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ザ・シンフォニーホール35周年 記念コンサートとレセプションが開かれました

優雅さと円熟味あふれる演奏で会場を魅了した前橋汀子さん

 日本初のクラシック音楽専用のホールとして誕生した「The Symphony Hall」(ザ・シンフォニーホール、大阪市北区)が開館35周年をむかえ、10月14日(土)、15日(日)の両日、記念コンサートが行われました。15日の公演終了後には2階のザ・シンフォニーカフェで記念レセプションを開催。この日のソリストをつとめ、日本を代表するヴァイオリニストで、国際的に活躍する前橋汀子さんや、共演した日本センチュリー交響楽団の首席指揮者、飯森範親さんをはじめ、大勢の音楽関係者らがお祝いに駆けつけました。

 ザ・シンフォニーホールの開館記念日である14日のコンサートは「3大協奏曲~次世代を担う未来の巨匠たち~」と題して開かれ、若い演奏家たち3人が競演しました。

 ヴァイオリンの松田理奈さん、チェロの横坂源さん、ピアノの関本昌平さんが、日本センチュリー交響楽団とともに、それぞれメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲、ドヴォルザークのチェロ協奏曲、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏。豪華な曲目で大勢の聴衆を魅了しました。

  • ヴァイオリンの松田理奈さん

  • チェロの横坂源さん

 いっぽう、15日のコンサートは「ザ・コンチェルト」と銘打ち、前橋さんが今年で演奏活動55周年になるのを記念したコンサート。ザ・シンフォニーホール35周年に花を添えていただきました。やはり日本センチュリー交響楽団との共演で、1部がベートーベンの『ヴァイオリン協奏曲』、2部がチャイコフスキーの『ヴァイオリン協奏曲』。前橋さんが2曲のコンチェルトを演奏するという贅沢なプログラムです。

  • ピアノの関本昌平さん

  • 日本センチュリー交響楽団と共演する前橋さん

 ベテランらしい、優雅さと円熟味があふれる奥の深い演奏で、約1700席を埋め尽くした聴衆を魅了しました。アンコール曲は、おなじみのサラサーテ『ツィゴイネルワイゼン』です。聴衆は大喜びでした。

「ザ・シンフォニーホールを未来へ継承する」と挨拶する浮舟邦彦総長

 レセプションでは同ホールのトップ・総監である滋慶学園グループの浮舟邦彦総長が「2014年より、ご縁があってザ・シンフォニーホールを引き継ぐことになりました。このホールを『文化遺産』として未来へ継承していきます」と挨拶。今年7月に105歳でなくなった聖路加国際病院名誉院長の日野原重明さんとの思い出にふれながら、「先生はクラシック音楽のファンで、ザ・シンフォニーホールをたいへん気に入っておられ、講演会でもよくご利用いただきました。お元気でしたら必ずや今日ここに来てくださり、一緒にお祝いができたはずです」と、しみじみと語っていました。

 レセプションには、この日のコンサートに出演したヴァイオリンの前橋さんがサイン会を終えて駆けつけたのをはじめ、共演した日本センチュリー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、Osaka Shion Wind Orchestraなどの幹部、マスコミ関係者らも集まり、なごやかに歓談していました。

エントランスには祝福の花が飾られました

 ザ・シンフォニーホールは朝日放送創立30周年記念事業の一環として1982年10月14日に開館。世界に誇りうる音楽ホールとして、「残響2秒」にこだわった設計で、こけら落としは、朝比奈隆の指揮による大阪フィルハーモニー交響楽団の公演でした。ヘルベルト・フォン・カラヤンが「世界一の響き」と絶賛したことでも有名です。

 その後、2014年1月には滋慶学園グループの株式会社ザ・シンフォニーホールに完全移管されました。引き続きクラシック音楽の殿堂としてあり続けるために、ビッグバンドや大阪4大オーケストラの実力派メンバーによるアンサンブルの編成などによって、ザ・シンフォニーホールのプロデュースによるコンサートを充実させてきました。

 ザ・シンフォニーホールの田仲豊徳社長は「音楽ホールの運営はわたしたちのグループでも初めてのチャレンジでした。『笑顔』と『サービスマインド』を大切にこれまで走ってきました。まだまだ課題は多いですが、これからも50年、100年と伝統あるホールを継承してまいります」と語っていました。