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ひとり一人を大切に-学生寮の寮長・寮母さんへのカウンセリング研修開かれる
2013.07.02
寮で生活する学生たちの良き相談相手になるには-。「スチューデントハイム」など滋慶学園グループの学生寮で活動する寮長・寮母さんを対象にした「カウンセリング研修会」(ジケイ・スペース株式会社学生寮事業部主催)が今月、北海道、東京、大阪、福岡の4地区で開かれました。
滋慶学園グループの学生寮は、全国に45棟あり、約3000名の国内からの学生や留学生が親元を離れて暮らしながら、勉学に励んでいます。
その学生たちの日々の暮らしを物心両面にわたってサポートしているのが、寮長・寮母さんです。学生たちの大半が初めて親元を離れて寮生活を始めており、中には不安や悩みを抱えて心を閉ざすケースもあります。
各学生寮では、寮長・寮母さんたちが「ひとり一人の学生を大切に」を合言葉に接していますが、万一、学生が悩みを抱えた時には、適切な対応や親身になって相談に応じ、的確なアドバイスを行なえるようにと、昨年度から日本産業カウンセラー協会会員でシニア産業カウンセラーとキャリアコンサルタントの資格を有する滋慶トータルサポートセンター(JTSC)の鈴森室長を講師に迎えて研修会を開催。今年度も6月20日の東京地区を皮切りに順次、開催しています。
6月27日(木)に滋慶学園グループ本部(大阪市中央区)で開かれた大阪地区の研修会には、江坂地区の4寮をはじめ、南堀江、福島、武庫川、三田中央町の各寮などから13名の寮長・寮母さんらが出席。鈴森室長から滋慶学園グループにおけるメンタルヘルス面での取り組みや、滋慶学園グループ校の1年生約1万5000人に行ったアンケートの解析データを使った「心の病」への予防策、「学業」と「精神面」で厳しい状態にあった学生がカウセリングによって精神面も良好になり学業もアップしたケースなどについての講義を受けました。
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「学生の心に寄り添うことが大切」
と語る鈴森室長 -
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グループワーキングでそれぞれの抱える課題を語り合った
このあと、グループに分かれて、それぞれの寮長・寮母さんたちが気になっている案件についての意見交換が行なわれ、各グループからは「学生が部屋に閉じこもって食事に出てこない。どのように対応すべきか」「何度注意しても、どうしても門限を守れない学生がいる。どうしてだろうか」「級友が学校の規則を破ったために連帯責任で謹慎処分を受けた寮生が納得できないと怒っている。私も処分はきつすぎると一緒になって憤慨している」といった事例が報告され、鈴森室長からは「学生の気持ちに寄り添うことが大事。まず食事や洗濯、掃除など身の回りのことについて具体的に聞いてあげることから始めてください。甘やかすことは本人のためにならないが、本人が望めば食事を運んであげることもOK」「規則を守らないのではなく、病歴からきているケースもある。とりあえず細かく紙に書いて指示してみては」「チームワークが要求されて共同責任を問われたのかもしれない。でも寮長さんを信頼して相談してきているのだから、一緒になって考えてあげることは大事なこと」といったアドバイスとともに、担任の先生や保護者、学生サポートセンターなどとの連携による取り組みが大切だとの指摘がありました。
参加した寮母さんのひとりは、「今までは我流でやっていましたが、これからは今まで以上にきちんと学生に対応できそうです」と話していました。