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大阪医療技術学園専門学校 大阪医療看護専門学校 飛翔~2022新しい時代へ 令和3年度卒業式が挙行されました
大阪医療技術学園専門学校と大阪医療看護専門学校の合同卒業式が柔らかな日差しに恵まれた3月10日(木)、「飛翔~2022新しい時代へ~」をテーマに大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で挙行されました。
大阪医療技術学園専門学校の臨床検査技師科、言語聴覚士学科、薬業科、医療心理科、鍼灸師学科、鍼灸美容学科、医療秘書・情報学科、専攻科の317名と、大阪医療看護専門学校看護学科75人の総勢392人が密を避け、人と人との間を大きく開けて整列する中、両校総代の医療秘書・情報学科の伊藤翔さんと看護学科の杉村京雅さんが登壇、橋本勝信学校長から卒業証書と医療専門士称号の授与を受けました。
緊急事態宣言、まん延防止等重点措置など度重なる新型コロナウイルス感染症の拡大によって苦しい学業生活を強いられた卒業生の皆さんでしたが、「さあ、わたしたちの出番!」とばかりに元気いっぱい溢れる笑顔を見せながら、医療職、福祉職など社会を維持していくために必要なエッセンシャルワーカーとして巣立っていきました。
式典は、時間を約1時間に抑え、参加者は卒業生と教職員に限定、ご家族は別室でオンラインの映像を見て頂くなど万全のコロナ対策をとって行われました。
橋本学校長告辞 「第一専門職を深め、第二専門職にもチャレンジしよう」
橋本学校長は、新型コロナウイルス感染症拡大の中、厳しい生活を強いられてきた卒業生に、「私も19歳の時、大学が閉鎖され、地方から出てきて大阪の4畳半のアパートで一人で一所懸命レポートを書いた1年間でした」と述べ、その時、同じ田舎から出てきた先輩に教えてもらったという「EQ」(心の指数)について紹介。「患者さん、高齢者の皆さんへの心遣いに配慮し、共に寄り添うこともEQです。IQ(知能指数)は知っていると思いますが、これからのデジタル化の時代はEQ(心の指数)も必要で、両方のバランスが大事です」と訴えました。
「EQは私の以後50年近い人生の中で、沢山、私を変えてくれました」と語り、EQによって、「多くの方々より感謝の言葉を貰い、自分のエネルギーに変換し、前進されることを期待します」と卒業生に呼びかけました。
さらに、「スペシャリストとしての第一専門職はもちろん大事にしてください。しかし第二専門職についてもちょっとは齧って欲しいと思います」とキャリアアップの大切さに触れ、自ら大切にしてきた言葉として、ウオルト・ディズニーの「好奇心はいつだって新しい道を教えてくれる」と、長野県にある従業員60人の中小企業の社長さんが述べられた「『モラル』(道徳意識)と『モラール』(やる気)のバランス」という2つの言葉を贈り、前途を祝しました。
浮舟総長祝辞 「学びの習慣を持ち続け、成長への意欲を忘れないでください」
まず滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が、両校の運営母体である学校法人大阪滋慶学園理事長として教職員を代表して卒業生に言葉を贈りました。
浮舟総長は、「昨年来のコロナウイルス感染症の拡大は皆さんに大変な困難をもたらしたことだと思いますが、皆さんは努力され、今日の卒業式を迎えられました」と述べ、プロとしても知識・スキルを身に付け、社会人・業界人としての人間力や仕事をするにあたっての身構えや気構え、心構えを養ってきた研鑽の日々を称えました。
「皆さんはプロのスペシャリストとしての基礎を身に付けたと言えます。これからは真のプロとして成長していかなければなりません。プロが成長していくには一つの原則があるように思います。プロは仕事を通して成長していくということです。仕事、職場を大切にしてください。明日からの職場が皆さんを磨いてくれます。職場は皆さんにとって道場です。新しい教室です。そこでの経験が皆さんのキャリアになっていくわけです」と述べました。
また浮舟総長は「研修や読書の習慣、いわゆる学びの習慣を持ち続け、成長への意欲を忘れないでください」と生涯学び続けることの大切さを述べました。職場や共に学んだ仲間とのネットワークを大切にすることや、学校のモットーだった「きょうも笑顔であいさつを」を思い出し、ぜひ“笑顔でのあいさつ”を職場に持って行って欲しいと話し、「とくに職場での基礎を作るこれからの2年、3年を大事にして欲しい」と訴え、職業人として一歩を踏み出す卒業生を祝福しました。
各賞が在学中に頑張った学生に贈られました
理事長賞が浮舟邦彦総長から代表の大阪医療技術学園専門学校の加藤愛理さん(言語聴覚士学科)に、また学校長賞が大阪医療看護専門学校の万屋亮斗さん(看護学科)に、大阪府知事賞が大阪医療技術学園専門学校の稲葉楓花さん(医療心理科)に礒橋文秀学校長からそれぞれの賞の代表者に贈られたのをはじめ、各業界団体賞などの各賞が在学中に成績などが優秀だった学生に贈られました。
また優れた卒業研究を行ったチームにも賞が贈られ、滋慶教育科学研究所奨励賞が「障害認識へのアプローチ~エピソード記憶が改善した一症例~」を研究発表した大阪医療技術学園専門学校の谷美咲さん(言語聴覚士学科)と、「運動習慣の有無によるストレス耐性の比較検討」を発表した大阪医療看護専門学校看護学科チームに贈られたほか、日刊新聞社賞が「問診情報のWeb化における効果について~医療秘書におけるDX推進」を発表した医療秘書・情報学科チームに同新聞社の取締役西日本担当大阪支社長、竹本祐介様から手渡されました。
このコロナ禍の中、在学中一日も休まなかった卒業生111名に皆勤賞が、高い出席率を誇った83名に精勤賞が贈られ、大阪医療看護専門学校の看護学科、栗田蘭菜さんが代表して表彰され、ひときわ大きな拍手を浴びました。
このあと、就職先の病院や医療機関、福祉施設や各種業界団体などから400通近い心の籠った卒業生を激励する祝電を頂き、一部が披露されました。
最後に、卒業生からの謝辞が述べられました。
両校卒業生を代表して医療心理科の塚崎さんと看護学科の西浦さんが謝辞
大阪医療技術学園専門学校の卒業生を代表して、医療心理科の塚崎こころさんが「厳しい社会情勢の中、私たちのために素晴らしい卒業式を挙行していただき真にありがとうごさいます」と礼を述べ、3年前の春、障害のある人たちをサポートする精神保健福祉士を目指して入学し、2年生では新型コロナウイルスのためにオンライン授業になったことや、その中での福祉施設実習と様々な不安や戸惑いを抱きながら、頑張ってきた日々を思い返しました。
そして3年生の医療機関実習。「年齢も症状も様々な方とお話させていただき、主観的に思い込むのではなく、常になぜと考えながら患者様の想いを伺うことが、その人らしさを尊重することにもつながるということを学びました」と振り返りました。
最後に、お世話になった先生方や実習でお世話になった方々、クラスメートへの感謝を述べ、「お母さんへ、悲しいことがあった日も落ち込んだ日も沢山話を聞いてくれ、時には当たってしまうこともありましたが、変わらず接してくれてありがとう。3年間本当にありがとうございました」と、心を込めて感謝の気持ちを伝えました。
続いて大阪医療看護専門学校看護学科の西浦まなみさんが、3年間の学びを振り返ったあと、「臨地実習では成人看護学実習の終末期で受け持った患者様が今でも心に残っています。日に日に悪くなる容態の変化に始めは立ちすくみ戸惑いましたが、唯一の楽しみであった、最後まで好きなものを食べたいという願いに寄り添いたいと想い、様々な工夫をしました。徐々に飲み込むことが難しくなったときに本当に自分の行ったことがこれでよいのか、正しいのかとても悩みました。しかし食べて終わるときの笑顔と手のぬくもりを感じたときにこれで良かったのだと思いました。そしてこの時の手の温もりは決して忘れることはありません」と強く印象に残った実習の思い出を語りました。
最後に実習先や先生方、家族、仲間にお礼の言葉を述べたあと、卒業生を代表して2人揃って保護者に花束を贈りました。花束を受け取ったお母さん方の、重い荷を下ろしたようなホッとした喜びの表情が印象的でした。
式典後、オンラインでの最後の保護者会も開催されました。