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【大阪医療福祉専門学校】 「授業改善および指導法の取り組み」をテーマに平成28年度第1回学内研修会が開催されました
大阪医療福祉専門学校では8月26日、本年度第1回目の学内研修会が執り行われました。学内研修会は、めまぐるしく変化する社会環境の中で、常に学生に対して最善の教育をできるよう、教職員もレベルアップを心がけ、努力していくことが主目的です。
今回のテーマは「授業改善および指導法の取り組み」です。大阪府教育センター附属高等学校の先生方をお招きし、同校が積極的に取り組んでいる、生徒の主体的な「思考力・判断力・表現力」を育むことを目標とした「アクティブラーニングを用いた授業」の進め方についてご講義頂きました。
まずは同高等学校教頭の脇田裕史先生による「保健体育科におけるICT機器の活用と観点別評価について」を学ばせていただきました。
ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、情報通信技術を指しますが、ICT教育とは主として動画撮影や分析アプリの活用や、プレゼンテーションアプリの利用が挙げられます。
例えば、体育の授業における跳び箱の練習で、跳ぶ様子を動画撮影しておくことで、今跳んだフォームがどうだったかをその場で確認できるためフィードバックが容易となり、より具体的なアドバイスを行うことができる、というようなシステムが構築されていました。プロアスリートに行われるような練習・指導方法が、既に高校生の体育の授業でも実際に行われていたことに感銘を受けました。
2例目は、英語科の岡田恵梨先生による「英語科における授業時間ごとの目標と観点別評価の実践について」です。
生徒の意欲を引き出すために、目標や評価を明確にし、これからの社会で求められる課題解決能力を身に付けるために、アクティブラーニングを効果的に取り入れているとのことでした。
実際の授業風景を動画で流し、アクティブラーニングがどのように取り入れられているかを概観しました。学生のモチベーションを維持するのは「できる(わかる)ようになりたい」という気持ちなので、そこに焦点を当てることが重要とのことです。
3例目に、数学科の小山真弘先生による「数学科における授業時間ごとの目標と観点別評価の実践について」を見せていただきました。
ルーブリックを用いた評価方法を用いることで、評価のブレがなくなり、問題解決のために考えが養われるとのことでした。実際の学生の答案を例に、ルーブリックの評価基準の成果を提示され、その効果が如実にわかるものとなっていました。また、小テストにおいては、従来の答えを導きだすものではなく、誤りを見つけるような形式にすることや、宿題の評価方法に関しては、間違った箇所を学生自身でなぜ間違ったかコメントをつけさせることで、考える力を養うことの一助となっているとのことでした。
研修会では、この他にも当校作業療法士学科の加藤美樹教員による「低得点者の指導方法について」の講義や、事務局の澄川良一事務部長補佐による「我が校の奨学生の現状とその指導について」の講義も行なわれ、参加した多くの教員にとって、大変有意義な研修会になりました。今回ご講演頂いた先生方、誠にありがとうございました。
また研修後は、教育センター附属高等学校の学生さん達のような最先端の教育を受けた学生が、大阪医療福祉専門学校に入学してくれれば大変心強い、との声が参加者から聞かれました。本校でもアクティブラーニング的な授業の研究を一層進めると共に、今回の研修会を通して、各教員の授業組み立てにあたって、より一層の工夫の可能性が見え、精力的に授業構成を考えていきたいと感じました。
今年度においてもまた、第2回、第3回と研修会を開催し、優れた先進事例を学びながら独自の工夫を重ね、学生を指導していく立場として常に向上していけるよう、励んでいきたいと思います。
(大阪医療福祉専門学校 広報 菊野 晃史)