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人気イラストレーターLAMさん制作の義肢装具士を紹介するポスター 神戸医療福祉専門学校の先生が企画 「義足や義手がカッコいいと思えるイメージ」
滋慶学園グループの神戸医療福祉専門学校三田校と北海道ハイテクノロジー専門学校が加盟している「日本義肢装具教育者連絡協議会」は、若者に人気のあるイラストレーター、LAMさんに依頼して、義肢装具士の職業紹介ポスターを作成しました。ポップカルチャーに興味を持つ神戸医療福祉専門学校三田校義肢装具士科の唐内健太先生が中心になって企画。全国の高等学校を中心に、自治体の庁舎、病院などへの掲示が始まっています。義肢装具士はまだまだ足りないといい、唐内先生は「高校生に少しでも関心を持ってほしい」と話しています。
LAMさんは国内外で活躍し、注目を集めている若手のイラストレーターで、ビビッドで鮮明なイラストが人気。昨年春には、東京・渋谷のギャラリーで初の個展を開きました。
ポスターには、義手や義足、サポーターなどを装着したスポーティーなイメージの男女が描かれ、「義肢装具士」と「クリエイトするのは〝希望〟のプロジェクト」のキャッチコピーが目に飛び込んできます。
義肢装具士については、「医師の処方に従って、手や足をなくした方の義手・義足や、靴のインソール、膝のサポーターといった装具などを製作し、体に合わせ、使用中の調整までを担当する専門家です」、「モノづくりの技術だけでなく、コミュニケーション力や、医学の知識といった豊かな知識と人間性が求められ、責任も大きい職業です」と説明が書き込まれています。
そして、「義肢装具士は【誰かの不可能を、可能する】そんな使命を担っています」と締めくくっています。
『義肢装具のプロダクトとしての機能美を知っていただけたら』LAMさん
ポスターを作成した日本義肢装具教育者連絡協議会は、全国の義肢装具士養成所や養成校10校が参加して、義肢装具のスペシャリストになるための教育について情報交換と研究をしている団体です。専門の学科をもつ神戸医療福祉専門学校三田校や北海道ハイテクノロジー専門学校も参加しています。
義肢装具士は義手や義足、コルセットなどの装具、車いすなどの福祉用具を取り扱う国家資格です。医学、工学、芸術の分野に興味のある若者の進路選択の1つとなっています。しかし、公益社団法人義肢装具士協会の会員数は全国で約2500人。まだまだ足りない状況なのに、入学希望者が減っている学校もあるといいます。
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LAMさん制作のポスターを企画した唐内先生
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LAMさんのツイッターの書き込み
そこで、ポップカルチャーや若者文化に通じている唐内先生に白羽の矢が立ち、これまで以上に高校生に訴求力のある全く新しいポスターをつくることになりました。
唐内先生は昨年1月、無理を承知でLAMさんにメールで制作を依頼。すると「義肢装具の造形にはもともと興味があり、業界全体のお役に立てればうれしいです」と返信があり、快諾してもらったそうです。LAMさんは義手や義足のことに興味を持って勉強してくれ、昨年12月には東京で、唐内先生と一緒に義手や義足をつけた使用者さんのスポーツを見学したり、使用者さんと話をしたりするなど交流を深めました。
唐内先生は「ファンタジーの中に取り入れることで、義手や義足を装着していることがカッコイイと思えるようなイメージにしたいと思いました。それをサポートするのが義肢装具士です。現実には、もちろん使用している人は痛かったり辛かったりすることが多いのですが、少しでも前向きでいてほしい、という願いも込めています」と語ります。
LAMさんはポスターの完成にあわせ、「義肢装具の魅力を少しでもお伝えできたらと、取材を重ね制作を行いました。義肢装具の持つプロダクトとしての機能美、義肢装具士という職業をこのポスターを通じて皆さんに知っていただけたら幸いです!」とツイートをしてくださり、多くの反響をいただきました。