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桜満開の中 医療ヘルスケア分野をめざす大阪滋慶学園5校の入学式が行なわれました

「地域の方に信頼される薬の店を作ります」
「患者さんに安心して治療を受けてもらえる整骨院を開きます」
「利用者の夢を思いやりの心をもって叶える介護福祉士になります」
「2つの専門職の視点で周りのことが考えられる医療従事者をめざします」
「この学校でしか学べることの出来ない看護の心と力を身につけたいと思います」


  • 学校法人大阪滋慶学園5校の合同入学式で、それぞれの入学の目的に向かって宣誓する新入生代表

  • 誓いの言葉を学校長に提出しました(ホテルニューオータニ大阪で)

 「共信・共進・共創 2016」をテーマに学校法人大阪滋慶学園5校の平成28年度入学式が、大阪城横の大川沿いの桜が咲き誇る4月4日(月)、新入生や保護者ら約3000人が参列してホテルニューオータニ大阪で行なわれ、大阪医療技術学園専門学校、大阪ハイテクノロジー専門学校、大阪保健福祉専門学校、大阪医療福祉専門学校、大阪医療看護専門学校の5校の代表が新入生の先頭に立ち、「本日、私たちは専門学校という夢に向かって精進する場に身を置きました。新入生一同は社会に貢献できる人間となるべく、真摯な姿勢で勉強に励み、稔りある学校生活を送るよう精一杯努力することを誓います」と力強く宣誓しました。

 入学式は、海外提携大学の学長や在阪新聞社の代表、医療・福祉系団体の代表など300人を超える来賓、講師の先生方が臨席され、大勢のご父兄の方々が見守る中で行なわれました。

 各校学校長の紹介のあと、5校を代表して滋慶医療科学大学院大学学長を務める大阪医療福祉専門学校の武田裕学校長(大阪大学名誉教授、医学博士)が訓辞を行ないました。

“最初の授業”として、武田学校長が「セルフマネジメントができる人材に育って欲しい」と訓辞

「どういう医療のプロをめざすのかを真剣に考えて欲しい」と訓辞する武田裕学校長

 武田学校長は、団塊の世代が75歳の後期高齢者になる2025年問題を取り上げ、「多くの人が医療費を使う側に回り、40兆円の巨額な医療費をいかにマネジメントしていくか国全体の大きな問題になってくる。国は病院、施設での医療から、この4月1日からの診療報酬改訂に見られるように、費用のあまりかからない在宅医療に診療の仕組みをシフトしようとしています。これからの医療の現場は、これまでのような右肩上がりとはいかないでしょう」と、医療機関、施設の質とサービスを競う厳しい時代を迎えると示唆しました。

 その上で、武田学校長は、「これからは、医療のプロフェッショナルとして皆さん一人一人が選別される時代になってきます。本日の入学式で医療職への”切符”を手に入れたと浮かれていてはいけません。病院、施設もマネジメントするが、あなた方もセルフマネジメントしていかなければなりません。ぜひどういう医療のプロフェッショナルをめざすのかを真剣に考えていただきたい」と、自分の目標をもう一度確認し、質を高めていくことの重要性を訓辞しました。

「目標・目的をもって始めることが大切」 浮舟総長がプロフェッショナルをめざす新入生に職業人の心得を伝えました

  • 浮舟邦彦総長は新入生に向かって

  • 「主体性を身に付けて欲しい」と述べました

 引き続き、学校法人大阪滋慶学園理事会を代表して、理事長でもある浮舟邦彦総長が祝辞を述べました。

 浮舟総長は、「皆さんは目的をもって入学してこられました。本日は単なるセレモニーではなく、第1回目の授業です。自分がなぜこの入学式に参加しているのか、なぜこの学校を選んだのか、卒業時の目標をもう一度、しっかりと思い描いていただきたい」と話した後、滋慶学園の建学の理念である「実学教育」、「人間教育」、「国際教育」が、スペシャリスト、テクノロジストとして将来、社会に貢献していくためにいかに大切かという視点から、噛み砕いてその重要性を述べました。

 浮舟総長は「皆さんは自分のキャリアを生涯かかって開発し、キャリアアップし、スペシャリストとして成長していかれます。そのキャリアの基礎を作る大切な時がこれから始まるのです。即戦力としての技術・知識を学ばなければなりません。毎日の授業を大切にして下さい。講義で貰った資料をもう一度、自宅で見直して下さい。予習し習ったことを復習する学びの習慣を身に付けて下さい。笑顔であいさつをする、それはコミュニケーションの原点です。自分で考えて行動する主体性を身に付けて下さい。あらゆることは、目標・目的をもって始めることが大切です」と、これから専門学校生活を送る上での”心得”を述べました。

ベルビュー・カレッジ(Bellevue College)学長と上海健康医学院院長から祝辞

ベルビュー・カレッジのデビッド・ルール学長

 海外提携校として、昨年秋に教育提携を行なった米ワシントン州シアトル近郊にあるベルビュー・カレッジ(Bellevue College)から学長のデビッド・ルール博士(Dr.David Rule)と国際教育部のハダ・カズミ部長(Ms.Kazumi Hada)が、2002年以来合作教育を展開する中国・上海健康医学院から黄鋼院長をはじめ、胡兆燕・医療器械学院院長ら5名が出席されました。

 デビッド・ルール学長は、「両校のパートナーシップは、地球規模の様々な問題に立ち向かう将来の医療職者にとって、重要な意味を持ちます。電子医療情報から臨床をサポートする機器に至るまで医療職者は作業手順やデータ収集を自動で行なうような新しいテクノロジーの中で活躍しています。めまぐるしく変化するテクノロジーの中で、今まで以上に昔から存在する病や新しい現在の病への理解を深めることに力を注がなければなりません。刻一刻と変化する21世紀の医療シーンはとてもすばらしく、皆さんが選んだ道は大きなチャンスをもたらしてくれるでしょう」と、新入生を激励しました。

上海健康医学院の黄鋼院長

 黄鋼院長は「大阪滋慶学園と本校の交流は16年目を迎え、協力して運営する臨床工学技士学科の卒業生も千名以上に上ります。このうち30数名は日本に留学し、臨床工学技士の国家資格を取得し日本の病院で勤務しています。彼らが日本社会で高く評価されていることは、我々にとって誇りです。今年も本学の卒業生が大阪ハイテクノロジー専門学校に留学生として入学しました。入学生の皆さんは時間を惜しんで努力を惜しまず勉学に励み、素晴しい青春時代を過ごしてください。本学の学生とも切磋琢磨し、頑張りましょう」と、今後の交流に期待を込め、新入生を激励しました。

 また、式典の中で、浮舟総長が理事長を務める医療秘書教育全国協議会会長で今年105歳になられる日野原重明会長から寄せられた「夢に向かって努力するものは、誰でも必ず成功する。この言葉を信じて頑張ってください」という祝電が披露されたのをはじめ、国立循環器病研究センター、小川久雄理事長からの祝電など近畿各地の病院長や施設のトップ、高等学校や海外教育提携校などからの祝電、メッセージ274通の一部が紹介されました。

 式典の最後に、各校の新入生代表が全新入生の並ぶ列の前に進み出て、それぞれ自分の目標を掲げて力強く「宣誓」を行ないました。

「登録販売者」「柔道整復師」「介護福祉士」「診療情報管理士&視能訓練士」「看護師」になること、社会に貢献すること、それが私たちの目標です

 大阪医療技術学園専門学校 薬業科 西川博哉さん(奈良県立御所実業高等学校出身)
「本日、私たちは専門学校という夢に向かって精進する場に身を置きました。私は高校時代、全国に4校しかない高校の薬品科に所属して勉強してきました。将来は早く一人前の登録販売者になり、店長となり地域の方に信頼される店を作っていくことを誓います」

 大阪ハイテクノロジー専門学校 柔道整復師学科 佐野竜哉さん(大阪府立柴島高等学校出身)
「柔道整復師、私がこの仕事にあこがれたのは、薬などを使わずに自然治癒力を生かし手技で治療ができる、やりがいのある仕事だからです。入学後はアロマテラピーやカイロプラクティックの資格にも挑戦し、患者さんに安心して治療を受けてもらえる整骨院を開く、これが私の夢です」

 大阪保健福祉専門学校 介護福祉科Ⅰ部 山盛こころさん(大阪市立扇町総合高等学校出身)
「私は中学生の頃から介護福祉士になりたいという夢がありました。介護の仕事は確かな知識や高度な技術も大事ですが、何よりも大切なのは人を思いやる心だと思います。卒業する時には、『介護福祉士は利用者の夢を思いやりの心をもって叶える仕事だ』と、自信をもって言いたいです」

 大阪医療福祉専門学校 診療情報管理士学科 中村有那さん(私立光泉高等学校出身)
「私は様々な人の立場から周りのことを考えることができる医療従事者になりたいです。診療情報管理士学科終了後、視能訓練士学科1年制に内部進学し、4年かけて視能訓練士と診療情報管理士という2つの専門職からの視点を持つ医療従事者をめざします」

 大阪医療看護専門学校 看護学科 岩田有加さん(私立四天王寺高等学校出身)
「私が看護師になりたいと思ったのは、高校1年生の頃、祖母のお見舞いに行ったときに患者さんそれぞれに合う食事をテキパキと準備し、忙しい中にも常に笑顔で接している看護師さんの姿を見たことがきっかけでした。この学校でしか学べることの出来ない看護の心と力を身につけたいと思います」

第2部 在校生が新入生のために専門学校生の“学び”をオリエンテーションしました

 大阪滋慶学園では、入学式を“最初の授業”と位置付けており、第1部の式典に続いて、第2部では、講義内容や病院、施設での実習や海外研修、卒業・課題研究、就職、資格取得などこれからの2年間、あるいは3年間にわたる学校生活について、在校生によるオリエンテーションが行われました。

 また大阪医療福祉専門学校の理学療法士学科の卒業生で現在、滋賀県の病院に勤める段上靖治さんが全学同窓会長として登壇し、大阪滋慶学園の生涯学習システムや同窓会の紹介を行なうと共に、後輩の新入生に①生涯、学び続け、柔軟な考えを持つ、②他職種と関わり、情報を共有する、③キャリアアップデザインを作ることが大事だと、社会人になっても、生涯にわたって学び続けることの大切さをアドバイスしました。


  • 第2部では在校生、


  • 卒業生による


  • “最初の授業”が


  • 行われました

 このあと、阪神タイガース専属トレーナーとして活躍する大阪ハイテクノロジー専門学校の卒業生、権田康徳さんら各分野で活躍する先輩からの入学を祝うビデオメッセージが紹介されました。

 午前10時からの式典が始まる前は、やや冷たい雨が大阪城の大川沿いの桜の花を濡らしていましたが、式が終わって、新入生が保護者と連れ立ってホテルを出る正午過ぎには、まるで医療ヘルスケアの分野をめざす新入生の前途を祝福するかのように、まばゆいばかりの春の日差しが照りつけていました。

  • 入学式会場の外では、大川沿いの

  • 桜の花が新入生を歓迎してくれていました!