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地方創生へ 地元の期待を受けて、鳥取市医療看護専門学校3期生の入学式
1年目の「創」から「彩」、そして3年目の今年のテーマは「『進』~ここから発信、鳥取を支える医療人~」。
地方創生に資する地元を愛する医療人を育成しようと、鳥取市と学校法人大阪滋慶学園の“公私連携”によって平成27年(2015年)4月にJR鳥取駅前の一等地に開校した鳥取市医療看護専門学校(橋本勝信学校長)の第3期生を迎えての入学式が、学校の斜め向いにあるホテルニューオータニ鳥取で行なわれました。
今年の入学生は、地元鳥取県をはじめ、島根県や岡山県、兵庫県の近隣県、さらには栃木県や沖縄県など全国の高校と、鳥取大学や島根大学、山口大学といった国立大学など12大学と1専門学校の出身者です。これによって、すでにこの春、卒業生を送り出した大学卒業生を対象とする2年制の言語聴覚士学科を含め、3年制の看護学科、理学療法士学科、作業療法士学科の全学年の学生が揃い、医療人材不足に悩む鳥取の課題と本格的に向き合っていくことになります。
橋本学校長 「真珠のように光り輝く思考をもてるように努力して下さい」
国家斉唱、入学生発表に続いて学校長訓辞に立った橋本学校長は、今春、言語聴覚士学科1期生の国家試験合格率が96%(全国平均75.9%)だったことや、地元への就職率が50%強だったので、来年は初めての卒業生を出す学科を含めて7割まで地元就職率を高めたいと地元貢献への思いを述べました。
橋本学校長は「実学教育」「人間教育」「国際教育」という大阪滋慶学園が推し進める3つの教育理念について触れ、「国際教育」では年間約1000名の学生が海外研修に出かけるなど、志の高い職業教育に力を注いでいることを紹介。「グローバルな感性を持ち、逞しい魂を持ってこの鳥取の地を愛し、地域に貢献できる看護やリハビリテーション職になれるように良い生活習慣を身につけて成長していって欲しい」と訓辞しました。さらに橋本学校長は、「ヘレン・ケラーも言っているように、人は一度に大量の知識を習得できません。良い学習習慣を身につけ、毎日少しずつ習得していくことによって、ついには真珠のように光り輝く思考をもてるように努力して下さい」と新入生を激励しました。
鳥取市の深沢市長 「地域医療の中で羽ばたかれることを願っています」
鳥取市の深澤義彦市長も多忙な中を駆けつけていただき、3年目を迎えた鳥取市医療看護専門学校への期待と感謝を述べると共に、「地域包括ケアを課題として、医療職の需要が益々高まっています。医療福祉に力を注いでいる鳥取市におきましても、この学校は大変重要なパートナーであると考えています。本日入学された皆様は、これから色んなことを学ばれ経験していかれると思います。様々な経験を通して、また専門知識を習得されていく中で、地域医療の分野で、また地域の中で、今後、大いに羽ばたいていかれることを願ってやみません」と期待を込めて話していただきました。
地元の大きな期待に、新入生はもちろんのこと、教職員もその責任の大きさと、地元に貢献できる大きなやりがいを改めて感じているようでした。
鳥取県看護協会の虎井会長が祝辞。医療人としての心得を学びました
鳥取県看護協会の虎井佐恵子会長からは、医療職者としての心得をお話いただきました。同会長は、「鳥取で医療のプロになるという志をもって、この学校の扉を叩かれたことをうれしく思います。皆様には学校の歴史を創造していくという責任と楽しさを感じてもらいながら、専門の学習を深めて鳥取を支える医療人となってください」と話されました。さらに同会長は、父、母、祖父母と多くの命をつないで今ここにいると述べ、「人は強くもありますが、弱くもあり、優しくもあり、悲しくもあり、大切な命を守る職業に就く皆様はそんな人々のそばにいて命を支えていきます」と仕事の重要性を訴えました。とりわけ看護師には「“鉄の手にビロードの手袋を”という看護の真髄に触れ成長していって欲しい」と、やさしく温かい期待の言葉で締めくくられると、新入生たちは大きく頷いていました。
ロマリンダ大学のアリブーン学部長とダナン大学のナム学長からお祝いの言葉
海外提携校のロマリンダ大学心肺科学学部のアリブーン学部長と、ベトナムのダナン大学のナム学長からも祝辞を頂きました。
アリブーン学部長は医学の技術的な発展の結果、「私たちは患者への最上の医療行為を行なうために、様々な職種間での新しいコミュニケーション術を獲得しなければなりません。そのような試練の時代にこの学校とパートナーシップを結んだことは誇りに思います。皆さんは医療問題の新世紀のリーダとして、最高の医療職者を目指して頑張ってください」と新入生を激励していただきました。
医学部、工学部など10学部で6万人の学生が学ぶダナン大学のナム学長からは、「現在、ベトナムの多くの医師や看護師が医療水準の向上をめざして、日本に研修に来ています。我々も大阪滋慶学園の協力を得ながら、医療への高い志を持ち、意識の高い学生を育成していきます。高い志を持って医療の分野で学ぶことを決意した新入生の皆さんが、同じ志を持つベトナム人の模範となってください」と流暢な日本語で祝福していただきました。
来賓の紹介が行なわれ、ダナン大学国際協力部のホアン・ハイ部長や鳥取県理学療法士会の安田昌文副会長、山陰言語聴覚士協会の田村篤人理事、鳥取県若桜町の小林昌司町長、国立病院機構鳥取医療センターの下田光太郎院長らが紹介されました。また、鳥取市立病院の平野文弘事業管理者と早田俊司病院長をはじめ、鳥取赤十字病院の西土井英昭院長、鳥取大学の豊島良太学長からの祝電などが紹介されました。
新入生代表が“宣誓”
4学科の新入生を代表して、作業療法士学科1年の景井七星さんが 「この学校で医療人としての知識、技術、態度をしっかりと身につけ、地域の方に貢献できるよう仲間と共に精一杯努力し、学ぶことを誓います」と入学生宣誓を行い、宣誓文を橋本学校長に手渡しました。
このあと、“最初の授業”として、「講義」、「実習」、「学校生活」、「国家試験対策」について、各学科の学生によるプレゼンテーションが行なわれ、学校での学びや実習、国家試験対策など、非常に分かりやすくコンパクトにまとめた資料を見せながら、4学科の先輩たちが説明すると、新入生たちは学校生活を想像しながら真剣に聞き入っていました。