産学連携教育プロジェクト

EDUCATION PROJECT

伊勢志摩 英虞湾(あごわん)アップサイクルプロジェクト

島々が複雑に入り組む美しい英虞湾
SDGs
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
17.パートナーシップで目標を達成しよう

 伊勢志摩サミットが開催された英虞湾に浮かぶ間崎島は、かつて真珠の養殖で栄えていました。しかし、環境悪化や経済悪化、中国企業の参入などの影響により、真珠養殖が著しく衰退しました。少子高齢化、後継者不在で、放置された漁具や真珠小屋が各地に点在しており、その放置された漁具が、海洋プラスチックごみの問題を引き起こしています。

 また水面下では、ガンガゼというウニの仲間が増殖し、海藻を食い荒らし、海底がハゲ山状態になる「磯焼け」という現象を起こしています。

 大阪ECO動物海洋専門学校の学生たちが、英虞湾アップサイクルプロジェクトに取り組む「Sushi yutaka Resort株式会社」の「間崎島を何とかしたい!」という思いに共感。放置漁具の解体や再利用、ガンガゼの駆除と有効活用などのアップサイクルプロジェクトに立ち上がりました。

 美しく豊かな英虞湾を次世代へ繋いでいくため、学生たちは現地へ赴き、海に放置されたイカダを解体して薪を作ったり、壊れて捨てられていた船を手漕ぎボートとして復活させたり、ガンガゼの捕獲を行い食べてみることで利用価値を探るなど、これまで「不要」だったものに「価値」を与える活動を行いました。また、現段階で明確な利用方法が見つかっていないロープや養殖カゴなどを、いかにしてアップサイクルしていけるかを考え、アイデアを発表し合いました。

 実は英虞湾以外にも多くの漁村が同じ問題に直面しており、少子高齢化によって、今後さらに増加していくことが予想されます。不要品に新しい価値を見出し、このプロジェクトを全国に広げていくことで、いつか海辺に積み上げられたゴミの山が宝の山となることを目指します。

 豊かな海を後世につなげていくために。豊かな自然環境を後世につなげていくために。海のめぐみを未来につなげる挑戦を続けます!

  • 波打ち際に放置された大量の漁具

  • 長い毒針をもつ海の仲間ガンガゼ

  • 放置筏を解体

  • 問題解決のアイディアを考え一人ずつプレゼンを実施

● 連携企業:Sushi yutaka Resort株式会社
● 学科・専攻・コース・学年:野生動物&環境保護専攻1・2年生
● 取り組み期間:現在進行中