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グループの国際部ミーティング開かれる 「海外研修」「受け入れ留学生」の安心安全体制へ徹底討論
2013.09.09
滋慶学園グループが「実学教育」「人間教育」とともに建学の理念として掲げる「国際教育」。その国際教育に携わるグループ各部門の代表が一堂に会する「国際部ミーティング」が8月29(木)、30日(金)の2日間にわたって滋賀・琵琶湖クラブで開かれました。本部国際センターの主催で毎年1回開催されており今年で8回目。各学校やサポート企業の国際業務部門をはじめ、アメリカやヨーロッパ、中国、韓国、オーストラリアの海外事務所の代表ら約60名が出席、海外の大学や高等職業教育機関との提携や海外センターの活動についての報告などが行われました。
滋慶学園グループは専門学校だけではなく大学院大学、高等専修学校を含めると60校を数える学校群からなっています。一大グループとなった今こそ、学園としてのブランド力を高めていく必要があり、とりわけ海外に向っては、視点を高くして学園グループ全体の情報発信が求められています。各グループ、各校が展開する国際教育プログラムに関しての情報を共有することが重要となっており、それらの情報共有を行う場としてミーティングが開催されました。
滋慶学園グループのブランド力について 浮舟総長講演
冒頭、浮舟総長は「滋慶学園グループのブランド力」のテーマで基調講演。1967年以来、世界に通用する職業人の育成に努めてきた滋慶学園グループの国際教育活動について触れ、「最近では漫画やアニメを学ぶためにイギリスのオックスフォード大学やフランスのソルボンヌ大学の卒業生が本学園校に入学してくるようになった。自動車デザイン科の学生たちは毎年、海外や国内の自動車メーカーのデザインコンペで常に上位の成績を占め、これまでに343名が世界の自動車メーカーにデザイナーとして就職している。こうした着実な取り組みが海外や各業界にも認知されるようになってきた。各業界の経営層からも滋慶学園グループの国際的職業人教育に対して熱い期待の声が寄せられている。これもひとえに皆さんの努力のおかげだ」と述べました。
滋慶学園グループでは、5000名を超える学生が毎年海外研修に参加し、1000名近い留学生を受け入れており、浮舟総長は「これまで以上に世界に通じる人材を輩出し滋慶ブランドを高めていかなければいけない。そのためにはグループの国際教育、国際業務に携わる各部門が情報を共有し、本部国際センターを中心に結集していくことが求められる」と述べ、今後これまで以上にアジアの職業人教育に貢献していく決意を明らかにしました。
またミーティング第2部では、毎年大勢の学生が参加する海外研修プログラムや海外から受け入れる留学生の生活をいかに安全・安心な形で運営するかということが最大テーマとして取り上げられ、学園のブランド力向上の意味でも大切なテーマとして「国際プログラムにおけるリスクマネジメント」が討議されました。
「急病」や「災害」「盗難」「紛失」などへの対応について、大手旅行社や外務省、文科省出身の顧問団にも出席を求め、ケーススタディを交えながら厳しくチェックが行われました。パスポートの紛失や不測の事故に巻き込まれた場合については、アメリカで長年、総領事などを務めてきた小平国際顧問から「日本政府は24時間体制で国民を守っているので、何かあれば、在外公館に連絡を取れば相談にのってくれる。パスポートは海外に出た場合、日本国民を証明するもので、唯一自分の身を守るのだということを学生の皆さんに事前にきちんと教えてほしい」とのアドバイスもありました。
国家間のこじれ 教育交流にはほとんど影響なし
中国や韓国と日本との国家間の関係がこじれていることの影響についても意見交換が行われました。中国や韓国事務所などからはメディアの報道は連日厳しく、学生の交流イベントなどへの影響を心配したが、今のところ心配は杞憂に終わっているし、民間レベルの活動には今後も大きな影響はないのではないかとの予測が示されました。
さらに会議の参加者からは、「韓国を訪問した際、日本の歴史認識について教育関係者から非難を浴びた。しかし“教育に国境はない”と言ったら、理解してもらえた」「中国からの留学生の受け入れが2度ほど延期になった。ようやく来日したが、日本ではまったく静かなので学生や引率の先生方は拍子抜けしていた」などの報告も行われましたが、全体的には、今後の日中韓、三国間の学生交流は益々活発になるだろうとの予測で纏まりました。
こうしたセキュリティ対策や海外との提携に伴う契約書類の管理をはじめ、法務関係、国際教育プログラム、情報の共有等については「本部国際センター」を中心に集約していくことが満場一致で確認されました。
また会議では2日間にわたって、各学校グループ代表や海外事務所から活動報告と多くの提案などが行われました。
各代表からは積極的な発言が飛び交った
海外提携校からの学生や教職員の受け入れ 大幅に増える
今年度の海外の教育機関との提携や交流等については、学生が海外研修に出て行くアウトバウンド活動はほぼ例年並でしたが、各学校グループともに海外からの教職員や学生を受け入れるインバウンドの増加が大きく目立ちました。
主なインバウンドとしては、提携校である米州立ウェストフロリダ大学の「セメスターインジャパン」(東京スポーツ・レクリエーション専門学校、東京福祉専門学校、埼玉福祉専門学校、東洋言語学院)や韓国・啓明文化大学の学生研修(ベルエポック美容専門学校、埼玉ベルエポック製菓調理専門学校)をはじめ、フランスのエコール・エレガンス・ゴンタールの学生研修(東京メディカル・スポーツ専門学校)、中国・広州中医薬大学、上海中医薬大学、広東医学院などとの合弁・合作による学生受け入れ(大阪滋慶学園)、英コベントリー大学や仏ストレートカレッジとの交換留学(東京コミュニケーションアート専門学校ほか)などが報告されました。
今夏、韓国太田市で開かれた第5回国際歯科技工学会で学生テクニカルコンテストが行われ、東洋医療専門学校の中尾春奈さんがカービング技術の世界チャンピオンに、同校が「補綴(ほてつ)物作品コンテスト」最優秀賞に、新大阪歯科技工士専門学校の米田睦さんがワックスカービング部門の銀賞にそれぞれ輝いたこと、大阪コミュニケーションアート専門学校が、全国400校が加盟する日本語教育振興協会の日本語学校教職員が選ぶ留学生に勧めたい進学先として西日本地区のトップ校に選ばれたことも報告されました。
また本部国際センターからは、今年度中に英語版のニューズレターを発行するとともに、新しくなった滋慶学園グループの英語版ホームページ上にも転載していくことが報告されました。
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日本の伝統文化のお茶で疲れた頭を休める
昼食や夕食後の休憩時間。国際ミーティングということで琵琶湖クラブのロビーには「お茶席」が設けられ、グループ茶道部師範の瀬川顧問とお弟子さんたちが抹茶の接待を行いました。
海外事務所のメンバーらは、緋毛氈を敷いた縁台に腰掛け、神戸製菓専門学校の先生たちが丹精込めて作った茶菓子「こぼれ萩」に舌鼓を打ちながら、碗の一服のお茶を楽しんでいました。