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大阪保健福祉専門学校 令和3年度卒業式が挙行されました 飛翔~2022新しい時代へ~
2022.04.05
学校法人大阪滋慶学園の大阪保健福祉専門学校の卒業式が春の息吹を感じさせる3月11日(金)午後1時から、「飛翔~2022新しい時代へ~」をテーマに大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で“最後の授業”として執り行われました。
この日卒業を迎えたのは看護学科、介護福祉科、保健保育科、社会福祉科、精神保健福祉科、社会福祉専攻科の総勢322名。式典の冒頭、国家静聴に続いて卒業生総代の社会福祉科、吉本陽菜さんに卒業証書と、大学院への入学資格のある高度専門士称号が三井佐代子副学校長から授与されました。
式典は、時間を約1時間に抑え、参加者は卒業生と教職員に限定、ご家族は別室でオンラインの映像を見て頂くなど万全のコロナ対策をとって行われました。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置によって、授業のオンライン化や臨床実習の変更など厳しい学業生活を強いられた卒業生の皆さんでしたが、元気溌剌、笑顔を見せながら、看護・医療職や福祉・保健保育職など社会に必要とされるエッセンシャルワーカーとして巣立っていきました。
卒業生の中には日本の介護福祉士の資格をめざすアジア各国からの留学生も含まれ、日本の細やかな先進的な介護福祉を身に付けて、将来、母国との懸け橋になって尽くしたいとあでやかな民族衣装に身を包み、晴れやかな表情を見せていました。
三井副学校長 「コロナ禍の中、国家試験に向けて本当によく頑張られました」
近藤雅臣学校長に代わって登壇した三井佐代子副学校長は、コロナ禍の中で卒業式を開催できたことに感謝を表した後、「このコロナ禍に於いて、通常の教育環境にはなく授業形態も変更せざるを得ませんでした。とはいえ、国家資格に相当する知識は得ていただかなくてはならない状況の中、生活様式も変更を余儀なくされ、ストレスを解消する場も与えられず、本当に皆様方の努力は大変なものだったと思います。よく頑張られました」とその努力を称えました。
また、「この中には、留学生の方24名が含まれています。自国を離れ、文化も言語も違う中でこの日本の環境になじまれ、かつこのコロナ下において実家にも帰れず、連絡も取りにくいなか、本当に頑張って卒業を迎えられたことは、とくに素晴らしいことだと思います。おめでとうございます」と留学生の皆さんの大変さに心を寄せました。
「皆さん方も教職員もお互いに試行錯誤の日々だったと思いますが、既成にとらわれたものではない、与えられたものではなく、今の状況を判断してそこに適応していく、より良き方向に向かって、創造していくという能力が毎年よりも備わったのではないかと思っています」と述べ、アメリカ研修が中止となり、アメリカの大学等とのオンライン授業になった点に触れ、ハンス・ロスリング氏の「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」を紹介。「要は私たちは本当の世界を知っているだろうか、極端な数字の比較とか、一方的な情報で物差しとして物事を見ていないか、という内容です。真実のデータとか情報は本当にたくさんあり、その情報、データは動いているもの、時代と共に変化していくのだと思います」とデータから真実を読み解く努力が大切だと述べました。
最後に「卒業されても学びが終わったわけではありません。私たちは共に専門職業人として学び続けることがこれからのお仕事だと思ってください。これからの行く先は世の中に必要不可欠なエッセンシャルワーカーとして社会のニーズは大変高く、待ち望まれています。自信を持って、さらに学びを深めて、頑張って下さい」と、門出を祝福しました。
浮舟総長祝辞 「プロは仕事を通して成長します。その経験が皆さんのキャリアになっていくのです」
学校法人大阪滋慶学園理事長として滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が明日から社会人となる卒業生を動画で激励しました。
浮舟総長は、コロナ下にあっても、プロのスペシャリストを目指して研鑽に励んできた卒業生を称えた上で、「皆さんはプロのスペシャリストとしての基礎を身に付けたと言えます。これからは真のプロとして成長していかなければなりません。プロが成長していくには一つの原則があるように思います。プロは仕事を通して成長していくということです。仕事、職場を大切にしてください。そこでの経験が皆さんのキャリアになっていくのです」と、社会人、職業人としての基本や身構え、気構え、心構えの重要性などを伝えました。
また生涯学び続けることの大切さを訴え、職場や共に学んだ仲間とのネットワーク、人間関係を大切にし、学校のモットー「きょうも笑顔であいさつを」を自分自身にもって、そして職場にも持って行って欲しいとアドバイス。最後に「北海道から九州まで滋慶学園グループのネットワークを活用して下さい。ひとり一人が自信をもって仕事を大切に、楽しく自分の道を歩んでいって下さい」と、卒業生の皆さんの前途を祝福しました。
大阪府知事賞や学校長賞、理事長賞など各賞が頑張った卒業生に贈られました
三井副学校長から学校長賞が保健保育科の野口葉月さんに、大阪府知事賞が看護学科の村﨏美優香さんに、理事長賞が介護福祉科の小倉萌さんにそれぞれ贈られたのをはじめ、大阪府専修学校各種学校連合会賞や学会、業界団体賞などがそれぞれ在学中に活躍した卒業生に贈られました。
介護福祉科の正入木さんらに皆勤賞・精勤賞が贈られました
皆勤賞56名、精勤賞35名の計91名の表彰が行われ、三井副学校長から「よく頑張りました」と声を掛けられて、介護福祉科の正入木果歩さんが代表表彰を受けました。コロナ禍にあっても一日も休まずに受講し続けた努力を称えて会場から大きな拍手が起こりました。
滋慶教育科学研究所奨励賞が看護学科チームに、日刊工業新聞社賞が保健保育科チームに贈られました
また優れた卒業研究を行ったチームにも各賞が贈られ、滋慶教育科学研究所奨励賞が「ストップ!SHOCKなPANデミック!~看護学生の手指衛生の実施状況」を研究発表した看護学科チーム代表の岡本絢香さんに、日刊工業新聞社賞が「保育学生が読み聞かせに選ぶ物語の傾向と課題の考察」を研究発表した保健保育科チームの代表の田内夢香さんに日刊工業新聞社取締役西日本担当大阪支社長の竹本祐介様から手渡されるなど各方面からの表彰が行われました。
祝電披露
このあと、大阪府看護協会会長の高橋弘枝様をはじめ、就職先の病院や医療機関、福祉施設や各種業界団体、高等学校などから総数383通の大阪保健福祉専門学校の卒業生を激励する祝電を頂き、一部が披露されました。
卒業生謝辞
最後に、卒業生を代表して社会福祉科の平盛里珠さんが謝辞を述べました。
平盛さんはコロナ下でも卒業式に出席できた喜びを感謝し、「中学生のとき白血病となり1年間の入院生活を余儀なくされ、医療・福祉従事者に心身ともに支えてもらった経験から「次は私が人の支えになりたいと社会福祉士になる夢をもちました」と語りました。
入学後は、自分の想像をはるかに超える専門的な知識や学びの多さに何度もくじけそうになり、初めての実習では不安や戸惑いも多かったといいます。それでも「利用者様や医療・福祉従事者の方々とのつながりを学ぶことができ、仲間や親身になり丁寧なサポートをしてくださる先生方がいたからこそ、今日ここに卒業を迎えることができました」とほっとした表情を見せ、「皆様が私の味方でいてくれたように、次は私が人の支えを必要としている人の味方となり、一歩踏み出せる力となれるような存在でありたいと思います」と力強く述べました。
壇上に上がり、自らしたためた謝辞を三井副学校長に手渡すと、同副校長は「本当によくがんばられました。涙がでてきました。お疲れさま。これからも頑張ってね、卒業おめでとう」と声を掛けました。平盛さんはこのあと、オンラインで見てくれている保護者の皆さんに感謝の気持ちを述べました。
式典後は、学校幹部職員が出席し、別室で卒業式の様子を見守っておられた保護者の皆様に対して、オンラインでの最後の保護者会も開催されました。
仲間と最後の記念写真を撮る卒業生の皆さん
式終了後はあちらこちらで学科や専攻の仲間同士で記念撮影が行われていました。