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英虞湾アップサイクルプロジェクト 大阪ECO動物海洋専門学校の学生が環境保全に取り組んでいます
不要になったモノに新しい価値を加え、モノ自体の価値をアップグレードさせる「アップサイクル」をキーワードに、大阪ECO動物海洋専門学校 野生動物&環境保護専攻の学生たちが、三重県志摩市の英虞湾に浮かぶ「間崎島」で環境保全活動に取り組んでいます。
かつて真珠養殖で栄え、「宝石の島」といわれた間崎島は今、海洋汚染や密殖(過密な養殖)、日本国内外での競合により衰退。今や島民の7割以上が高齢者の限界集落となっています。後継者がいなくて漁や養殖を続けられなくなる、養殖イカダ・壊れた船・漁具などが適切に処理出来ずに放置されている、空き家が増加している、ウニの仲間のガンガゼが大量発生して磯焼けを引き起こす…。このような沢山の問題を抱えています。
美しく豊かな英虞湾を次世代へ繋いでいくため、学生たちは2021年秋から現地へ赴き、活動を開始。海に放置されたイカダを解体して薪を作ったり、壊れて捨てられていた船を手漕ぎボートとして復活させたり、ガンガゼを捕獲し食べてみることで利用価値を探るなど、これまで「不要」だったものに「価値」を与える活動を行いました。
また、現段階で明確な利用方法が見つかっていないロープや養殖カゴなどを、どのようにアップサイクルしていけるかを考え、アイデアを発表し合いました。
実は英虞湾以外にも、他の多くの漁村では同じ問題に直面しており、少子高齢化によって今後さらに増加していくことが予想されます。さらに不要品に新しい価値を見出し、このプロジェクトを全国に広げていくことで、いつか海辺に積み上げられたゴミの山が“宝の山”となることを目指しています。
(大阪ECO動物海洋専門学校 野中 優)