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【北海道ハイテクノロジー専門学校】 「日本リメディアル教育学会」でDO率の低さが注目されました
全国の大学から約250名の学習支援センター担当教員が集まり、日々の教育実践の中で研鑽を積んできた補習教育研究について発表する「日本リメディアル教育学会」が8月23~25日、大阪府守口市の大阪国際大学で開催され、大会3日目、「地域連携を基盤とした専門学校における基礎学力向上支援~環境設定とメタ認知力の重要性~」という演題で北海道ハイテクノロジー専門学校が発表しました。
昨今、教育界において基礎学力向上は大きな問題となっています。本校では、地元の恵庭市と包括連携協定を結んでおり、この一環として、恵庭市教育委員会の協力のもとLearning Support Center (LSC)を組織し、基礎学力向上支援を展開しています。
LSC対象となる学生層は、少数、分数の計算などの小学校高学年レベルの算数につまずいていた学生、もしくは、計算手法のみを覚え、数と量に関する概念を捉えることができていない学生です。適切な学習への取り組み方を身につけるには、自己を客観的に捉える「メタ認知力」が重要とされていますが(瀬尾他、2008)※1、メタ認知力が高まる小学校高学年時期につまずき、学習への取り組み方を獲得できなかったこの層の学生にこそ、メタ認知力を養い、わかっていない事実を認識できる力が必要という仮説のもと、取り組んでいます。
発表後、他大学からは、北海道ハイテクの規模の大きさと結果としてのDO(中退)率の低さに注目していただき、「中退が減った一番の要因は何ですか?」などの質問がありました。現在、基礎学力向上支援活動との因果関係等について検証中ですが、滋慶学園グループの教育の質の高さと「一人ひとり」を大切にする精神の大切さをアピールすることができました。今後とも、研鑽を続け、一人ひとりの可能性を最大限に開花させる教育を実践していきたいと思います。
※1 瀬尾美紀子,植阪友理,市川伸一:学習方略とメタ認知,三宮真智子(編)メタ認知―学習を支える高次認知機能―,北大路書房, 2008, P55-74
(北海道ハイテクノロジー専門学校 教務部長 蔵崎美佳)