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余命2週間からつないだ夢 命への感謝と信じる心を伝えました! 大阪ハイテクの卒業生、伊藤勇人さんが後輩たちに特別講義
21歳という若さで告知されたがんとの壮絶な闘病生活、2度の再発、そして余命2週間という宣告。その想像を絶する苦境から生還を果たした大阪ハイテクノロジー専門学校 スポーツ科学科の卒業生、伊藤 勇人さん(2010年度卒業)。以前、滋慶学園ニュースでも紹介しました。曇り空で少し暖かな11月29日(木)、そんな彼が、本校の鍼灸スポーツ学科、柔道整復スポーツ学科、そして中国からの留学生が在籍する日本語学科の1年生を前に特別講義をしてくれました。
始まる前「どや顔かまします!」と宣言していた彼は、いきなり「Hello everyone!」と、ノリノリで講義をスタート。その後は抑えた口調で、やんちゃだった学生生活の思い出、病気を告知された時の気持ち、家族や友達、医療従事者の方々に支えられながら、闘病生活を続けてきて感じていることを、とつとつと、そして淡々と語ってくれました。その内容については以前の投稿をご確認いただくとして、乾燥してしまう目に時折、目薬をさしながら、言葉を選び、会場にいる学生たちを見回しながら話す彼の姿に、参加者はみんな吸い込まれていきました。
※滋慶学園ニュース「『余命2週間』からの生還! 壮絶な闘病生活と骨髄移植を乗り越えた大阪ハイテクノロジー専門学校の卒業生」
https://www.jikeigroup.net/news/20181025_22921.html
「信じることを忘れないで」、「夢を決してあきらめないで」、そして「今できることを後悔しないよう今やろう」…。そんなよく聞く言葉も、彼が語ると、ひとつひとつがズシンとお腹の底に響いてきます。「ありがとうも、ごめんなさいも、言える時にちゃんと言おう」。日常生活の中の当たり前が、実は感謝すべきことに満ちていることに改めて気付かされます。
地元の子ども食堂の支援や、同じような苦しみを抱えた人と思いを共有するための小さなサロン開催、そしてアフガニスタンの子ども達に食糧支援をするための取り組みなど、自分の夢として、今まさに彼が取り組んでいることも、最後に語ってくれました。参加者みんなに書いてもらった感想文を読むと、彼の言葉が深く染み込んだことが良くわかります。日本に来てまだ間もない留学生たちにも、その思いはちゃんと届いたようです。
「夢をまたひとつ叶えた」。講義が終わってから彼はこう言いました。自分の体験や思いを若い世代に伝え続けることもまた、彼の夢なのです。余命2週間からつないでいる夢。それは、まだまだ続きます。後日譚になりますが、学生達の感想文を読んで彼はこう思ったそうです。「もっと私は活躍できる」、「もっと夢を叶えられる」、「夢を叶えられる自信と可能性がさらに広がった」と。
そして彼からのメッセージです。「今日のために動いてくれた先生、スタッフの方々、そして話を聞いてくれた学生さん達に深く感謝申し上げます。私だけでは到底叶えられなかった夢でした。本当に感謝、感激です」
「生」への感謝、そして「命」をつないでくれているすべての人への感謝と、自分を信じる心を胸に、彼はまだまだ前を向き歩み続けるでしょう。
12月2日(日)、産経新聞に彼の活動に関する記事が掲載されました。記事が掲載されてから、ピュアサロンは毎回満員となり、彼の活動に対する気持ちは鼓舞され、活動に更に一層の熱意が感じられるようになったそうです。
今後も彼の活動から目が離せません。
※産経新聞「豊中の伊藤勇人さん、難病と闘いながらピュアサロン開設 悩み抱える人たち語り合える場に」
https://www.sankei.com/region/news/181202/rgn1812020007-n1.html
(大阪ハイテクノロジー専門学校 鍼灸スポーツ学科 専任教員 山根 太治)