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聖ドミニコ学院幼稚園「園児の視力検査」
2019.03.31
仙台医健・スポーツ&こども専門学校の視能訓練科では、仙台市にある聖ドミニコ学院幼稚園において、学生による園児の視力検査を実施しています。学校保健安全法施行規則により、幼稚園の定期健康診断における視力検査は実施しなければならないとされていますが、実際には技術的な問題などから実施できている施設は少数にとどまっています。よって、視力の発達期として重要な年長園児に対して行う本検査が地域保健における大きな役割を果たしているといえます。
2018年度は5月21日(月)に実施しました。年長園児計50名に対して、オートレフラクトメーターを使用した「他覚的屈折検査」と「日常視力の測定」を行いました。屈折異常の左右差は片眼の視力が良好であった場合には気づかれにくく、弱視の危険因子として重要なため、オートレフラクトメーターでの検査が非常に有用となります。本検査で得られた結果を施設様に示すことで保護者様へ注意喚起をしていただき、眼科受診率の向上に繋げることができました。仙台市の眼科医会様からも評価をいただいています。
本活動に参加した学生は、前もってこどもたちへの接し方、説明の仕方、検査方法、動線や安全性の確認などについてグループで検討を重ねてきました。その結果、視力検査当日は90分という短い時間の中でスムーズかつ安全に検査を行うことができました。この経験を通して、将来視能訓練士として接するであろう患児に対する理解を深めることができました。
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「視力検査」
オートレフラクトメーターでの園児の様子を伝達し、スムーズに視力検査を行うことができました -
「協力して検査を行う」
学生同士が協力して検査を行いました -
「声掛け」
こどもたちに不安を与えないように適切な声掛けをしました
学生からは「こどもの検査の難しさを体感できた」という意見が多く聞かれ、臨地実習へ向けて新たな課題発見の機会となりました。さらに、こどもの検査に強く関心を持ち、将来は小児眼科で活躍したいと希望する学生もおり、将来の職業感を育む機会にもなりました。
検査の結果は、園児の日常生活における安全配慮にも活用されており、施設様や園児の保護者様からも好評を頂いています。また本活動は、視能訓練士の認知を広めると同時に、学校の認知を向上させる貴重な機会となりました。
今後は検査内容を充実させることで、より精度の高いスクリーニングができる活動に発展させていきたい。また、この地域貢献を通じて本校の信頼を拡げていきたいと考えています。
(仙台医健・スポーツ&こども専門学校 田所 雅弘)