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滋慶COM大阪の9校が3年ぶりの合同卒業式 卒業証書や各賞を胸に1800人が羽ばたいていきました!
滋慶学園グループの大阪にある文化教養系の専門学校8校と高等専修学校1校の合同卒業式が3月8日(火)、大阪市北区中之島の大阪国際会議場で行われました。2020年春から2年間は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、授業や学校での交流が一部オンラインになるなど、苦労して学んできた1830人の学生たち。この日、晴れて卒業証書や各賞を授与され、音楽やダンス、映像、デザイン、ゲーム、動物飼育など、それぞれの世界に向かって仲間と共に羽ばたいていきました。
コロナ禍の影響で2020年、21年の卒業式は学校ごとに分散して行っており、合同卒業式は2019年3月以来3年ぶり。マスク着用の徹底や消毒など、徹底した感染対策のもと、出席者は卒業生と教職員のみに限定し、保護者や講師の先生、来賓の方々には、オンライン配信で卒業生の晴れ姿をご覧いただきました。
合同卒業式を行ったのは、学校法人コミュニケーションアートの以下の9校です。
・大阪スクールオブミュージック専門学校(OSM)
・OCA大阪デザイン&ITテクノロジー専門学校(OCA)
・大阪ECO動物海洋専門学校(ECO)
・大阪ダンス&アクターズ専門学校(DA)
・大阪キャリナリー製菓調理専門学校
・放送芸術学院専門学校(BAC)
・大阪アニメーションスクール専門学校(OAS)
・大阪ウェディング&ホテル・IR専門学校(JSH)
・大阪スクールオブミュージック高等専修学校(OSM高等専修)
式典冒頭の国歌斉唱では、OSMのゴスペルアンサンブルの先導で、全員が心の中で口ずさみました。卒業証書と専門士称号・高度専門士称号の授与は、各校の学校長が交代で登壇し、「おめでとう」「よく頑張りました」などと声をかけながら、それぞれの代表者に手渡しました。
「“創造は知識よりも重要”を胸に突っ走れ」 篠塚正典学校長
続いて9校の学校長を代表し、OCAの篠塚正典学校長が式辞を述べました。篠塚学校長は、コロナウイルスの感染拡大などの影響で大変苦労をしながらも学びを続け、この日を迎えた卒業生をねぎらい、「皆さんは胸を張って社会に飛び出して行ってください。今日は皆さんに、私の大好きな言葉を贈りたいと思います」と語り、20世紀最高の物理学者といわれるアインシュタイン博士の言葉を紹介しました。
「“創造は知識よりも重要である”という言葉です。何かを生み出す創造力は、どんな知識よりも重要であると、かのアインシュタイン博士が言い残しています。皆さんの仕事は創造することす。クリエーティブな仕事です。どうか、この言葉を胸に、明日からプロとして、自分の夢に向かって思い切り、突っ走ってください。皆さんのご活躍をお祈りしています。ご卒業、誠におめでとうございます」と、前途を祝福しました。
「プロは仕事を通して成長する」 浮舟邦彦総長
続いて滋慶学園グループの浮舟邦彦総長がビデオによる祝辞で、プロフェッショナルの成長について語りました。「プロは仕事を通して成長するという原則があるように思います。仕事・職場を大切にしてください。皆さんはこれから難しい経験、困難な経験をすることでしょう。その経験が皆さんのキャリアになっていきます」と説きました。
また、学ぶ姿勢を常に持つことの大切さについて述べ、仕事をしていく上で「人とのコミュニケーションが大きな財産になります。“今日も笑顔であいさつを”という人間関係の基本を職場に持って行ってください」とアドバイス。そして「母校のキャリアセンター、デビュー事務局は、困ったときでも嬉しいときでも、いつでも訪ねてください。北海道から九州まであるグループのネットワークを活用してください。皆さん1人ひとりが自分の仕事を大切に、楽しく自分の道を歩んで行かれんことを祈念します」と激励しました。
「明日への扉」総長賞 「ホスピタル オブ ミラクル」募金贈呈
この後、精勤賞(275名)、皆勤賞(61名)、滋慶教育科学研究所(JESC)奨励賞(9題)、学校長賞(9題)、総長賞(7題)などの表彰があり、代表者が授与されました。JESC奨励賞は各専門分野で独創性が高く、将来の活躍が期待される研究・制作に対して授与。総長賞は、ハンディキャップ・病気などで苦しむ多くの人々のために社会的な貢献をした卒業生が対象です。
骨髄移植推進キャンペーンミュージカル「明日への扉」の舞台公演は中止になり、1994年の初演以来、初めてドキュメンタリー映像作品として「明日への扉」を制作。「生きることの素晴らしさ、命の大切さを伝えたい」とキャストとスタッフが一体となって作り上げました。作品制作に取り組んだOSM、DA、OSM高専の学生には、総長賞が授与されました。JESC奨励賞、総長賞の一覧は文末に記載しています。
一方、骨髄移植推進キャンペーンミュージカル「Hospital of Miracle(ホスピタル オブ ミラクル)」大阪公演は、まん延防止重点措置の前の1月15日、16日に開催。白血病などに悩む人たちの力になりたいとの想いを伝え、募金を呼びかけました。募金総額は約43万6000円にのぼり、BAC、OASの学生から公益財団法人 日本骨髄バンクと財団法人 夏目雅子ひまわり基金、一般社団法人OSAKAあかるクラブに贈られました。
「心から輝いて一生懸命になれる仕事を」 湯川れい子先生
作詞家・音楽評論家として著名な名誉学校長、湯川れい子先生は祝辞で、グローバルな視野から率直な想いを伝えてくださいました。「コロナ禍がはじまって2年。初めての経験をしました。その一つは芸能界が崩壊し、全く新しい世界になったことです。日々新しいものが生まれているんですね。そして音楽だけは世界中、どこに行ってもなくなっていません」と語り、音楽を通じて笑って生きられる力、助け合う力の大切さを指摘しました。
「夢に向かってあきらめないということが、明日をつくる一番大切なエネルギーだと心から思います。一生懸命にやることで自分も生きていけるし、誰かを笑顔にできるのです。笑顔のタネを撒けば、必ずひまわりになってタネを宿し、また咲いて未来に繋がります。自分を信じ心から輝いて一生懸命になれる、そういう仕事を見つけてください。心から祈ります」と激励しました。
湯川先生は、最後にソフィア・ローレンが主演した古いイタリア映画「ひまわり」を紹介。「何百万本ものひまわりの風景が出てきます。ウクライナで撮影された映像です。当時ウクライナはソ連でした。ひまわりの下には戦争で亡くなった人たちが眠るともいわれます。戦争は絶対に嫌です。どんな理由があっても間違いです。そうならないために、皆さん1人ひとりの夢が、行動が大事です。幸せな人生、力いっぱい生きていってください」と語りました。
「先生方、最高の同期たちに出会えて幸せです!」 卒業生謝辞
ミュージカル「明日への扉」で遥の役をつとめたDAの水永涼花(すずか)さんが9校の全卒業生を代表して謝辞を述べました。
「明日への扉の舞台公演は中止になり、急きょ映像作品という形になりました。正直悔しかったです。それでも大きな舞台に立たせてもらったこと、過去の伝統を引き継ぎながら新しい作品を残すことが出来たのは、本当に良かった。私の夢は、沢山の人の心に笑顔の花を咲かせるテーマパークダンサーになることです。教務の先生、講師の先生、スタッフの方、そして最高の同期たち。皆さんに出会えて、本当に私は幸せです」と声を詰まらせていました。
卒業式のフィナーレは、COM大阪のゴスペルアンサンブルによる「翼をください」のコーラスです。演奏は東京スクールオブミュージック専門学校の学校長、渡辺敦子先生のベース、名誉教育顧問のミッキー吉野先生のキーボード、教育顧問の引田寿徳先生のギター、富田京子先生のドラム。指揮は副校長の池末信先生です。
「この大空に翼を広げ…♪」。会場いっぱいに響き渡る歌声で希望のメッセージを贈り、卒業生たちを祝福しました。
【JESC奨励賞】
■「阪急阪神不動産株式会社 SDGsチャリウッド2021出演」
OSMプロミュージシャン科、山中美穂さん
「SDGsチャリウッド2021」にゴスペルソロシンガーとして出演し、MBS毎日放送にて歌声を披露。その歌声は多くの方の心に響き、大阪梅田の街づくりに貢献しました。
■「ビーズ株式会社 ゲーマーが部屋で使いたくなる家具のご提案」
OCAチーム一同
「こたつ」をゲーマーのデスク環境に取り入れ、布団の脱着で1年を通して使い続けられるゲーミングデスクの企画制作に取り組みました。高評価を受け採用予定となっています。
■「ダンサーからクリエーターへ yamaミュージックビデオ出演」
DAダンス&アクターズ科、河本莉璃(とりり)さん
人気アーティスト「yama」の「世界は美しいはずなんだ」のミュージックビデオにキャスティングされ出演しました。楽曲の世界観をダンス・演技で見事に表現し、各方面から高い評価を得ています。
■「映像制作・イベント配信における社会貢献の取り組み」
BACチーム一同
鉄道警察 痴漢啓発 動画・ワクチン接種 啓発 動画など日々学んだ映像制作の技術を大いに活かし、配信はもちろん映像制作など、数多くの産・官・学 連携プロジェクトに取り組みました。
■「カルビー株式会社『かっぱえびせん 紅しょうが天味』パッケージデザイン制作」
OASクリエーティブデザイン科、高石彩さん
カルビー株式会社と大阪府の共同開発商品「かっぱえびせん 紅しょうが天味」のパッケージデザインを担当し、近畿2府4県にて商品化され販売されています。
■「大阪府能勢町を流れる大路次川における魚類相調査」
ECOチーム一同
大路次川における魚類採集で、大阪府レッドリストによる「絶滅危惧Ⅰ類」のスナヤツメを含む5目10科17種(909個体)を採集。高槻市立自然博物館に標本登録されました。
■「大阪楽遊パスの国内販売促進」
JSHチーム一同
大阪の観光業界を盛り上げるため販売された「大阪周遊パス」を日本人観光客も含め、より多くの人に利用してもらうための方法を考察。企画提案し高い評価をいただきました。
■「世界に向けて高校生が作るクールジャパンコンテンツTeens Dream Live SHOWへの取組み」
OSM高等専修学校一同
コロナ禍だからこそ配信という方法で世界に発信するため、「日本」「桃太郎」をテーマに曲、衣装、振り付け、コーラス、演奏、歌詞、構成など全てを在校生全員でノンバーバショー「まづきのいし」を作り上げました。
■「廃棄フルーツを使用した無添加シャーベット企画提案」
キャリナリーチーム一同(代表して製菓・製パン科、杉原優奈さん)
消費者には届かない廃棄されているフルーツがあります。市場に出回らずに破棄される桃、柿、柑橘類を使用し添加物が一切入っていない「無添加シャーベット」を1年かけて企業とともに共同開発しました。
【総長賞】
■「特別養護老人ホーム青都荘 自分史マンガ制作」
OCAチーム一同
入居者様の生い立ちに触れ、「自分史」をマンガで制作。入居者様、またご家族様からは、感謝と喜びの声をいただき、自分達が目指す仕事がどのように社会に貢献するかを実感することができました
■「都島区トンネル壁画プロジェクト」
BACチーム一同
大阪市都島区に数多く存在する薄暗い高架下等のトンネルに 壁画デザインアートを施し、地域の方々にも喜んでいただくとともに、都島区長より感謝状を贈呈されました。
■「株式会社フジナガ・関西テレビ放送株式会社 鳥害対策CM制作」
OASチーム一同
鳥害対策に対する認知の拡大を目的に、アニメーションを使ったCM制作依頼を頂き、映像を制作。完成した作品は、関西テレビ放送内のCMにて放送されました。
■「大阪ECO水族館プロジェクト」
ECOチーム一同
学校の水槽教室において、飼育生物の展示・解説とミニ水槽づくり体験を開催。企画・運営から広報まで学生中心で行われ地域の皆様より好評を得ました
■「子供食堂 地域貢献プロジェクト」
キャリナリーチーム一同
コロナ禍で生活に困窮する家庭を対象に、一人で食事する子ども達を大阪市中央区「しま★ルーム」に集め、毎週1回、授業で製造した焼きたてのパンを届けました。
■「KIMONO くらぶ」
JSHチーム一同
日本の伝統文化の着物を次世代に継承し地域貢献の活動を行う「KIMONOくらぶ」は、着物を着用し地域の清掃を実施。若い世代に着物を身近に感じてもらえる和洋折衷コーデの提案、ショーの企画から撮影・編集まで行いました。
■「骨髄移植推進キャンペーンミュージカル『明日への扉』」
OSM・DA・OSM高等専修学校
新型コロナウイルス感染症の恐怖と戦いながら、日々感染対策を徹底し稽古をしていましたが舞台公演は中止に。逆境の中で28年目にして初めてドキュメンタリー映像作品を制作。キャスト・スタッフが一体となり作り上げました。