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両国国技館で3,704名が最初の授業、EAST15校合同入学式
2019.05.16
4月12日(金)、両国国技館(東京・墨田区)で、東京と埼玉にあるEASTグループ15校の入学式が行われました。この日入学したのは、医療、福祉・保育、保健・スポーツ、バイオテクノロジー、美容・ウェディング、食の6分野の仕事を目指す20カ国338名の海外からの留学生を含む3,704名です。新入生の入学を祝おうと国内外からかけつけた来賓をはじめ、講師、保護者で2階席まで埋め尽くされた国技館は、新入生の期待があふれていました。
国家斉唱で始まった式典では、東京医薬専門学校、東京福祉専門学校、東京スポーツ・レクリエーション専門学校、東京メディカル・スポーツ専門学校、東京ベルエポック製菓調理専門学校、東京ベルエポック美容専門学校、専門学校東京ウェディングカレッジ、東京バイオテクノロジー専門学校、ベルエポック美容専門学校、日本医歯薬専門学校、新東京歯科技工士学校、新東京歯科衛生士学校、赤堀製菓専門学校、埼玉福祉・保育専門学校、埼玉ベルエポック製菓調理専門学校の学校長が紹介され、15校を代表して東京福祉専門学校の小林和弘学校長が式辞を述べました。
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第二部は「最初の授業」として学生たちがプレゼンテーション
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広い会場が満席となった滋慶学園グループ最大の入学式
「その道のプロフェッショナルを目指して歩みだす、皆さんの自己研鑽の努力に期待します」 小林学校長式辞
15校を代表して、東京福祉専門学校の小林和弘学校長が式辞を述べました。「皆さんが専攻する分野はそれぞれに異なり、目標に到達する道筋も一つではありませんが、共通して言えるのは「その道のプロフェッショナル」を目指すということです。」先ずはこのような自分の将来についての大いなる決断をされた皆さん方に心から敬意を表したいと思います」と一つの決断をして入学した新入生を讃えました。「この4月からの学校生活が始まると同時に生活環境が大きく変わることに伴い、不安を抱える人もあろうかと思います。しかし皆さん方は一人ではありません。お隣や前、後ろにはこれから長い付き合いになる学友がいます。そして我々教職員はいつでも皆さん方のご相談に親身に全力で応じます。これから皆さんの「その道のプロフェッショナル」に至る歩みが始まります。皆様方の自己研鑽の努力を期待し、我々も総力を挙げて夢の実現を図るべく、ともに取り組んでまいりましょう」と激励しました。
ここで、教育の質の向上のために授業で連携を図っている企業、国際教育で学生がグルーバルな感性を身につけるために協力いただいている海外の各機関からのメッセージが紹介されました。また、入学式には新入生を祝うべく、多くの来賓が列席しました。国際教育顧問でスタンフォード大学フーバー研究所教授の西鋭夫様、同じく国際教育顧問でハリウッドで活躍されているヘアメイクアーティストのカオリ・ナラ・ターナー様、海外教育提携校であるオーストラリア クイーンズランド大学 ディレクター アルバート・プレグリアスコ様、アメリカ ウエストフロリダ大学 学長マーサ・サンダース様、韓国 研成大学 総長の権珉希様が紹介されました。
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東京福祉専門学校卒業生で、社会福祉法人善光会理事の宮本様からのメッセージ
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海外研修などで国際教育にご尽力いただいているスウェデッシュヘルスケア 代表取締役のニルス・パーソン氏
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国内外から多くの来賓が列席。写真はウエストフロリダ大学マーサ・サンダース学長
「医療人、社会人、職業人としての基礎力を身につけてください」浮舟総長祝辞
式典の前半最後、滋慶学園グループの浮舟総長が祝辞を述べました。そのなかで「学生生活のなかで多くのことに関心を持ち、よい学習習慣を身につけてください」と、失敗の経験から立ち直る不屈の精神を養うことも大切だと伝えました。さらに、「職業人としての気構え、身構え、心構え、医療人として、社会人、業界人としての基礎力を身につけてください」と、挨拶、笑顔、生活習慣、コミュニケーション、主体的に取り組むことの大切さを伝えました。自律協同できるプロ人材を目指して始まる本学園での学校生活。最後に「今日から無駄な時間はありません。充実した楽しい学校生活を送ってください!」と締めくくりました。
先輩の姿に未来を重ねる、在校生プレゼンテーション
最初の授業と位置付けられている入学式では、在校生によるプレゼンテーションが行われました。進行を任されたのは、新東京歯科衛生士学校で学ぶ、歯科衛生士を目指す中国からの留学生、タンさん。国際的な歯科衛生士を目指して学ぶなかで経験した不安や戸惑いの解決方法を新入生にアドバイスしました。「一人で悩みや疑問を抱えこまないことです。先生や仲間に相談することは、お互いに理解しコミュニケーションを深めるチャンスだと思ってください」と流暢な日本語でメッセージを送りました。
■スポーツ分野
2名の学生のダンスからスタートした、東京スポーツ・レクリエーション専門学校のプレゼンテーション。続いて東京メディカル・スポーツ専門学校の学生たちがステージでテーピングの施術を披露しました。鍼灸師科アスレティックトレーナー専攻の森川さんが、ボールを投げる側の肘関節に負担がかかる野球、ボールを蹴る側と反対側の膝関節に非常に負担がかかるサッカー、ジャンプ動作で足関節に非常に負担がかかるバスケットの説明をしていきます。テーピングにより様々なスポーツの怪我の予防やプレーのサポートができることをわかりやすくプレゼンテーションしました。最後に再度、東京スポーツ・レクリエーション専門学校の学生たちが登場し、学校で運営する地域密着型スポーツクラブ「CLUB TSR」で担当しているスタジオレッスンのなかからボクシングエクササイズのデモンストレーションを行いました。迫力ある動きに新入生から大きな拍手が起こりました。
■医療分野
東京医薬専門学校救急救命士科のプレゼンテーション。ステージ中央に登場した学生の「集まれ!」という指示で、救急救命の隊員がきびきびとした動きで登場し整列し、心配蘇生の訓練が開始されました。訓練とは思えないほどの緊張感と動き。「1班準備はいいか?」という指示の声に「よし!」という確認の声が大きく響きます。気道確保、人口呼吸、そして絶え間なく行われる胸骨圧迫。「この胸を押すリズムが1分間に100回ということを知っていますか? 止まってしまった心臓の代わりとなりしっかりと血液を送り出すためのリズムが100回です」と説明し、新入生や保護者も一緒になり、メトロノームに合わせて手拍子をし、「この大切なリズムを忘れないでください」と伝えました。
また地域貢献の一環で数多くのボランティア活動に参加しており、昨年の江戸川マラソン大会では、心配停止となったランナーを日頃学んでいる知識と技術を活かし、後遺症なく救うという貴重な経験が語られました。「これは夢への情熱を持ち、努力を続けた結果だと確信しています。新入生の皆さん、夢に向かって一緒に頑張っていきましょう」とエールを贈りました。
■バイオ分野
プレゼンテーターは、現在インターンシップとして埼玉大学で植物の遺伝子の研究をしている、東京バイオテクノロジー専門学校の龍見さん。植物の研究は幼い頃のからの夢のひとつで、目標はこの研究室で世界の運命を変える可能性を持つ、小さな発見に貢献することだそうです。
バイオ分野ではインターンシップだけでなく、業界や企業と連携したインターンシップ、産学協同研究が行われており、マーケティングから関わった『羽田空港の空弁』、酵母の選抜から関わった『江戸にゆかりのある日本酒開発』など、商品化された研究が紹介されました。最後にサイリューム(ケミカルライト)を取り出して新入生に向かって「なぜ光るのでしょうか? この中ではどのような反応が起きているのでしょうか」と問いかけました。そして「全ての研究はこのような疑問をどうしたら解決できるのかを考えることから始まります。これから始まる学校生活のなかで生まれてくる『なぜ?』『どうして?』を大切にしてください。そしてそれらを一つずつ解決していくことを、一緒に楽しんでいきましょう」と結びました。
■福祉分野
障がいのある子どももない子も一緒に幸せに暮らせる環境をたくさん作りたいという夢を持って学んでいる、東京福祉専門学校こども保育科の安田さん。子どもと関わる授業なかで子どもの笑顔を観るたびに、この道でよかったと心から思っているそうです。ステージには、のびのび福祉会の皆さんが登場し、東京福祉専門学校の学生たちと一緒にお祝いの気持ちを『ひまわり』という歌に乗せて贈りました。「『ひまわり』の歌詞には“皆で力をを合わればきっとできる、勇気を持とう”というメッセージが込められています」というと、各座席に用意されていた、先ほどバイオ分野で紹介したケミカルライトを取り出してもらいました。「今日から学びをスタートする3,704人の仲間と思いを重ねて、ライトを一緒に振って参加してください」と演奏が始まりました。
来賓、保護者も参加し、会場が一斉に黄色のライトで照らされ、幻想的な美しい光景が広がりました。一人の光は小さな光でも、力を合わせれば大きな輝きになることを体験できたのではないでしょうか。
■食分野
東京ベルエポック製菓調理専門学校、赤堀製菓専門学校、埼玉ベルエポック製菓調理専門学校の学生たちが、新入生歓迎の気持ちを込めて『お祝いのテーブル』と『おもてなし』の実演をしました。ステージには、コックコート姿の学生たちが登場し、西洋料理、日本料理、和菓子と洋菓子の実演をしました。調理師科の沖野さんがまずは西洋料理から、調理方法やポイントを解説していきます。料理を作る学生の手元が大きく写し出されると、新入生たちは興味深く見入っていました。
最後にカクテル作りの4大技法のひとつ「シェーク」が実演されました。シャカシャカと混ぜることにより、混ざりにくい材料を急速に混ぜ合わせることができるという技術の解説もされていきます。シェークが終わると、シェーカーから5色のカクテルがそれぞれのグラスに注がれました。テーブルには、西洋料理の「牛肉とオマール海老とオムライス」、「海鮮食材を華やかに彩った日本料理のチラシケーキ」、「紅白饅頭」、「3段のケーキ」の用意が整い、会場から大きな拍手が起こりました。
ここで、食分野の学生たちから新入生にお菓子のサプライズのプレゼントがありました。新たなスタートを切る『春』をイメージした学生たちのアイデアを、製菓企業に製品にしてもらったというお菓子です。沖野さんは「食の仕事は料理、お菓子、ドリンクで多くの方を笑顔にすることができます。そんな魅力ある仕事のスタートラインに立った皆さん、自分の選んだこの道に自信を持って、プロに近づいていきましょう」と食の道を目指す後輩を歓迎しました。
■美容・ウェディング分野
プレゼンテーションの最後は、美容・ウェディング分野。専門学校東京ウェディングカレッジウェデシング科ウェデイングプランナー専攻の泰楽さんが「ここからは美容・ウェディング分野のコラボレーションによる、流行を取り入れたブライダルショーをプレゼンテーションします」と見て感じてもらえるウエディングショーで学びをプレゼンテーションしました。
ステージ上では、4組の花嫁さんのヘアをスタイリストが仕上げていきます。ベルエポック美容専門学校の中安さんが「入学してから1年で学んだ技術を最大限に活かしたアップスタイルで女性らしさを表現しました。メイクは淡いピンクで優しさと柔らかさをイメージし、花嫁さんの可愛らしさを最大限に引き出しました。スタイルチェンジ後は春を感じさせる花嫁をイメージしてトレンドスタイルを作り上げます」と解説しました。
準備が整うと、いよいよショーがスタートしました。花婿さんも登場し、照明に照らされて輝くカップルがランウェイをウォーキングしていきます。春をテーマにした誰からも愛され祝福される花嫁、流行のナチュラルウェディング、キラキラ輝く女の子をイメージしたポップガール、クールビューティな花嫁、ひときわ鮮やかな色が目を引くビタミンカラーで統一した新郎新婦など、テーマに沿ったヘアメイクとウエディングドレス、タキシード、ブーケなどが紹介されていきます。最後には、大和撫子と日本男児をイメージした和装の花嫁花婿がウォーキングしました。
フィナーレにはすべてのモデルとダンサーも登場して会場が一気に熱気を帯びました。新入生らの手拍子のなか、華やかなウェディングショーが幕を閉じ、最初の授業が終わりました。
最後に進行役のタンさんが再度登壇し、興奮冷めやらぬ会場の新入生にメッセージを送りました。「私は在学中の様々な経験や学びから、歯科衛生士になることが入学前よりも楽しみになり、ワクワクしながら学校生活を送っています。皆さんもこれから始まる学校生活を思い切り楽しんでください」。
「たくさんの人を幸せにできる作業療法士を目指します」
新入生宣誓の言葉 東京福祉専門学校 末秋さん
式典の最後、東京福祉専門学校の末秋さんが新入生を代表して宣誓をしました。高校生になってお母様と進路について話したときによみがえった病院にいるお母様の記憶。病院で側にいた『作業療法士』のおかげで元気になれたと教えてもらい、『作業療法士』という仕事に興味を持ったそうです。「はじめは身体の機能が元に戻るようにリハビリをする仕事だと思っていましたが、オープンキャンパスに参加してみると、心の支えになることも大切だと教えてもらい、『好きなことを仕事に』から、いつしか『人の役に立つ仕事』をしたい』と考えるようになり、『作業療法士』になることを決意しました」と末秋さん。入学にあたり実技特待生試験に挑戦することになり、わくわくした気持ちの反面、不安にもなったそうです。そのときに思い浮かんだのが、高校時代に部活の仲間から言われた“ここで逃げたらずっと逃げることになる”という言葉。「この言葉が、心が折れそうだった私に前を向いて進んでいく力をくれました。嫌なことから逃げていいことはひとつもないし、後悔だけが残ります。そんな3年間は過ごしたくないです。何事にもチャレンジして、もっと自分を成長させる3年間にしたいと思います。卒業後は、母を支え、元気にしてくれたあのときの作業療法士のように、今度は私がたくさんの人を幸せにできる作業療法士を目指します」と力を込めて宣言しました。
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両国国技館の前で笑顔で記念撮影する新入生たち
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式典後に第1回目の保護者会を開催。挨拶をする学校法人東京滋慶学園の中村道雄理事長