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「第13回滋慶学園総長杯 柔道大会」 京都医健が総合優勝9連覇 男子は京都 女子は仙台が2度目の団体V
2017.10.19
滋慶学園グループの北海道から九州まで全国8校の柔道整復科で学ぶ学生が年に一度、一堂に会して日頃の鍛錬の成果を発揮し、柔道整復のルーツである礼に始まり礼に終わる“柔道の精神”を体現する「第13回滋慶学園総長杯 柔道大会」が10月14日(土)、外国人観光客で賑わう大阪城公園内にある武道の殿堂・大阪市立修道館で行われました。
大会には、
北海道メディカル・スポーツ専門学校(北海道恵庭市)
仙台医健専門学校(宮城県仙台市)
東京メディカル・スポーツ専門学校(東京都江戸川区)
名古屋医健スポーツ専門学校(名古屋市中区)
京都医健専門学校(京都市中京区)
大阪ハイテクノロジー専門学校(大阪市淀川区)
東洋医療専門学校(大阪市淀川区)
福岡医健専門学校(福岡市博多区)
の8校が参加。大阪府柔道連盟の女性審判員を含む公認審判団のジャッジの下、正々堂々の熱戦を繰り広げるとともに、「心・技・体」や「礼」「義」など柔道整復のルーツである柔道の根本理念を学びとりました。
浮舟総長が「柔道の精神を学んで欲しい」とあいさつ
JESC(滋慶教育科学研究所)の教育部会・柔道整復分科会がキャリア教育の一環として開催しているもので、運営委員長を務める大阪ハイテクノロジー専門学校の福士暁也学科長ら各校運営委員が運営にあたりました。
開会式では、JESCの近藤雅臣所長の開会宣言に続いて、大会会長の浮舟邦彦総長がこの日予定されている今年度の世界形選手権で優勝した坂本道人六段と横山喬之五段による演武を楽しみにしていると紹介した上で、「柔道整復師としての現代医学や科学的な勉強は当然だが、そのルーツである柔道の“心技体”の精神や心をぜひ学び、手技に生かして欲しい。またチームの和を学ぶ場にしていただきたい」と挨拶を行ないました。
大会には、全日本柔道連盟参与の藤田家将大会顧問をはじめ、大阪府柔道整復師会の徳山健司会長、大阪府柔道連盟の川﨑武夫会長、東京都柔道整復師会の橋本昇副会長、大阪市北地区柔道連盟の中村康彦先生、柔道藤猪塾塾長の藤猪省太先生らがご臨席。大阪府柔道整復師会の徳山健司会長からは、「我々の業界は来年に向けて大きな制度改革が行なわれようとしている。養成校も改革に向けてカリキュラムの改正を行なっているが、これからは厳しい教育になってくると思う。その中でこの大会のように滋慶学園の理念であるキャリア教育が、この教育改革に合致した素晴しい教育だと感じている」とお話があり、大阪府柔道連盟の川﨑武夫会長からは、東京五輪を前に柔道日本が世界選手権や形選手権で好成績を収めていることの報告があったあと、「日頃の鍛錬の技と精神の発揮はもちろん、学生らしい品位品格のある試合を展開し1本をとる柔道をして欲しい」と挨拶を頂きました。
最優秀選手に伊藤(京都)と佐々木(仙台) 審判長特別賞に菅原(仙台)
大会には約100名の学生が参加。各校学校長や各校教職員らが見守る中、熱戦を繰り広げ、男子団体戦決勝では、京都医健専門学校Aが5-0で東洋医療専門学校に完勝、昨年の雪辱を果たしました。女子決勝は仙台医健専門学校の大将、佐々木里帆選手が負傷をものともしない活躍を見せ、名古屋医健スポーツ専門学校Aを下し、4年ぶり2度目の優勝に輝きました。また京都医健専門学校が総長杯を手にする総合優勝9連覇を達成しました。個人戦では、男子有段者の部で仙台医健専門学校の久喜和真選手が大会3連覇を果たしました。
最優秀選手には、京都医健専門学校Aの副将として参戦し、切れのある1本を決めて男子団体優勝と総合優勝9連覇に貢献した伊藤玲選手(2年、3段)が選ばれました。女子は、有段者個人戦で負傷しながら団体戦の決勝で相手を崩して押さえ込み、優勝に貢献した仙台医健専門学校の佐々木里帆選手(3年、2段)が選ばれました。柔道精神をよく理解しマナーの優れた学校・選手に贈られる審判長特別賞には、同じく菅原り子選手(3年、無段)が選ばれました。
大会終了後、仙台医健専門学校の佐々木里帆選手は、「個人戦の決勝で鎖骨を折ったので、団体決勝では、片方の手に力が入らなかった。でもどうしても優勝したいと言う気持ちで体を合わせて崩して押さえ込むことが出来た。負傷を貴重な柔道整復師の体験として将来の開業で生かしたいです」と優勝の喜びを話していました。
また、総合優勝の京都医健専門学校のキャプテン、梅澤駿介選手(3年、3段)は、「昨年は団体優勝を逃し悔しい思いをしました。今年はAチームが優勝できて皆のチームワークによる総合優勝なので嬉しい。私は優勝メンバーではなかったが、私の勧めで専門学校に入ってから柔道を始めた親友が優勝メンバーに入っていたことが、何よりも嬉しいです」と話していました。
「投げの形」今年度世界チャンピオンの坂本六段と横山五段 素晴しい演武を披露
今年の形世界選手権で優勝した世界一の「投の形」を演武する坂本六段と横山五段。見事な美しさにため息がもれた
団体・個人戦の決勝戦前には、今年10月6日、7日にイタリアのサルディーニャ島で行なわれた「2017年世界形選手権大会」の「投げの形」部門で優勝した坂本道人六段(取)と横山喬之五段(受)による演武が行われました。2人が試合場の両端に正対すると、それまで歓声が渦巻いていた会場はシーンと静まり返りました。会場中の目という目が2人の動きに吸い寄せられ、坂本六段と横山五段による15種の投げ技が、一つ一つ丁寧に、しかも流れるように次々と決められてゆくと、その切れのあるあまりの美しさと速さに、会場は言葉を失ったように見入っていました。一呼吸おいての割れんばかりの大きな拍手に会場の興奮振りが伝わってきました。
その余韻がこのあと行なわれた決勝戦に持ち込まれ、男子団体戦での京都医健専門学校の5選手オール1本勝ちや、女子団体戦での仙台医健専門学校の執念の勝利など、素晴しい大会結果に結びつきました。
五輪金メダリストの二宮参与と世界チャンピオンの藤猪参与から講評
なんとか一本を取ろうと攻める各校の選手たち
試合後の閉会式では、モントリオール五輪金メダリストの二宮和弘・大会参与から「活気のある試合が多かった。10年ほどこの大会を見ているが、年々、技術、体躯の成長が見られる。特に京都医健の団体決勝は、一本をとるダイナミックな柔道で、非常に見ごたえのある試合だった。日頃の練習を積んでおられる成果だと思う」と講評がありました。
また、元世界チャンピオンの柔道藤猪塾塾長の藤猪省太・大会参与からは、「柔道は格闘技だという部分を沢山見せてもらった。逃げないで真っ向から挑んでいた。とくに日本柔道の良いところを見せてもらったと喜んでいる。この活力を生かして、明日からの勉学に励んで欲しい」と講評を頂きました。
最後に、大会副委員長の宮川藤一郎・滋慶学園グループ副理事長が閉会宣言を行い、関係各方面への謝辞を述べて全日程を終了しました。
無事大会を終えて、福士運営委員長は、「各校の先生方にお手伝いを頂きましたが、今日の主役は学生たちです。よくやってくれました。大きな怪我がなくてなによりでした」とホッとした表情で話していました。
【成績】
総合優勝
京都医健専門学校
男子 団体の部
優 勝…京都医健専門学校A
準優勝…東洋医療専門学校
3 位…福岡医健専門学校
3 位…京都医健専門学校B
女子 団体の部
優 勝…仙台医健専門学校
準優勝…名古屋医健スポーツ専門学校A
3 位…京都医健専門学校A
3 位…東洋医療専門学校
優秀選手賞
男子…伊藤 玲(京都医健専門学校)
女子…佐々木 里帆(仙台医健専門学校)
審判長特別賞
菅原 り子(仙台医健専門学校)
男子 無段者個人戦
〈60kg以下級〉
優 勝…山崎 竜星(東洋医療専門学校)
準優勝…渡邊 一樹(京都医健専門学校)
3 位…澤 茂樹(京都医健専門学校)
3 位…小田原 正義(大阪ハイテクノロジー専門学校)
〈70kg以下級〉
優 勝…西元 也史(京都医健専門学校)
準優勝…竹内 瞭爟(東京メディカル・スポーツ専門学校)
3 位…北尾 佑介(大阪ハイテクノロジー専門学校)
3 位…岩本 侑祐(福岡医健専門学校)
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〈80kg以下級〉
優 勝…南 太郎(京都医健専門学校)
準優勝…西山 賢成(京都医健専門学校)
3 位…中野 慎也(京都医健専門学校)
3 位…塩谷 凌弥(東洋医療専門学校)
〈80kg超級〉
優 勝…本間 育幸(東京メディカル・スポーツ専門学校)
準優勝…岡本 裕治(京都医健専門学校)
3 位…松原 怜(大阪ハイテクノロジー専門学校)
3 位…大城 響紀(大阪ハイテクノロジー専門学校)
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女子 無段者個人戦
〈54kg以下級〉
優 勝…堀口 麻央(京都医健専門学校)
準優勝…古城 静華(京都医健専門学校)
3 位…家苗 蒔(名古屋医健スポーツ専門学校)
3 位…上江洲 夢乃(名古屋医健スポーツ専門学校)
〈54kg超級〉
優 勝…菅原 り子(仙台医健専門学校)
準優勝…菅野 杏梨(東京メディカル・スポーツ専門学校)
3 位…杉谷 菜々穂(名古屋医健スポーツ専門学校)
3 位…大野 あかね(名古屋医健専門学校)
男子 有段者個人戦
優 勝…久喜 和真(仙台医健専門学校)
準優勝…工藤 悠矢(仙台医健専門学校)
3 位…佐藤・モハメッド・翔太(京都医健専門学校)
3 位…橋本 拓歩(北海道メディカル・スポーツ専門学校)
女子 有段者個人戦
優 勝…山岡 恭子(京都医健専門学校)
準優勝…佐々木 里帆(仙台医健専門学校)
3 位…桐谷 梨那(東洋医療専門学校)
3 位…伊吹 祐香(京都医健専門学校)
(以上、敬称略)