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浮舟総長が力強くメッセージ 2019年滋慶学園グループ新年式が行われました 「世界的な流れの中で職業人教育の重要性を受け止めよう!」
2019.01.17
新しい時代に大きな飛躍を遂げようー。2019年(平成31年)の滋慶学園グループ新年式が5日(土)、大阪市福島区のザ・シンフォニーホールで開かれ、浮舟邦彦総長らグループ幹部が新年のスピーチを行いました。その模様は北海道、仙台、東京、名古屋、鳥取、出雲、美作、福岡の全国12地区の学校と、海外では韓国、パリ、上海、オーストラリアの4拠点に映像配信。約2300人の全教職員が、グループとして更に発展していくことを確認し、第六期5ヶ年計画の3年目のスタートをきりました。
2階のザ・シンフォニーホールカフェでは、正月らしく抹茶と和菓子も振る舞われ、教職員同士で歓談をする光景がみられました。新年式はホールの荘厳な雰囲気の中、大阪ウェディング&ホテル・観光専門学校の教務部、一岡さくらさんが司会をつとめ、オルガニストの冨田一樹さんによるバッハのファンタジア ト長調「ピエスドルグ」のパイプオルガン演奏で始まりました。
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華やいだ雰囲気のカフェ。抹茶とお菓子が振る舞われました
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プロローグは冨田一樹さんのパイプオルガン演奏
年頭の挨拶に立った浮舟総長は、まず世界の経済情勢にふれ、2019年の景況感は非常に厳しいとの見方を示し、「そういう情勢の中で我々は戦っていかねばなりません」と語りました。そのうえで日本では少子高齢、人口減少が進む中、「人生100年時代への対応」と「Society5.0の実現」がこれからのキーワードになると指摘。「人生100年時代といいますが、元気に長生きをして、できれば仕事もするということになると、長い人生をどう生きていくか、1人1人が考えなければならないと思います。IT、AIがこの先どう発展していくかということにも目が離せません」と述べました。
さらに総長は、2015年の国連サミットで採択された2030年に向けての「持続可能な開発目標」(SDGs)について言及。「17の目標の4番目に『質の高い教育をみんなに』ということが謳われています。すべての人に公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進するというものです」と説明しました。こうした動きをベースに、経済協力開発機構(OECD)が進めてきた教育のための政策提言「エデュケーション2030」プロジェクトや、日本の中央教育審議会が2018年11月に、2040年に向けた高等教育のグランドデザインを答申していることなど、教育にかんする流れを振り返りました。
第六期5ヵ年計画 残り3年で新時代の飛躍へ! 浮舟総長
浮舟総長は、「国は人づくり革命の実現と拡大を目指し、高等教育の無償化や実践的職業教育の推進、リカレント教育、外国人の受け入れなどを進めています。われわれとしても、これに対応して取り組んでいるところですが、教育にかんする世界の大きな流れの中で『職業人教育』について、しっかりとその重要性を受け止め、真剣に考えていかなければならないと思っています」と強調し、滋慶学園グループのミッションや取り組みの意義を、グローバルな視野に立って示しました。
こうした大きな変化の中で、第六期5カ年計画の3年目を迎えるにあたり、「攻めと守り」、「一人ひとりを見ていく」など7つの視点を再確認し、「次年度の目標達成確率を高める」や「働き方改革に取り組む」など7つの重点施策を示しました。
また、総長はスピーチの中で専門学校教育に於けるキャリア教育の重要性に触れ、「何よりわれわれスタッフが率先して”社会人基礎力”を身につけることがいかに大切か、もう一度、地に足をつけて考えていくことが必要だと思っています」と述べました。
最後に浮舟総長は、「平成は少子高齢の時代でしたが、その中にあって、バブル崩壊後の1992年、18歳人口がピークだった時に学生数1万人だった滋慶学園グループは、現在75校3万5000人と大きくなりました。5月1日に新しい元号にかわります。これまで皆さんとともにつくり上げてきた経営基盤をベースに、第6期5カ年計画の残り3年間で、組織力やグループ力の見直しを行い、新しい時代に大きな飛躍ができるようにしたいと考えているところです。共に頑張りましょう!」と力強く締めくくりました。
このほか、滋慶教育科学研究所(JESC)の近藤雅臣所長らが各セクションを代表して年頭の挨拶を行ないました。
ドッシリ構え、一歩一歩力強く進もう 滋慶教育科学研究所 近藤雅臣所長
今年は天皇陛下が退位されますが、陛下の皇太子時代に東宮御所に招かれ、化学物質と環境問題についてご進講をさせていただいた思い出があります。部屋に伺うと、陛下は先に入っておられて、「よろしくお願いします」と深々と頭をお下げになりました。これには大層恐縮し感激し、以来心から尊敬させていただいています。ですから平成が終わることに感慨深いものがあります。
元号が新しくなってさまざまな変革がこれから進みます。浮舟総長を先頭にして、皆さんでしっかり学校を守り発展させ、すばらしい滋慶学園グループにして頂きたい一念です。今年は亥年ですが、猪突猛進ではなく、水牛のようにドッシリと構えて、一歩一歩力強く進み、最高のグループに発展するよう励んでいただきたいと思います。
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「一歩一歩力強く進もう」と挨拶する近藤所長
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喜多学校長は「学生のためにあり続ける価値を」と話しました
学生・顧客のためにあり続ける価値を育む 大阪スクールオブミュージック専門学校・大阪スクールオブミュージック高等専修学校 喜多静一郎学校長
大きな社会の変化の中で、本当に楽しい時代を迎えると思います。これからのキーワードの1つとして『イノベーション』がいわれています。しかし改革のための改革であってはいけません。「日本一の音楽の学校をつくろう」という方針で取り組んできましたが、イノベーションって面白くて、こちらが考えて改革してきたことが、少し遅れてその時代がやってきます。その時代を待ち受けているのが楽しいのです。
eスポーツのコースを開設するなど、すでにイノベーションは始まっています。時代が追いついてくるのを我々が待ち構え、花を咲かせていくのではないかと思います。また、こうした時代の流れの中で、人のためにあり続けたい、学生・顧客のためにあり続ける価値を育んでいきたい、と決心しています。
グループのDNA、理念を共有し成果を! 一般社団法人滋慶学園グループ・滋慶京都学園 竹本雅信常務理事
滋慶学園COMグループとして、今年はなんとか事業目標数値を超えるように頑張っていきます。新年度はこれまでと同じことをしていたのでは伸びません。最新のWeb技術を取り入れ、新学科・新商品の開発にチャレンジしていきます。
一般社団法人滋慶学園グループとしては、1つ1つの学校が強くなるのはもちろん、ネットワークを結んで、どこにも負けない組織をつくり、全体の運営力を高めていくように取り組んでいきます。第六期5ヶ年計画も3年目を迎えます。滋慶学園グループの素晴らしいDNA、理念・想いをみんなでしっかり共有し合い、大きな成果を上げられるように、残り3年間のスタートの1年としたいと考えます。自分らしく、元気で明るく、かっこよく健康に、頑張っていきたいと思います。
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「グループのDNAを共有し大きな成果を」と語る竹本常務
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田仲社長は「全社黒字を目標に頑張りたい」と挨拶しました
「全社黒字を目標に」 株式会社滋慶 田仲豊徳社長
昨年はさまざまな災害に見舞われました。今年もやってくると思いますので、すべての学校・企業・施設の防災に取り組む一年にしたいと考えています。昨年はまた病気で倒れた人も多くいました。健康で楽しく仕事ができる環境という視点でも取り組んでいきたいと思います。
また昨年は静岡県東伊豆町の稲取温泉でリゾートホテル「SPA・RESORT竜宮の使い」がオープンし、海外のオーケストラやオペラを招聘している音楽事務所、株式会社ジャパン・アーツもグループの仲間入りをしました。
企業も立ち止まることなく、変わっていかなければなりません。ザ・シンフォニーホールをはじめ、サポート企業・関連会社は合わせて24社となりました。今年は全社黒字にすることを目標に頑張ってまいります。
田仲社長はスピーチの中で、ジャパン・アーツの二瓶純一社長をステージに招いて紹介。会場からは拍手が沸き起こりました。二瓶社長は「当社はクラシック音楽やオペラ、バレーの公演などの企画をし、日本の皆さんが知っているウィーン少年合唱団の招聘も行っています。今年は日本とポーランドが国交樹立100周年を迎えるのを記念して『ポーランド芸術祭』を全国展開しようと考えています。人のいるところには夢があります。音楽は人々の心を癒し、心に栄養を与えることができます。音楽、芸術、文化の力を信じ、事業に邁進したいと思います」と挨拶をしました。
2018年をスライドで振り返りました
続いて1年間の出来事のスライドショーが行われ、東京コミュニケーションアート専門学校や、神戸・甲陽音楽&ダンス専門学校・神戸・甲陽音楽ダンス&アート高等専修学校(4月開校)の新校舎の完成などを改めて紹介。社会貢献の話題として、北海道胆振東部地震の被災者への札幌ベルエポック美容専門学校の卒業生や在校生、職員らによる無料シャンプーサービスや、IR事業者が集うイベントでの大阪スクールオブミュージック専門学校、大阪ダンス&アクターズ専門学校の学生らによるパフォーマンス披露、3200人以上もの参加があった職業体験セミナーなどの活動も振り返りました。
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北海道地震の被災者のための無料のシャンプーサービス。総長賞にも選ばれました
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在りし日の名誉学校長、津川雅彦先生
第2部の冒頭では、亡くなった学校長らを偲んで全員で黙とうをしました。2018年8月に亡くなった名誉学校長で、俳優・映画監督の津川雅彦先生(享年78歳)の追悼ビデオも流れました。津川先生は、2004年に東京フィルムセンタースクールオブアート専門学校(現在の東京放送芸術&映画・俳優専門学校)が開校して以来、学生たちを指導してくださいました。映画や舞台の世界での活躍を目指す学生のための「津川ゼミ」の様子が映し出され、若者の指導に情熱を傾ける在りし日の津川先生の姿を、参加者らは目に焼き付けていました。
地域貢献、すぐれた活動 各賞の表彰が行われました
新年式の後半では、今回で3回目となる地域貢献プロジェクトの表彰や第4回広報力大会の表彰、JESC締め切りコンテスト、2018年のすぐれた活動・取り組みを称える総長賞の表彰式がありました。受賞した学校、担当者とテーマは以下のとおりです。
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地域貢献大賞に選ばれたダンスボーカルユニット「Chaw Chaw」の活動紹介
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広報力大会の表彰。東京医薬が1位でした
【地域貢献大賞】
■「地域支え合い活動の拠点『なごみの家』葛西南部」
東京福祉専門学校
■「ダンスボーカルユニット『Chaw Chaw』による大阪府地域活性・社会貢献の取り組みについて」
放送芸術学院専門学校・大阪アニメーションスクール専門学校
【広報力大賞】
■1位 東京医薬専門学校 広報センター
「授業の見せ方改革で目標達成!」
■2位 大阪医療技術学園専門学校
「医療系でもできるTwitterフォロワー数 No.1への道」
■3位 大阪ECO動物海洋専門学校
「先手必勝!超早期募集システムの構築」
【JESC(滋慶教育科学研究所)締め切りコンテスト表彰】
■1位 専門学校 東京ウェディングカレッジ
■1位 大阪ハイテクノロジー専門学校
■1位 神戸製菓専門学校
■1位 福岡デザイン&テクノロジー専門学校
■2位 東京ベルエポック美容専門学校
■3位 新東京歯科技工士学校/新東京歯科衛生士学校
(企業)
■1位 株式会社 滋慶サービス
【総長賞】
■「働き方改革で広報・教育・就職・予算の4目標でV字回復」
東京ベルエポック美容専門学校
■「北海道胆振東部地震の被災地ボランティア」
札幌ベルエポック美容専門学校
■「大阪滋慶4校の学費未納ゼロ達成」
大阪医療技術学園専門学校
大阪ハイテクノロジー専門学校
大阪保健福祉専門学校
大阪医療福祉専門学校
■「WEB広報戦略への取り組みとCOMグループのサポート」
国際教育センター VISTA ARTSチーム
■「日本歯科技工学会における優秀研究論文賞」
新大阪歯科技工士専門学校
世界レベルの若手実力派 関本昌平さんのピアノ演奏を楽しみました
新年式は浮舟総長による閉めの言葉で終了しました。そのあとは国際的に活躍している新進気鋭のピアニストの関本昌平さんの演奏です。関本さんは、翌6日にザ・シンフォニーホールで行われた「3大協奏曲 2019~次世代を担う未来の巨匠たち~」に出演するため大阪に来ていました。
関本さんは、新年式のためにショパンの名曲を演奏してくださいました。幻想即興曲(遺作)嬰ハ短調Op.66 CT46、ワルツ第6番「子犬のワルツ」、ポロネーズ第6番「英雄」の3曲です。ピアノの音色がホールに響き渡り、参加者らはじっくり聞き入っていました。
(webセンター)