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骨髄移植推進キャンペーンミュージカル「Hospital of Miracle」大阪公演が行われました!万全の感染対策のもと 放送芸術学院専門学校と大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校

キャストもスタッフも勢ぞろいして手話コーラス。「Hospital of Miracle(ホスピタル オブ ミラクル)」大阪公演

 「病気の私でも誰かの役に立つことってあるはず…」。主人公の少女の言葉が印象的です―。生きることの素晴らしさを伝えたいという学生たちの思いを込めた、骨髄移植推進キャンペーンミュージカル・明日への扉「Hospital of Miracle(ホスピタル オブ ミラクル)」の大阪公演が1月15日(土)、16日(日)、大阪市淀川区のメルパルクホールで開催されました。

 希望を失った主人公の少女が、病院で難病と闘いながら明るく振る舞う少年や、子どもたちに笑顔を届けるホスピタルクラウンらとの出会いなどを通じて前向きに歩みだすという物語。フィナーレの『星空のベッド』の手話コーラスでは拍手喝采が沸き起こり、出演者も観客も涙ぐんでいました。

 この舞台は、放送芸術学院専門学校と大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校の総勢412人の学生キャスト・スタッフたちが作り上げました。コロナ禍の中、昨年5月から準備をはじめ、感染防止対策に取り組みながら夏休みも返上して稽古に励んできました。昨年11月の公演を予定していましたが、感染状況を踏まえて延期になっており、今回は万全の感染対策で本番にのぞみました。

1994年に初演の「明日への扉」の趣旨を受け継ぐ作品

 滋慶学園COMグループでは1994年、当時の骨髄バンクの窮状を知った姉妹校の大阪スクールオブミュージック専門学校の学生たちが、自分たちが出来ることは何かを考え、骨髄移植推進キャンペーンミュージカル「明日への扉」を上演しました。舞台は大きな反響を呼び、東京・大阪での公演を中心に、これまでに約170回を数えるロングラン公演になっています。

  • ミュージカルの説明をする放送芸術学院専門学校の堀亮平教務部長

  • ゴスペルアンサンブルの「明日への君に」

 この趣旨を受け継ぐ作品として2002年に誕生したのが「ホスピタル オブ ミラクル」です。名古屋スクールオブミュージック&ダンス専門学校、福岡スクールオブミュージック&ダンス専門学校などに続き、2018年には放送芸術学院専門学校と大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校で初演。今年2月には神戸甲陽音楽&ダンス専門学校が初めて上演する予定です(この公演は中止になりました)。

 舞台は、ゴスペルアンサンブルによる「明日への扉」のテーマソング『明日への君に』のコーラスで幕を開けます。耳の不自由な人のために、台詞は字幕でステージ横のモニターに表示されていました。

「誰か一緒に生きてくれませんか?」という悲痛な叫び

 「誰か!誰か一緒に生きてくれませんか?」。少女の悲痛な叫びが、いきなり響き渡ります。主人公の少女は学校でのいじめに苦しみ、家族の理解も得られないまま、生きる希望を失っていました。たどりついた病院で、さまざまな人たちと出会います。難病と闘いながらも明るく生きる少年、音楽活動に行き詰ったロックミュージシャン、失恋の悲しみから抜け出せない女性、小児病棟の子どもたち、患者の心を癒すホスピタルクラウン…。

  • いじめのダンス

  • 少女はいじめや家庭の悩みをつぶやきます

 彼らとかかわる中で、少女は命の尊さと生きる意味を考えます。誰かのために自分ができることを見つけ、病院内ディスクジョッキーをはじめるのでした。寄せられるお便りやリクエストソングに患者たちは元気づけられていくのです。

 効果的な演出で、アメリカのロックや日本のポップス、アニメソング、昭和歌謡などが披露され、会場を盛り上げました。ドッと笑いを誘うシーンもあちらこちらに盛り込まれ、ストーリーは展開していきます。少女の父親から、仕事に明け暮れて家庭を顧みなかったことを悔いる手紙が届くと、サラリーマンのお父さん応援ソングが披露されました。

 また病気とたたかう子どもたちに、クリスマスプレゼントを贈るイベント「グレートサンタラン」の活動などを行っている「大阪あかるクラブ」について、出演者が紹介する場面もありました。

  • 子どもに人気のホスピタルクラウン

  • 〝人気ロックスター〟の病院訪問

  • 病院内ディスクジョッキー

  • お父さん応援歌「ヒーロー」の歌とダンス

 難病の少年はじつは白血病で、ある時、みんなの前で倒れます。ステージでは院長が、白血病などの患者を救うために“善意の意思”と“白血球の型”を登録する仕組みである骨髄バンクを説明するシーンもありました。「現在53万人以上の登録がありますが、より多くの患者を救うためには1人でも多くのドナー登録が必要です」などと骨髄バンクへのより多くの理解を訴えていました。

出演者全員の手話コーラスに、会場は感動の渦

 ラストシーンは、ドナーが見つかり骨髄移植を受けるために別の病院へ転院した少年からのメッセージです。少女の幸せと、前向きに生きていくことを願う内容で、「君に心配をかけたくなくて、黙って転院してごめんなさい。元気になって今度また会ったら、一緒に生きていこうね」と語りかけます。

 少年は、命について考えて作詞したというオリジナル曲『星空のベッド』をリクエストし、ソロで歌がはじまります。

  • 「死ぬのは怖いよ!」と心境を吐露する少年

  • 「星空のベッド」を手話コーラスで歌う出演者たち

 ♪泣いたことのない人はきっといない 君を一人になんてしないさ
 誰だって永遠には生きられない 人は誰でも天使になれる…♪

 やがて出演者全員の合唱となり、フィナーレを迎えます。ぴったりそろった見事な手話コーラスで歌い上げると、会場は感動の渦に包まれました。

「夏目雅子ひまわり基金」と「日本骨髄バンク」「OSAKAあかるクラブ」への寄付呼びかけ

 舞台が終わると、企画・運営や照明、音響、映像、メイクなど舞台裏でさまざまな仕事をこなしてミュージカルを支えてきた大勢の学生スタッフたちもステージにあがりました。代表の女子学生が骨髄バンクへの理解と募金への協力を呼びかけました。

 募金は、急性骨髄性白血病で亡くなった女優の夏目雅子さんの遺志を継いで、抗がん剤などで脱毛に悩む患者に無償でカツラを貸し出す活動を続けている「財団法人 夏目雅子ひまわり基金」と、「公益財団法人 日本骨髄バンク」、「一般社団法人 OSAKAあかるクラブ」に寄付されます。学生たちが「よろしくお願いします」と呼びかけると大きな拍手が起こり、ロビーでは多くの来場者が募金に協力していました。

  • 募金を呼び掛ける出演者

  • ロビーではグッズ販売も行われました

骨髄移植推進キャンペーンミュージカル「明日への扉」
「Hospital of Miracle」大阪公演

《主催》 滋慶学園COMグループ
     放送芸術学院専門学校
     大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校

《後援》 財団法人 夏目雅子ひまわり基金
     公益財団法人 日本骨髄バンク
     一般社団法人 OSAKAあかるクラブ
     大阪府高等学校芸術文化連盟

《特別協賛》
     青山商事株式会社「洋服の青山」
     大塚製薬株式会社
     株式会社学生情報センター
     コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社
     サントリーホールディングス株式会社
     株式会社ジェイ・エス・ビー
     株式会社長谷工システムズ
     株式会社ライオン事務器