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飛翔~2022新しい時代へ 大阪ハイテクノロジー専門学校 令和3年度卒業式が挙行されました
大阪ハイテクノロジー専門学校の卒業式が柔らかな日差しに恵まれた3月11日(金)、「飛翔~2022新しい時代へ~」をテーマに大阪市中央区のホテルニューオータニ大阪で“最後の授業”として挙行されました。
式典は、時間を約1時間に抑え、参加者は卒業生と教職員に限定、ご家族は別室でオンラインの映像を見て頂くなど万全のコロナ対策をとって行われました。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置によって、授業のオンライン化など難しい学業生活を強いられた卒業生の皆さんでしたが、この日ばかりは半ばあきらめていた卒業式が実施され、元気溌剌、溢れる笑顔を見せながら、医療職や福祉・健康スポーツ職など社会に必要とされるエッセンシャルワーカーとして巣立っていきました。
皆勤賞・精勤賞78名の代表に日本語学科留学生の柳さんが選ばれました
卒業生の中にはコロナ下で足止めを食い、予定より3か月遅れで入国した中国からの日本語学科の留学生8名もいました。その中の一人、柳衛佳さんは一日も休まずに頑張り、皆勤賞・精勤賞の代表として表彰され、先生方や卒業生から大きな拍手を浴びました。彼女は4月から臨床工学技士をめざして同校の臨床工学技士専攻科で学びをスタートさせます。
国歌静聴のあと、近藤雅臣学校長の代わりに橋本勝信学校長が卒業生への告辞を行いました。
橋本学校長告辞 「EQを自分のエネルギーとして前進を」
橋本学校長は、新型コロナ感染症のためにオンライン授業への切り替えや臨床実習が中止になった学科もあったと振り返り、「そういう中でも皆さんはこの学校で将来に向かって成長の種を蒔いて来られました」と中国の大学からの留学生を含めて、努力を称えました。
橋本学校長は19歳の時に先輩から聞いた話を紹介し、「IQ(知能指数)は皆さん知っていると思いますが、これから生活様式や仕事の様式などがIT化、デジタル化で大きく変わる中、EQ(心の指数)がとても大事になってきます。患者さんや高齢者の皆さんへの心遣いや共に寄り添うこともEQです。EQを自分のエネルギーに変換し、前進してくだい」と激励。
さらに、「スペシャリストとして第一専門職を大事にし、学び続けなければいけません。そして第二専門職にも挑戦して欲しいと思います」と、キャリアアップの大切さを訴え、最後に贈る言葉として、ウォルト・ディズニーの「好奇心はいつだって新しい道を教えてくれる」と、長野県の従業員60人の中小企業の社長さんが述べられた「人として生きるために『モラル』(道徳意識)と『モラール』(やる気)が大事だ」という言葉を紹介し、それぞれの前途を祝しました。
卒業生229名を代表して総代の岡田さんに卒業証書が授与されました
今年の卒業生は、臨床工学技士科と臨床工学技士専攻科、スポーツ科学科、鍼灸スポーツ学科、日本語学科、生命工学技術科、柔道整復師学科、柔道整復スポーツ学科の総勢229名。
卒業証書と専門士称号授与が行われ、卒業生が前後や隣との間を十分に空けて整列する中、総代の生命工学技術科バイオサイエンス専攻の岡田紗己さんがはかま姿に身を包んで登壇、橋本学校長から卒業証書と専門士称号が授与されました。
浮舟総長「学びの習慣を持ち続け、成長への意欲を忘れないでください」
学校法人大阪滋慶学園理事長として滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が明日から社会人となる卒業生を動画で激励しました。
浮舟総長は、コロナ下にあっても、プロのスペシャリストを目指して研鑽に励んできた卒業生の皆さんを称えた上で、「皆さんはプロのスペシャリストとしての基礎を身に付けたと言えます。これからは真のプロとして成長していかなければなりません。プロが成長していくには一つの原則があるように思います。プロは仕事を通して成長していくということです。仕事、職場を大切にしてください。明日からの職場が皆さんを磨いてくれます。職場は道場であり、新しい教室です。そこでの経験が皆さんのキャリアになっていくのです」と、社会人、職業人としての基本や身構え、気構え、心構えの重要性などを伝えました。
また生涯学び続けることの大切さを訴え、職場や共に学んだ仲間とのネットワーク、人間関係を大切にし、学校のモットー「きょうも笑顔であいさつを」をぜひ職場に持って行って欲しいとアドバイス。そして「職場での基礎を作るこれからの2年間、3年間を大事にしてください。自信をもって仕事を大切に、楽しく自分の道を歩んでいって下さい」と、卒業生の皆さんの前途を祝福しました。
大阪府知事賞や学校長賞、理事長賞など各賞が頑張った卒業生に贈られました
学校長賞が橋本学校長から臨床工学技士科の浦野晴香さんに、大阪府知事賞が柔道整復スポーツ学科の佐古芳香さんに、理事長賞がスポーツ科学科の清水広希さんに贈られたのをはじめ、大阪府専修学校各種学校連合会賞や学会、業界団体賞などがそれぞれ在学中に活躍した卒業生に贈られました。
中国の留学生8名も日本語学科を卒業しました
この日卒業式を迎えた日本語学科8名は2020年の10月期生として来日する予定でした。しかしコロナによる出入国制限のため中国での待機を強いられ、3か月間、ZOOMでの講義を受けるなど、果たして日本に留学できるのかと不安に揺れ動く日々を過ごしました。
感染症拡大の間隙を縫って、ようやく昨年の元日に関西空港に到着。2週間の待機期間を経て、大阪ハイテクノロジー専門学校での学びをスタートさせることができました。
代表として皆勤賞を受賞した柳さんは、大阪滋慶学園の海外提携校の一つである上海健康医学院を卒業後に本校の日本語学科に入学。この1年3か月、本当に頑張って勉強し、日本に来てから急速に日本語が上達したといいます。この日晴れて卒業できた柳さんは、「臨床工学技士専攻科で頑張って、国家試験に合格して日本の病院で働くことが夢です」と、目を輝かせていました。
滋慶教育科学研究所奨励賞が岩脇さんに、日刊工業新聞社賞がAIロボット専攻チームに贈られました
また優秀な卒業研究を行った学生チームが表彰され、「副甲状腺組織の機能再生に向けて~多能性幹細胞由来PTH分泌細胞の誘導法の開発~」の研究発表を行った生命工学技術科バイオサイエンス専攻の岩脇菜摘さんに滋慶教育科学研究所奨励賞が贈られ、「オンラインコミュニケーションを促進する鏡型デバイスレターミラーの提案」を行った生命工学技術科AIロボット専攻チーム(北嶋滉平さん、増井翔大さん、山元望世さん)の代表である山元さんに日刊工業新聞社賞が日刊工業新聞社取締役西日本担当大阪支社長の竹本祐介様から贈られました。
このあと、大阪大学医学部附属病院や公益社団法人日本臨床工学技士会など就職先の病院や医療機関、福祉施設や各種業界団体、高等学校などから383通の籠った卒業生を激励する祝電を頂き、一部が披露されました。
卒業生謝辞
最後に、卒業生を代表して、臨床工学技士科の林朋輝さんが謝辞を述べました。
林さんは、3年前に入学した当時を思い出して、「予想以上の勉強量に驚きながらも、この勉強は医療人の心に通じるものだと思うと身が引き締まったのを覚えています」と述べ、新型コロナウイルスの拡大下では、「勉強が遅れを取ってしまうのではないかと不安な時期がありました」と振り返りました。
3年間の学びは先生方の支えや友人との切磋琢磨の中、「かけがいのない思い出」となり、3年生の臨床実習では「医療スタッフが連携しながら業務をされている姿に感動し、集中治療室で体外式膜型人工肺(ECMO)を管理し、患者さんが一日でも早く退院できるようサポートを行っている臨床工学技士さんの姿に 憧れが募り、国家試験勉強へのモチベーションにつながって絶対に合格するぞと強い気持ちに変わりました」と打ち明けました。
そして最後に、先生方や大阪警察病院を始めとする実習先の先生方、家族に感謝を述べ、「本日は卒業式を挙行していただき、本当にありがとうございました」と明るく元気いっぱい感謝を伝えました。
式典後、別室で卒業式の様子を見守っておられた保護者の皆様に対して、オンラインでの最後の保護者会も開催されました。