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大阪府理学療法学術大会で理学療法士学科の卒業研究が優秀賞を受賞しました!! 大阪医療福祉専門学校
「第34回大阪府理学療法学術大会」が7月3日(日)、大阪市北区のグランキューブ大阪(大阪国際会議場)で開催されました。本年度のテーマは「生涯学習-その成果-」。開催形式はハイブリッド方式(対面会場・Web会場)で、病院・クリニック・企業・学校から多数の演題の発表がありました。本校から参加した3年生の西川采花さん(学生責任者)、川瀬梨々花さん、萩原廉成さん、平野佑馬さんらの研究が、卒業研究の部門で見事、優秀賞を受賞しました!
西川さんらの研究テーマは『感染予防具による体温変動が注意機能に与える影響』。COVID-19の感染予防に用いられるマスク着用に対して、環境省が熱中症対策の重要性を取り上げています。実際に臨床現場では、感染予防具の装備により、夏季の業務において暑さが障壁となっています。暑さによって高次脳機能に何らかの影響があり、注意機能を低下させる可能性が考えられ、今回の研究に至りました。
被験者は、感染予防具を装着する装着群と装着しない非装着群に分け、クロスオーバー試験を実施。方法はベッドから車椅子に移乗介助を行い、3m先のプラットフォーム(水平な台)に再度移乗させ背臥位(はいがい=仰向けに横たわる体位)をとらせるという作業で、被験者に20分間繰り返し行ってもらいました。
新型コロナウイルス感染症拡大の中で臨床現場の悩みを検証した結果、20分間の課題時間では、感染予防具の装着の有無でパフォーマンスに大きな差は見られませんでした。このことから臨床現場において、1単位(20分、リハビリテーションの診療報酬の算定基準)の理学療法では感染予防具を着用していても、注意力低下を及ぼすほどの影響はないことが示唆されました。
学生たちは今回、臨床実習などの合間を見て実験・研究・分析を繰り返し行い、臨床現場に役立つ素晴らしい功績を残してくれました。卒業してからも日々の疑問を研究で解明していけるよう、教員もサポートして参ります。
(大阪医療福祉専門学校 広報 森 淳史)