お知らせ

News

特別養護老人ホームでの義歯の名前入れ・嚥下訓練体操ボランティアの実施

名入れが終わった義歯を口腔内に装着

 新東京歯科技工士学校は、「地域貢献の活動を理解し、歯科技工士が活躍する場の視野を広げる」ことを目的とし、ボランティアを実施しました。

 三觜副学校長にご紹介いただいた特別養護老人ホーム「ケアホームズ両国」で、利用者様の義歯に名前入れと嚥下訓練体操を2018年10月13日(土)、11月3日(土・祝)の二日間で行いました。

 歯科技工士科担当の義歯名前入れは、教員2名と本校が所属している大田区歯科技工士会から2名、サポートとして学生2名の計6名で行いました。

 義歯に名前を入れる大きなメリットは、義歯の紛失を防止できることです。特に施設のように大勢の方が義歯を使用している場合、紛失は大きな問題になります。例えば、義歯の置き忘れがあちらこちらで見られる場合や、ヘルパーの方による取り違えが起こると、噛めないことによる誤嚥のリスクが高まるばかりか、食事が困難という原因で食べなくなってしまう可能性も出てくるからです。
 
 名前入れの作業は、利用者様が普段使用している義歯を一旦お預かりして一部分を削り、そこに名前を記した用紙を埋め込むという工程で行います。埋めた後は凸凹がないように綺麗に磨いて完成し、利用者様にお返しします。
 
 義歯に手を加えるので、利用者様によっては違和感を感じる場合もあるのですが、今回はそのようなこともなく、皆さん無事に義歯をつけていただけました。名前が入ったので義歯の紛失の心配がなくなり、自分に合った義歯で「食べる」ことができるため健康寿命にも繋がります。

 同時に実施した嚥下訓練体操では、新東京歯科衛生士学校の教員と学生が利用者様に対し、自分でできるマッサージや体操など、楽しみながら健康を意識できるプログラムを行いました。

 参加した学生たちは、ご高齢の利用者様と関わり、ふれあう貴重な経験を通して、医療従事者として意識を高めるよい機会となりました。

  • 利用者様の入れ歯を囲んでディスカッション

  • 利用者様と一緒にマッサージの体験

  • 業界からは、大田区歯科技工士会にご協力いただくことができた

 
 今回の新東京発信で実現した大田区の歯科技工業界と墨田区の利用者施設との活動は、(一社)東京都歯科技工士会の「社会福祉事業」活動として認められ、様々な面でご支援をいただけたました。さらに、今後の地域貢献活動についてもご協力をいただけることになりました。

 今後も新東京が発信源となり、「地域」をはじめとする社会貢献活動を行なっていきたいと思います。

(新東京歯科技工士学校 若林 誠)