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大阪医療福祉専門学校と大阪医療看護専門学校、大阪医療技術学園専門学校 令和4年度大阪滋慶学園大阪地区の入学式が行われました
学校法人大阪滋慶学園の大阪地区にある専門学校5校の令和4年度入学式が4月6日(水)、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で行われました。約1500名の新入生に加えて保護者の皆さんが一堂に会することはコロナ禍の中、避けざるを得ず、午前に2回、午後に2回の学校ごとに計4回に分け、十分に間隔を空けて万全の安全管理体制を取って挙行されました。参加は入学生と教職員のみに絞り、保護者の皆様にはホテル内の別室でオンラインによる映像を流して第一部式典と第2部教育プログラムの紹介など入学式を“最初の授業”と位置づける滋慶学園伝統のセレモニーの様子をご覧いただきました。
午前中は、まず10時から大阪医療福祉専門学校と大阪医療看護専門学校の合同入学式、次いで11時から大阪医療技術学園専門学校の入学式がそれぞれ執り行われ、滋慶学園グループの浮舟邦彦総長と橋本勝信学校長が理事長祝辞と学校長訓辞を述べました。
「違った価値観や文化を理解する真の国際的な感性をもって欲しい」と浮舟邦彦総長が祝辞
浮舟邦彦総長は「皆さんは自分の夢、将来やりたい仕事を見つけられました。それを私たちはお一人お一人の自己発見だと言っています。それは簡単なことではなかったと思います。今日からその自分の夢、思いをしっかりとした目的・目標に変えなければなりません」と、まず目的・目標を明確にして卒業時のゴールを目標に学びをスタートさせることが大切だと教示しました。
入学式は“最初の授業”だと伝えた浮舟総長は、職業人教育を通して社会に貢献するという本学のミッションと実学教育・人間教育・国際教育という建学の理念の下に組まれたカリキュラムによって、プロのスペシャリストとしての専門教育を受け、即戦力の力のあるスペシャリストとして社会に巣立っていく道筋を示したうえで、「国家資格をとる人は、国家試験にに合格しうる能力、知識・技術を身に付けなければなりません。また業界で仕事をしていくための身構え・気構え・心構えを学ぶことが大切です。学校のいたるところに『今日も笑顔であいさつを』という標語が掲げられています。笑顔でのあいさつは、コミュニケーションの原点です。良い生活習慣を身に付け、多くのことに関心、好奇心を持ち、主体的に学ぶ習慣を身に付けていただきたい」とセルフマネジメントの重要性を訴えました。
さらに「実習、イベントを通してチームで仕事をすることのコミュニケーション力、課題をみつけ解決していく力、タフな心身を養ってください。皆さんの職業は国を超え、世界で仕事ができる職場があります。多くの国の方々と一緒に仕事をします。コミュニケーション言語としての英語、専門英語の大切さを理解し、違った価値観や文化を理解する真の国際的な感性をもって欲しいのです」と述べ、仲間や先生、業界の人たちとの人間関係が将来の大きな財産になると説きました。
最後に「自己発見をした皆さんが自己変革を遂げ、自己確立のできた自律協働のできる人材として、それぞれの業界に巣立って欲しいと思います。無駄な時間はありません」とスピーチを締めくくりました。
「学ぶ力、伝える力、コミュニケーション能力に加えて 教わり上手になって欲しい」と橋本学校長が訓辞
訓辞のために登壇した橋本勝信学校長は、それぞれの学校の歴史や特色について触れ、2004年に開校した大阪医療福祉専門学校は、これまでに4890名の卒業生を輩出、国家試験資格取得者は理学療法士1261名、作業療法士1132人、視能訓練士1152人、言語聴覚士517人にのぼり、それぞれ大阪を中心とした医療機関などで活躍していると紹介しました。
また2010年に開校した大阪医療看護専門学校は今年13期生を迎えたが、校舎は国立刀根山病院の中にあって国立刀根山病院の看護学校の50年の歴史を引き継いでおり、「皆さんは63期生にあたるかもしれない。非常に歴史のある学校だとも言える」と紹介しました。
44期生を迎えた大阪医療技術学園専門学校は、卒業生が1万4431名にのぼり、免許取得者は臨床検査技師科で1685名と、この分野で大阪1位の伝統学科であることや、医療秘書・情報学科で43期生、薬業科で45期生など、伝統学科が多い学校だと紹介しました。その大多数が病院勤務され、非常に多くの卒業生が医療業界にいるのが特徴だと述べました。
一学校法人で426名の看護師免許取得は国内最大クラス
なかでも看護師の養成は、大阪滋慶学園の5つの看護系の学校で通信教育を含めて今年の国家試験だけで、看護師免許取得者は426名に上ったことを明らかにし、「一つの学校法人でこれだけの免許取得者が誕生するのは日本でここだけです。沢山の人が一生懸命努力して成果を出してくれました。入学された皆さんもぜひ後に次いでそれぞれの学科で知識、技術を習得し、人の役に立つ仕事をめざし、気構えや心構えを身に付けていかなければなりません。そのためには良い生活習慣を大切にしてください」と生活習慣の基礎が人生の基礎になると、まず訴えました。
また大阪滋慶学園は国際的な志の高い高等職業教育をめざしています。橋本学校校は、「卒業までに学ぶ力、伝える力、コミュニケーション能力、最後に教わり上手になって欲しいと思います。教わり上手な方は社会に出てからも成長します」と述べ、自らの40年余りに及ぶ教育人生を振り返りながら、「人生は山あり、谷ありですが、やっぱりやり抜く力が大切です」と何事もやり抜くことの大切さを訴えました。
最後に尊敬するディズニーランド創設者のウォルト・ディズニーの言葉を紹介。「彼は夢をかなえる秘訣は4つあるといいました。好奇心がまず大事です。次は小さな自信を身に付けてください。大きな自信はそんなに来ません。小さなものを一歩ずつ積み上げると形が見えてくるのだそうです。3番目には勇気を出して教わったり、聞いたり、いいものを吸収する勇気を持って欲しい。最後に継続して続けて欲しいということです」と述べ、「私も振り返ると、継続して行っていることが自分に強さを、学びを教えてくれます。学生諸君も元気になる言葉と思ってぜひ取り組んでみてください。そしてもう一つ、人から沢山の感謝の言葉を貰ってください。必ず自分のエネルギーになります」と持論を紹介し、祝しました。
大阪医療福祉専門学校・大阪医療看護専門学校・大阪医療技術学園専門学校の入学生に500通を超える祝電・お祝いメッセージが届きました
地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センターや大阪大学医学部附属病院、国立研究開発法人国立循環器病研究センター、奈良県立医科大学附属病院をはじめ、公益社団法人大阪府理学療法士会や公益社団法人大阪府臨床検査技師会、一般社団法人大阪府作業療法士会、一般社団法人大阪府言語聴覚士会、公益社団法人大阪府看護協会、公益社団法人大阪府鍼灸師会、さらに大阪府や兵庫県の高等学校や海外提携校のカリフォルニア州立大学サンマルコス校やロマリンダ大学、上海中医薬大学などから総数522通の祝電・お祝いメッセージを頂き、一部が披露されました。
それぞれの入学式では入学生宣誓が行われました。
大阪医療福祉専門学校入学生を代表して新設メディカルトレーナー専攻の孤杉さんが宣誓
大阪医療福祉専門学校の入学式では、小学5年の時に肘の手術を受けて長期固定を余儀なくされた時に寄り添い励ましてくれた理学療法士に興味を持ち、新設のメディカルトレーナーコースを知って入学した理学療法士学科夜間部メディカルトレーナーコースの孤杉陸斗さんが代表として登壇し、「入学後は先生方や理学療法士をめざす仲間と楽しく助け合いながら将来、患者様だけではなく周囲の人たちからも信頼される立派な理学療法士になるために、日々精進していくことを誓います」と力強く宣誓しました。
大阪医療看護専門学校は看護学科の碇さん「心も癒やせる看護師に」と宣誓
大阪医療看護専門学校の入学式では、ドキュメンタリー番組で小児がんの子供を看護する看護師の姿に心を打たれて看護学科に進学したという碇唯花さんが「看護師の仕事は体の苦しみを軽減するとともに、心をいやすことだと思いました。これらのことができるように、私たちは一つ、看護の知識や技術を身に付けるため、日々努力します。二つ、心身の苦痛を捉えられる観察力と判断力を磨きます。三つ、笑顔を忘れず、これから共に学ぶ仲間たちと協力し合います。以上3点について、看護学生として自覚と責任を持ち、励みます」と決意を表明しました。
大阪医療技術学園専門学校は臨床検査技師科の木村さん「仲間とのチームワーク大切に」と宣誓
大阪医療技術学園専門学校の入学式では、中学生の頃に家族が入院し臨床検査技師の存在をしって、臨床検査技師をめざして入学した臨床検査技師科の木村みずきさんが代表に選ばれました。 中学・高校時代の6年間、吹奏楽部に所属し、高校3年の時にコロナ下で行われたコンクールの関西大会で金賞を受賞した木村さんは、「これからも仲間とのチームワークを大切に知識・技術を身に付け、臨床検査技師として社会貢献できるよう日々努力することを誓います」と力強く誓いの言葉を述べ、礒橋文秀学校長から「初心を忘れずに頑張ってください」と激励されました。
入学式第二部 先生方が教育プログラムや各校の特色をレクチャー
入学式第二部は、それぞれの学校の教育システムや学校お行事などについて学びました。
大阪医療福祉専門学校は、教務部視能訓練士学科の椋代未帆先生が「コロナ禍における実学教育について」の“最初の授業”を行い、学びの到達目標として医療職を目指す上で、「倫理観や基本的態度を身に付けること」や「基礎知識の習得と眼疾病に理解を深め検査の組み立てができること」「検査機器の原理・操作法を理解し患者の方への説明が出来ること」などを上げ、取り組んできた授業では教員としていかに工夫してきたかや、「知識だけでなく創造力や思考力を高めてもらうための症例検討を多く行って、視能訓練士としての資質、技術を磨く実習を心がけました」と説明。合わせて実習を受けた学生の声も紹介しました。
コロナ下で使ってきたデジタル教科書の使い勝手を解説
また大阪医療看護専門学校は、看護学科学科長の鬼頭浩美先生が登壇、「教育プログラムとデジタル教材の活用」について最初の授業を行いました。
鬼頭先生は、看護師の仕事先が病院だけではなく、入所施設や通所施設、自宅など地域の生活の場に広がっていて、様々な職種との連携によって行われるようになってきたと述べ、1年次から3年次にかけて学ぶカリキュラムを説明しました。また総授業時間数の3分の1を臨地実習が占めていること、当校では2021年よりデジタル教科書を導入しており、便利な機能の使い方や動画による使用法の解説などを行い、昨年1年間、デジタル教科書を使って学んできた学生たちの声も紹介。新入生の皆さんはこれらの声を聞いて、ちょっと安心したような表情を見せていました。
「想う」「踏み出す」「変わる未来」を大切にした教育
大阪医療技術学園専門学校は、教務部長の小川正子先生が教壇に立ち、様々な教育活動の中で、「想う」、「踏み出す」、「変わる未来」という言葉を大切にしていると伝えました。
そして、これから出会う人を「想い」、「想像する」。その人を支えるために行動し、一歩を「踏み出す」。その一歩が自分やこれから出会う人の「未来を変える」原動力になる、と分かり易く説明し、これから学校で学ぶことやどんな学校生活を送るのか、それらにどんな意味があるのかを具体的に伝えました。業界の即戦力としての技術や知識を身につけるための業界直結授業や、「人間教育」を実践するボランティア活動、地域貢献活動、また昨年、大阪市北区で行われた新型コロナワクチン接種でのボランティア活動などを紹介、チームで活動する難しさや楽しさ、やりがいを体験することを通して業界で大切な価値観や倫理観、人を思いやる気持ちなどの「人間力」を育むことを伝えました。
また昨年、障害者週間に合わせて学生たちが心の輪を広げる体験作文に応募し、大阪市優秀賞と内閣総理大臣賞を受賞したことやコロナ禍の中で海外研修が実施できない中、中国の広東薬科大学とオンライン学会を開催し、学生が学会発表を行ったこと、アメリカの提携校と新型コロナウイルス感染症対策や医療保険制度の違いなど意見交換会を行ったことなど「国際教育」についても動画を見せながら授業を行いました。そして、「皆さんはこれらの課題を解決するとても重要な人材です。これからの医療人には広い視野が求められているのです。皆さんが想いをもって踏み出した一歩は、自分の未来を変え、これから出会う人の未来を変えます。一緒に未来へ踏み出しましょう」と述べ、最後に自分の未来を変え、出会った方々の未来を今まさに変えている先輩卒業生の皆さん方の活躍を描いた映像を見せました。