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富士の裾野で視覚障害者と盲導犬への理解を深める研修を実施しました 日本医歯薬専門学校・視能訓練士学科

富士山を背景に!富士ハーネス職員さん、現役の盲導犬と一緒に。

 日本医歯薬専門学校 視能訓練士学科Ⅰ部の1年生が2019年12月、静岡県富士宮市にある「盲導犬の里 富士ハーネス」に見学に行きました。富士ハーネスは富士山の麓にあり、盲導犬の出産から引退後までの一生をトータルにケアすることができる数少ない施設です。

 施設には盲導犬の普及啓発活動で活躍しているPR犬の他、生まれたばかりの子犬と母犬や、盲導犬を目指して訓練中の候補犬など、多くの犬たちが生活しています。盲導犬を理解することは視覚障害者への理解を深めることにも繋がります。職員さんの中には、ご自身が盲導犬ユーザーである視覚障がい者の方もいらっしゃるため、毎年の見学では、盲導犬のデモンストレーションや講演を通して、盲導犬の役割のみならず、視能訓練士として視覚障がい者と関わる際に留意すべきことや、患者様の立場から視能訓練士に求めることなどをお話いただいています。

 見学では、講演の他にアイマスクをつけての歩行とその介助、盲導犬との歩行も体験しました。様々な障害物がある中を視覚に頼らず、介助者や盲導犬とともに歩くことは想像以上の恐怖があり、介助者や盲導犬への信頼が必要であることを感じました。眼科で患者様を誘導する際、安心していただけるよう、適切な誘導の技術を身につけることも必要であることを学びました。

  • アイマスクをつけての歩行体験。介助者は言葉で周辺の情報を伝えます。

  • 盲導犬の歩行体験。ドキドキ!

 ハーネスをつけた盲導犬はとても凛々しく、誇らしげに見えます。しかし、ハーネスを外すと表情が一変し、甘えん坊へと早変わり。ユーザーさんと盲導犬との絆を垣間見ることができました。

PR犬のファインくんと!

 また、PR犬とのふれあいではお腹をみせてくれたり、犬好きの学生にはたまらない時間となりました。学生の日頃の行いの良さが届いたのか、お天気にも恵まれた小旅行でした。

 盲導犬のユーザーさんは眼科の患者様でもいらっしゃいます。盲導犬の役割を正しく知り、視覚に障がいを持つ方を正しく理解した上で適切な対応がとれる、患者様に安心していただける視能訓練士になってほしいな、と願っています。

日本医歯薬専門学校 視能訓練士学科 吉田 絵美)