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医療教育部会の理学療法分科会が琵琶湖で1泊研修を行ないました
2016.08.09
滋慶学園グループの理学療法士を養成する学科教員が7月29日(土)午後~30日(日)夕、琵琶湖クラブ湖邸滋に集まり、滋慶学園医療教育部会・理学療法分科会の研修会を行いました。この研修は、今年3月に行われた国家試験への取り組みの振り返りとして行なわれ、「国家試験対策を原点から捉え フローで取り組む」をテーマにグループ9校の教員が参加しました。
理学療法分科会 ~研修1日目~
千葉一雄委員長の司会のもと、冒頭で浮舟邦彦総長の挨拶があり、一人ひとりの学生を大切にすること、キャリア意識の形成から業界で活躍できる理学療法士を育てるために全体のマネジメントをどうして行くか、グループのシステムを活用し、フローで考えることの重要性について話があり、激励の言葉をいただきました。
研修は、国家試験対策センターの松尾寛子先生によるリスタートセンターについての説明と、今年度の活動予定についての説明から始まりました。リスタートセンターは、卒業したものの国家試験に合格出来ていない卒業生をサポートする国家試験対策センター内に設けられた組織です。卒業生には、この制度を活用してもらい、ぜひ国家試験に合格出来るように頑張って欲しいものです。
続いて、国家試験対策センターの稲岡隆輔センター長より、今年3月に行われた第51回理学療法士の国家試験の問題分析について説明を受けました。
休憩を挟み、各校から5年間の振り返りと次年度に行なわれる第52回国家試験に向けての対策内容が発表されました。各校ともに対策に工夫を凝らしており、活発な意見交換が行われました。
夜は懇親会が行なわれ、浮舟総長より改めて激励の言葉がありました。同じ学科の教員同士とあって、終始和やかなムードで熱い思いを語り合い、良い情報交換の場となったようです。途中、ジャズ演奏を聞く機会があり、ムードを更に引き立てていました。
理学療法分科会 ~研修2日目~
2日目は、参加者全員で早朝よりラジオ体操・宿泊先周辺の清掃活動(ゴミ拾い)を行い、清々しい汗を流しました。その後、朝食前に大阪医療福祉専門学校の鈴木操先生よりモーニングセミナーが行われました。学生一人ひとりに愛情をもって接し、基本を繰り返し学習するという考え方が大切であると話されました。
朝食後は、今年度の滋慶統一模擬試験の問題作成と実施について、京都医健専門学校の東佐登美先生より話があり、新たな試みの提案も加わって、より実践的な問題作成に向けて活発な意見交換が行なわれました。
続いて、大阪医療福祉専門学校の脇有文先生より「フローで行う国家試験対策と担任指導」というテーマで、この3月に卒業した3年制課程の学生の2年次からの対策内容についての話がありました。脇先生のとてもひょうきんで、情熱的な話しぶりが印象的でした。
休憩後、大阪医療福祉専門学校作業療法士学科の加藤美樹先生より、「成績不良者を伸ばす指導方法 ~既卒生との関わりから~」のテーマで話がありました。一般的に国家試験を不合格になった卒業生の指導は難しく、合格率も50%に満たないことが多いと言われている現状で、成果を上げている加藤先生の取り組みが紹介されました。加藤先生が「卒業生がわざわざ来て学ぼうと思うには,来て良かったと思える内容になるよう工夫している」と言われるように、その指導の素晴しさと、熱い思いがひしひしと伝わってくる内容でした。
午前の最後は、千葉委員長による「入学前から卒業までの教育課程編成について」の話でした。千葉委員長は、学生指導において、特に現役学生に対しては高校で学習する内容を教員が把握し、例えば生理学を教える際には、彼らが学んだ基礎生物学の知識と関連付けて話すことが理解を促すことに繋がる傾向があると指摘しました。学生の目線に立った指導の重要性について、改めて考えるきっかけを与える内容でした。
午後のグループワークでは、大阪医療福祉専門学校の永吉啓吾先生がコーディネータを行い、1年次担当、2・3年次担当、最終学年担当、職場上司というグループ構成で、グループごとにディスカッションが行われました。テーマは「フローで取り組む国家試験対策」です。ディスカッションの最後にグループごとの発表があり、先生方はそれぞれ、今後の参考となる取り組みについて熱心に耳を傾けていました。
今回の研修は、先生方一人ひとりにとって大変実りある内容であったようです。この研修で得たことを糧に、明日からの教育に生かしていきたいと口々に話していました。
(大阪医療福祉専門学校 金谷規弘)