お知らせ
News
大学生や高校生も参加! 産学連携の規模もテーマも広がる大阪滋慶学園の「就職フェア2018」
2018.05.23
病院など医療機関や福祉施設、鍼灸・柔道整骨院、企業など313事業所が参加して5月14日(月)に大阪城ホールで開かれた学校法人大阪滋慶学園主催の「就職フェア2018」。今年は、各事業所と学生の面談や各種就職セミナーの開催に加えて、新たに介護用ロボットの開発や再生医療に取り組む企業などが参加する「近未来展」が付設のホールで開催されるなど、産学連携の幅が広がった14年目の「就職フェア」となりました。
フェアには、大阪医療技術学園専門学校や大阪ハイテクノロジー専門学校など10校を運営する大阪滋慶学園の各校や姉妹校の京都医健専門学校をはじめ、岡山県の環太平洋大学の学生もバスでかけつけるなど、滋慶学園グループ以外の大学生や高校生も含めて約4,000人の学生が参加しました。
浮舟総長あいさつ 「産学連携を推し進める重要な学びの場」
オープニングにあたって、大阪ハイテクノロジー専門学校の近藤雅臣学校長と、学校法人大阪滋慶学園の理事長である滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が約300名の事業所のご代表を前に主催者としてあいさつを行ないました。浮舟総長は、協力への感謝を述べた後、「この就職フェアを通して毎年大勢の学生が就職を内定していただいています。単に就職活動の場ではなく、学生の皆さんが就職内定を手に入れるまでのプロセスを考えながらどう学んでいくか、産学連携を押し進める重要な学びの場となるように期待しています」とあいさつを行ないました。
このあと、参加した学生たちが一斉に各ブースを訪問、病院や福祉施設など各事業所の採用担当者らから、事業所の理念や考え方、勤務シフトや休日休暇の状況、基本給や手当てなどの待遇面などについて、ノートにメモを取りながら、真剣な表情で聞き入っていました。
-
人気のブースには鈴なりの学生が
-
大手ドラッグストアの看板
-
キャッチコピーで学生を誘う
-
お揃いのトレーナーで
採用側のテーブルに卒業生の姿 学園の先輩、後輩による面談場面も
今年は、例年以上に学生にとっては“売り手市場”との前評判からか、各事業所の担当者の皆さんも揃いの法被をきたり、のぼりを立てたり、施設名の入ったイスを並べるなど、学生の関心を少しでも引こうとする動きがあちらこちらで見受けられました。大阪滋慶学園では、これまでに約3万5千人にのぼる卒業生を医療や福祉のスペシャリストとして業界に就職させています。このため、出展事業所の担当者の中には、大阪滋慶学園の卒業生も多く、親身になって後輩たちに接していただきました。
地域密着型のドラッグストアを展開する事業所のブースを訪問してきたという大阪医療技術学園専門学校薬業科2年の女子学生は、「高校のときは薬剤師になりたかったのですが、家庭の事情などもあって、あきらめました。同じく薬を扱う仕事ということで、医薬品を販売できる登録販売者の資格をとって就職したいと思っています。出来るだけ沢山の会社の話を聞きたいのですが、9社もあるので全部回るのは無理だと思います」と言いながら、クラスメイトと次にいく会社をどこにするか相談していました。
また、多根総合病院などを運営する社会医療法人「きつこう会」と共同出展されていた社会福祉法人「亀望会」法人本部の介護福祉士の資格をもつ主任、西方かおりさんは、「昨年はこのフェアから2名の学生さんが就職してくれました。人手不足で厳しい状況なので、ぜひ今年も元気で明るくて仕事の出来る人に来てもらいたいと思っています」と、法人の研修制度などの教育体系やキャリアアップ支援制度の充実ぶりなどについて学生に説明した、と話しておられました。
「医療と福祉の近未来展」 学生らが次世代型電動車いすに試乗
-
次世代型電動車いすを試す学生
-
介護ロボット付きのベッドを試される事業所の方
城見ホールでは、「医療と福祉の近未来展」が開かれ、介護用ロボットのマッスル株式会社や次世代型電動車いすのWHILL株式会社、医療用機器メーカーのニプロ株式会社など9社が出展。学生や事業所の担当者が休憩時間を使って次々と同展を訪れ、最新の介護用ロボット機器や電動車いすなどを試していました。
朝一番に同展の会場に訪れ、電動車いすを試していた大阪ハイテクノロジー専門学校の臨床工学技士科夜間部3年の梅田健太さんと酒井亮翔さんは、「祖母がいるので、介護用具がどう進化しているか、とても興味があって見学にきました。ワイヤを巻いたようなタイヤがすごいです。信じられないほど小回りがいいので病院や施設にいいと思います」と、興奮気味に話していました。
コンベンションホールでは、株式会社9DW代表取締役の井元剛さんによる特別講演「AIを用いた医療の未来について」や、留学生セミナーなどが行なわれました。会場の一角で開かれた留学生セミナーでは、日本に来ている留学生が日本の医療・福祉業界で活躍するために必要な学びなどについて、福祉施設の責任者から学びました。セミナーには大阪保健福祉専門学校の介護福祉科で学ぶベトナムや中国からの留学生計24名も参加、真剣な表情で聞き入っていました。
「就職を考えるよい機会」岡山のIPU・環太平洋大学の学生も参加
今回の就職フェアには、岡山市からIPU・環太平洋大学の体育学部健康科学科の3年生約60人も参加してくれました。
健康科学科の副学科長、早田剛准教授は「キャリアデザインの授業の一環として就職フェアに参加しました。学生にとって就職を考える良い機会になったと思います。大学だけの取り組みでは限界があり、300以上もの多くの病院や福祉施設などの方々と接することはできません。しかも、体育学部は関西出身者も多く、関西での就職を希望している学生もいます。岡山県など関西以外の出身者でも、関西でキャリアを積んでから地元に戻ろうと考えている学生もいるのです。このイベントには、来年もまた参加したいと思います」と話していました。
保護者への就職説明会 職場の生の声で理解を深めてもらいました
大阪城ホールの隣にあるホテルニューオータニ大阪では、保護者を対象にした就職説明会が行われました。保護者の学生時代と現在では、就職そのものの在りかたが変化しており、保護者が自分の学生時代の体験だけを元にアドバイスすることが難しくなっています。そこで、就職活動のスケジュールや保護者の関わり方を知ってもらおうと、毎年、このセッションが企画されています。
冒頭で、学校長を代表して大阪ハイテクノロジー専門学校、大阪保健福祉専門学校の学校長で、滋慶京都学園理事長の近藤雅臣先生が「ご子息の望む業界へ就職ができるよう我々もはっぱをかけ、走り回って頑張りますが、何よりも保護者の皆さんの協力が必要です。難しい年頃ですが、保護者の皆さんが一番ご子息のことは知っていると思います。どうか、我々に力をお貸しいただいて、来年そろって彼らの笑顔を見たいと思います」と挨拶しました。
また浮舟邦彦総長は「きょうは各学科の卒業生に来てもらい、保護者の皆さんと意見交換をしていただきます。保護者の方から、子どもの就職先とか希望する業界の身近で具体的な話を聞きたいという声が寄せられたことから始めたことです」と明かしました。そして「専門学校としては国家資格をとってもらい、それぞれの望む業界にしっかり就職してもらうのが我々のつとめです。ご家庭からのご意見をたまわって、一緒により良い教育をして参りたいと思います」と語りました。
キャリアセンターからの説明で、大阪医療技術学園専門学校の塩山義孝先生は求人・雇用状況にふれ、29年度の全体の就職内定率(大学・短期大学・高等専門学校・専修学校)が91.0%で前年比0.8ポイント増加していることを紹介。医療福祉業界独特の求人の傾向として、夏前から秋が基本的な採用時期であり、定期採用に加え欠員による補充採用、施設の新設・増設による採用があることを説明しました。
そして「学生さん一人ひとりを大切に、個々の希望にあった個別相談や個別指導を実践し、第一専門職で就職100%の達成を目指します」という大阪滋慶学園の方針を述べて、締めくくりました。
このあと、それぞれの学校の学科ごとに保護者が分かれ、卒業生がいかに就職活動に取り組んだかを話しながら、質問を受けつけるグループディスカッションが行われました。参加者には「保護者のための就職サポートブック2018」(32ページ)の資料も配られ、熱心に質問する姿があちこちで見られました
-
入り口横に設置された献血ブース