がない限り80万人を切ることになるでしょう」と、日本の人口減少問題に強い危機感を示し、「ひとり一人の生涯生産効率を高めることが必須になり、職業人教育・リカレント教育がより重要となってきます」と述べました。
そのうえで、2022年度から始まっている滋慶学園グループの第7期5カ年計画に言及し、第7期には2022年度にすでに開校した京都デザイン&テクノロジー専門学校をはじめ、2023年4月開校予定のさいたまIT・WEB専門学校や東京情報デザイン専門職大学などを新たに開設する計画があることを明らかにし、「組織は行動を通して社会の役に立っていかなければなりません」と強調しました。
第7期5ヵ年計画の実行にあたり、グループの経営は順調に推移していると述べ、事業計画の達成にグループ力を結集し全力で達成していこうと訴えました。そのためには、「各事業・各組織がその目的・目標を今一度明確にし、組織の現場力・マネジメント力を活かして事業計画をしっかりと実行することで、目標を達成し成果を出していきましょう」と力強く語りかけました。
また2023年の重要視点「変わらない7つの視点」として、①攻めと守りの視点、②グローバルな視点、③ひとり一人を見てゆく視点などを改めて示しました。2023年大切にしたいこととして、「組織の理念・コンセプトや組織目的・目標の確認と浸透」をはじめ、「顧客の価値を高める」や「マネジメント力を高める」、「人材育成 次世代人材の育成 DX人材の育成 世界を舞台として行動する人材を育てる」、「コンプライアンスを重視」「イノベーションを図る」「アジアの職業人育成に寄与する」などを挙げ、「わくわくするようなテーマを追求し、明るく前向きに第7期をしっかりと歩んでいきましょう」と呼びかけ、元旦に自ら筆を執った「飛躍」の書を披露しました。
4月開学の東京情報デザイン専門職大学 元ソニー社長の中鉢学長の教育に賭ける想い
本年4月に東京都江戸川区に開学する東京情報デザイン専門職大学の中鉢良治学長が新しい大学の教育に賭ける想いや大学の特徴などについて、熱っぽく語りました。
ソニーの元社長で国立研究開発法人産業技術総合研究所の理事長を務められた中鉢先生は、スイスの経営大学院IMDが出した「世界デジタル競争力ランキング」で日本が63か国中過去最低の29位だったと報じた日経新聞の記事を紹介したうえで、「これまでイノベーションを担う人材をいかに育てるかについては、本格的な取組みはなかったと思います。私はこれまで国の成長の源泉は人材育成にあると言い続けています。情報系の成長分野への労働移動のための学び直し(リスキリング)も必要ですが、若いデジタル人材を新卒として育てることも重要です」と述べ、滋慶学園グループの専門職大学構想に共感し、2年前に東京情報デザイン専門職大学の学長を引き受けたエピソードを紹介しました。
また中鉢先生は、大学を教育機関としてみれば、「教育を施して一定の付加価値をつけて社会に送り出す場、道場でもあるのです」と述べ、またビジネスとしてみれば、「教授というサービスを提供して対価を得る、その意味では学生はカスタマーであり、品質を保証し満足を与えなければなりません。そこは一般企業と同じであり、異なるのは教育する環境、学習する環境が重要であり、師弟関係や友人関係が大きく影響します」と自らの経験を元に話されました。さらに専門職大学は一般の大学と違って、文科省が定める「高度な専門的スキルを持った人材を育てる4年制大学」であると強調。大学名に“デザイン”が入っていることについては、「情報をベースにしてものごとを構想し、情報学、統計学などを駆使して設計し、それを実践できるように仕上げる、こういう一連のプロセスがデザインです」と述べました。
英語ではTokyo Information Design Professional Universityと表記し、略称を「TID」とすることや、取得学位は情報学(専門職)となること、特徴は企業で約4か月間のインターン実習が必修化されていることや28名の教員の7割が企業や国の研究機関で実績のある実務経験者で占められていること、情報技術はあらゆる産業での“共通言語”となり、就職はこれからの社会では全産業が対象になると紹介しました。
最後に、建学の精神を「実践 自律 創造」と定めたことを明らかにし、「『実践』は、専門的エンジニアとしての知識をプロとして実践的に使い、倫理観をもって社会貢献していく志の高い人材を意味します。『自律』は精神的、社会的、経済的自立をめざした人間的成長を志す人材であり、『創造』は知識とスキルを統合して新しい価値創造ができる人材をめざすものです」と、力を込めました。そして「新入生をピカピカに磨き上げて、自信を持たして社会に送り出していきたいと思っています」と新学長への決意を述べました。
各グループ代表が新年のあいさつ
このほか、学校グループを代表して京都医健専門学校の小林哲夫学校長が、学校法人グループを代表して竹本雅信常務理事が、さらにサポート企業や関連企業、福祉施設などを代表して、㈱滋慶の田仲豊徳社長と㈱滋慶サービス及び㈱滋慶インターナショナルトラベルの森田眞佐樹社長がそれぞれ、新しい年に向けての抱負を述べました。
スライドショーや「総長賞」の表彰などが行われました
このあと、昨年1年間の滋慶学園グループのトピックスを写真や動画で紹介する恒例のスライドショーが上映され、骨髄移植推進キャンペーンミュージカル「明日への扉」や卒業研究発表会、産学連携教育、海外や国内で活躍する卒業生などが次々と登場しました。
さらに優れた教育成果を上げた先生や学校や企業の運営や経営に功績のあった教職員や社員に「総長賞」や「滋慶教育学会賞」などの各賞が浮舟総長や滋慶教育科学研究所の馬場明道所長から贈られました。