お知らせ
News
東京福祉専門学校 作業療法士科×さざなみ会 初コラボ!「地域の方への測定実習~オリエンテーション~」を開催しました!
東京福祉専門学校では、ネットワーク教育プロジェクトとして10月6日(木)、作業療法士科昼間部・夜間部2年生の検査・測定実習前の現場力向上および地域貢献を目的に、江戸川区の「くすのきクラブ さざなみ会」のみなさん11名を対象に「身体能力・機能検査」および「認知症に関する測定」を実施しました。
今回の測定実習は、作業療法士科教員の中村美香先生の「学生が地域の方と関わっていく中で、対象の方に配慮した測定対応ができるようになってほしい」という思いをきっかけに、「くすのきクラブ さざなみ会」の会長、赤羽根智英子様にご尽力いただく形で実現しました。また学生にとっては、OSCE(客観的臨床能力試験)を終え、自己課題を見つめる中で更なる実践的体験を積む機会になるという意義があります。
当初は通常の身体測定を行う予定でした。しかし、今回のプロジェクトリーダーの「学生だけでなく地域の方にとっても有意義な測定にしたい」という思いから赤羽根様と会議を重ね、「さざなみ会」の皆様の意向もあって「認知症に関する測定」も行うことになりました。
熟年者のみなさんと和やかなコミュニケーション
「くすのきクラブ」は、江戸川区福祉部福祉推進課生きがい係が推進する組織で、江戸川区在住の60歳以上の熟年者が、健康づくりや仲間づくりを目的に集まった団体です。現在195のクラブ、総会員数約1万5千人で構成されています。
「さざなみ会」は上記「くすのきクラブ」の1つで、「全会員が年齢差に関係なく仲良く語り、助け合える仲間に」をテーマに活動されている、平均年齢80歳、総会員数54名のクラブです。
当日は1名の「さざなみ会」の方に対して、数名の学生で測定対応を実施。学生が1項目ずつ測定を行いながら、メンバーの方々と関わり持ちました。検査測定が始まってすぐは、学生も少し緊張していましたが、時間が経つにつれて、学生も「さざなみ会」のみなさんも、共に笑顔でにこやかになっていました。
また、会話の内容も検査・測定に関するものだけでなく、「さざなみ会」のみなさんの日常生活や、学生自身の日頃の学びなど自然な会話も交わされていました。特に参加された方の日頃の生活については学生も興味津々で、楽しそうにコミュニケーションを図っている姿が伺えました。
学生にとって身構え・気構え・心構えを整える機会に
「さざなみ会」のみなさんも学生とのコミュニケーションをとても楽しんでいただけたようで、「楽しかった」「久しぶりに若い子たちと話すことができて、嬉しくて涙がでました」など、とても温かい感想をいただくことができました。
また、今回の教育プロジェクトについても、「このように学校と地域で関われるイベントがコロナで無くなってしまったが、また関係を築いていきたい」「親切に声をかけてもらえる体験はとても良かった」と、好評をいただきました。
さらに、「さざなみ会」の方には当日の学生の対応について、「あいさつ」「笑顔」「気遣い」「測定の説明」「測定中の身体の触れ方」の5項目を4段階で評価していただきました。
今回の測定は単なる健康活動ではなく、「さざなみ会」のみなさんが学生の測定を評価する形で教育活動に参加していただき、学生はみなさんから測定時の気持ちを直接受けることができました。学生が実習に臨む上で自身の課題に気づき、身構え・気構え・心構えを整える機会になったと思います。この経験は双方にとってとても有意義な体験になったことでしょう。
これからも江戸川区にある学校として地域の方々の声を拾い、イベントを開催することで地域住民の方と素敵な関係を築いていきます。
(東京福祉専門学校 作業療法士科・広報センター 中村勇貴・宮川優輝)