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【地域貢献活動】 「たつの市皮革まつり」を通じた産官学連携事業
神戸医療福祉専門学校三田校の整形靴科では、日本の一大皮革産地である兵庫県たつの市において、2015年よりたつの市産業部商工振興課とたつの市内のタンナーとよぶ皮革メーカー(工房)との産官学連携事業に取り組んでいます。
たつの市は、地場産業として全国成牛革の約5割という日本一の生産量を誇っており、兵庫県と兵庫県皮革産業協同組合連合会、たつの市、たつの市皮革産業総合推進協議会が主催し、毎年「ひょうご皮革総合フェア&たつの市皮革まつり」を開催しています。
「たつの市皮革まつり」は、地場産業を通じた地域活性化のイベントで、兵庫県立龍野北高等学校、兵庫県立西脇高等学校のレザーを用いたファッションショー、上田安子服飾専門学校によるレザーコスチューム製作、上田安子服飾専門学校・神戸芸術工科大学等学生の皮革による製作品展示、日本タンナーズ協会からレザーニストのトークイベント、兵庫皮革産業連合協同組合によるひょうごニューレザーコンテストなどが大々的に行われ、毎年2日間で2万人を越える来場者が訪れています(2016年来場者数23,500人)。
連携事業により、整形靴科2年生の整形靴製作実習にたつの市特産の「たつのレザー」の提供を受け、学生が製作した靴を皮革まつりで展示させていただいています。展示ブースでは足と靴の健康相談会も行い、たつのレザーをPRすると同時に、整形靴や足の健康と靴の関係について啓蒙活動も行っています。
また、「たつの市皮革まつり」への参画を機に、本校の教育にもご協力いただいています。整形靴を含む靴製作には皮革に関する知識と加工技術の学習が不可欠です。複雑な工程のために座学のみで学ぶのは困難なため、以前より1年次に他市のタンナー見学を実施していましたが、たつの市との連携事業後開始後は、たつの市商工振興課のバックアップのもと、たつの市内のタンナー見学に加え、皮革組合代表者・たつの市の靴工房代表と学生の意見交換会の場を設けていただいています。そのことによって、皮革製造から皮革の性質、生産された革でのオーダーメイド靴製作まで学ぶことができるようになりました。
さらに、整形靴科2年生が2年間の集大成として開催している「卒業製作展示会」でも、たつのレザーを用いた整形靴を展示してPRすることで、皮革産業の伸展に寄与している活動であると、たつの市の後援をいただけるようになりました。
たつの市では、皮革産業の振興の一つとして医療靴で使用する皮革の製造にも力を入れたいと考えており、今後もさらなる連携を図っていきたいと考えています。
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連携授業 タンナー・靴職人との意見交換会
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卒業製作展示会へのたつの市後援
(神戸医療福祉専門学校三田校 整形靴科 辻野 道子)