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大阪医療福祉専門学校 飛翔~2022新しい時代へ 令和3年度卒業式が挙行されました

橋本学校長から卒業証書と専門士称号の授与を受ける全校総代の道菅美希さん

 飛翔~2022新しい時代へ~ 
 大阪医療福祉専門学校の卒業式が春の柔らかな日差しに恵まれた3月10日(木)、大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で挙行されました。
 密を避け、間を大きく開けて理学療法士学科、作業療法士学科、言語聴覚士学科、視能訓士学科、診療情報管理士学科の263名の卒業生の皆さんが姿勢を正して整列する中、橋本勝信学校長から全校総代の視能訓練士学科3年、道菅美希さんに卒業証書と専門士称号が授与されました。

 度重なる新型コロナウイルス感染症の拡大によって苦しい学業生活を強いられた卒業生の皆さんでしたが、めげることなく元気いっぱい溢れる笑顔を見せながら、医療職、福祉職など社会から尊敬されるエッセンシャルワーカーとして巣立っていきました。

 式典は、時間を約1時間に抑え、参加者は卒業生と教職員に限定、ご家族は別室でオンラインの映像を見て頂くなど万全のコロナ対策をとって行われました。

橋本学校長告辞 「IQとEQのバランスが大切」

橋本学校長告辞を行う橋本勝信学校長

 橋本学校長は自らも19歳の時に大学が閉鎖され、レポートの宿題が郵送されてきた体験を紹介、コロナ下で苦しい学生生活、学習生活を強いられてきた卒業生に共感を示し、「この2年間の苦い経験は私と同じくらいの歳に新しいエネルギーに変わっていると思います」と述べました。
 そしてデジタル化やDX化による変化の激しいこれからの時代、「IQ(知能指数)と共にEQ(心の指数)、特にそのバランスが大事です」と先輩から教えてもらったEQの大切さに触れ、「患者さん、高齢者の皆さんへの心遣いに配慮し、共に寄り添い、多くの方々より感謝の言葉を貰い、自分のエネルギーに変換し、前進されることを期待します」と述べました。
 またスペシャリストとして第一専門職の他、第二専門職についても少しでも学ぶことが大切だと諭し、自ら大切にしてきた言葉として、ウオルト・ディズニーの「好奇心はいつだって新しい道を教えてくれる」と、長野県にある中小企業の社長さんが述べられた「『モラル』(道徳意識)と『モラール』(やる気)のバランス」という2つの言葉を贈り、前途を祝しました。

浮舟総長祝辞 「プロは仕事を通して成長します」

総長卒業生を祝福する浮舟邦彦総長

 続いて滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が、同専門学校の運営母体である学校法人大阪滋慶学園理事長として卒業生に門出の言葉を贈りました。
 浮舟総長は、3年にわたるコロナ禍による困難な状況下、学びをあきらめないでプロとしてふさわしい技術・知識を身に付け、社会人・業界人としての人間力や身構え、気構え、心構えをしっかりと養ってきた卒業生の努力を称え、「それは言うほど簡単なことではなかったと思います」と、まず敬意を表しました。
 そのうえで、「プロが成長していくには一つの原則があるように思います。プロは仕事を通して成長していくということです。仕事、職場を大切にしてください。職場は皆さんにとっての新しい教室であり道場です。そこでの経験が皆さんのキャリアになっていくのです」と述べました。
 さらに読書の習慣や学びの習慣を持ち続け、成長への意欲を忘れないことや、職場でのコミュニケーションの大切さ、人間関係の大切さを説き、「そのネットワークが大きな財産になります。働き出してからの2年間、3年間、基盤を作るこの時期を特に大切にして下さい。滋慶学園グループのネットワークを大いに活用してください」と、プロのスペシャリストとして成長していくための言葉を贈りました。

各賞が在学中に頑張った学生に贈られました

 また、理事長賞が理学療法士学科夜間部の足立有里さんに、校長賞が視能訓練士学科の濱辺優衣さんに贈られたのをはじめ、大阪府知事賞や各業界団体賞などの各賞が在学中に成績などが優秀だった学生に贈られました。また優れた卒業研究を行ったチームにも賞が贈られ、「オンライン授業によって生じた時間の使い方に関する調査~昼間部と夜間部の比較~」を発表した理学療法士学科チームに大阪医療福祉専門学校優秀発表賞が、また卒業研究「早食いを改善させる環境設定を中心とした介入方法の検討~特養入居者のシングルケース研究~」を上程した作業療法士学科チームに日刊工業新聞社賞が、卒業研究「眼科定期受診への意識調査」を行った視能訓練士学科3年制チームに滋慶教育科学研究所奨励賞がそれぞれ贈られました。
 日刊工業新聞社賞は取締役西日本担当の竹本祐介大阪支社長様に授与して頂きました。 
 
 またコロナ禍の厳しい環境下にも関わらず、57名が精勤賞を、87名が精勤賞を受賞しセルフマネジメント力の高さを証明、教職員やクラスメートからひときわ大きな拍手を浴びました。

  • 総長賞

    理学療法士学科の足立有里さんに理事長賞が贈られました

  • 学校長賞

    校長賞を受ける視能訓練士学科の濱辺優衣さんと各賞の受賞者代表の皆さん

 
 就職先の病院や医療機関、福祉施設や各種業界団体などから卒業生を激励する祝電389通を頂き、一部が披露されました。

子供の時に難病に罹かり作業療法士をめざす安田さんが謝辞を述べました

 最後に、卒業生を代表して作業療法士学科夜間部の安田ありささんが謝辞を述べました。
 コロナ禍の閉塞感を吹き飛ばすようなあでやかな着物姿の安田さんは、厳しい社会情勢の中での盛大な卒業式を開催してもらえたことに感謝を表した後、「私が医療職をめざしたのは、小さい頃に突発性の難病に罹ったことがきっかかでした。小さい妹や弟と一緒にいることができず、長い入院生活で不安になっている時、いつも看護師だった母の優しい笑顔に救われました。そして心と身体は堅く繋がっていることを身をもって感じることができました」と述べ、一人ひとりの生活や家事に合わせて心と身体の両方にアプローチができることが魅力の作業療法士をめざしたことをあかしました。
 安田さんは、人前に出ると緊張してうまく自分が出せないことが多くあり、何かにチャレンジすることが苦手だったといいます。しかし大阪医療福祉専門学校での4年間、体育会委員や学生会、学生スタッフ、軽音楽部、実習など様々な経験の中で沢山の人と関わることができ、充実した日々を過ごせて、「私は大きく成長することができました」といいます。
 そして「この4年間の貴重な経験を生かして人に寄り添い、自分も相手も笑顔にすることができる人になれるようがんばって行きたいと思っています。私と関わってくださった方々すべての人に感謝申し上げます」と、明るく笑顔で謝辞を読み終えました。

  • 謝辞

    卒業生を代表して謝辞を述べる作業療法士学科夜間部の安田有沙さん

  • 祝電掲示

    各方面から寄せられた沢山の祝電が卒業生を祝福しました

 想いでの動画や先生方からの心の籠ったメッセージ動画が式典の前後に流され、卒業生の皆さんは大変だったけれども楽しかった学園生活の思い出にしばし浸っていました。

 式典後、オンラインでの最後の保護者会も開催されました。

  • 作業療法

    社会人とし旅立つ前に仲間で一瞬マスクを外して記念撮影

  • 式後表情

    陽光の下、卒業式を終えて晴れ晴れとした表情