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【入学式】 「芽」~ここから発信、鳥取を支える医療人~ 地元の期待を受けて鳥取市医療看護専門学校 の「平成31年度入学式」

入学生を代表して宣誓する看護学科の山根さん

 「芽」~ここから発信、鳥取を支える医療人~。鳥取市との“公私協力”により設立された鳥取市医療看護専門学校の平成最後となる「平成31年度 入学式」が4月2日(火)、鳥取市駅前のホテルニューオータニ鳥取で行われました。

 入学式には、鳥取市の深澤義彦市長をはじめ、国立病院機構鳥取医療センターの井上一彦院長、鳥取県看護協会の内田眞澄会長、鳥取市議会の山田延孝議長ら各界から多数のご来賓の方々に列席いただきました。
 ご来賓、保護者の方々が見守る中、鳥取市東部地域を中心とした山陰地方の医療・福祉の未来を担おうという高い志を持った看護学科、理学療法士学科、作業療法士学科、言語聴覚士学科の4学科の第5期新入生を代表して、看護学科の山根美羽さんが「私たちは本日、医療人としての第一歩を踏み出します。私たちが選んだ道は生易しい道のりではありません。しかし決してあきらめることなく前進します」と力強く宣誓しました。

下田学校長 「相手の立場に立って行動する習慣を」  橋本常務理事 「学ぶ力、伝える力、コミュニケーション能力を養って欲しい」

 入学式は、新元号「令和」決定の余韻を受けての国歌斉唱に始まり、まず国立病院機構鳥取医療センター名誉院長の下田光太郎学校長が新入生に向って訓辞を行ないました。下田学校長は「この学校を選んだ理由は様々でしょう。しかし当校に入学したからには、医療者としての新たな人生が始まったのです」と医療人として生きていく“覚悟”をまず求めました。そのうえで、下田学校長は、「自己の利益を考えず、純粋に相手の立場に立って考え、医療を行ってほしいと思います。そのためには常日頃から相手の意見を聞き、相手の立場に立って行動する習慣を身につけなければいけません。そのように自分が変われるように挑戦してみてください。また勉強以外にも挑戦することを勧めます」と医療者の先輩として学び続けることの大切さを訴え、厳しくも温かい言葉を贈りました。

  • 訓辞を行なう下田学校長

  • 大阪滋慶学園を代表して祝辞を述べる橋本常務理事

 学校法人大阪滋慶学園を代表して橋本常務理事は、鳥取市医療看護専門学校は鳥取市との“公私協力”によって生まれた学校であり、地域の医療・福祉を支える人材となってもらうために、①実践力を養う「実学教育」、②社会人基礎力を身につける「人間教育」、③国際的感性を身につける「国際教育」が重要だと伝えました。そして良き医療人となるために、「良い学習習慣を身につけて、卒業までに、学ぶ力、伝える力、コミュニケーション能力を養ってください。2年後、3年後のありたい姿を想像してみてください」と述べ、夢を叶える秘訣としてウォルト・ディズニーの「好奇心」「自信」「勇気」「継続」の4つの言葉を贈りました。

鳥取市長 「地域医療、地域福祉のスペシャリストとして大きく羽ばたいて下さい」 

新入生への期待を述べていただく鳥取市の深澤市長

 多忙な中を駆けつけていただいた鳥取市の深澤義彦市長からは、開校5年目を迎えてすでに多くの卒業生が地元で医療・福祉人材として活躍していることや、在校生たちが地元最大のイベント「鳥取しゃんしゃん祭」に参加し盛り上げていることへのお礼の言葉を頂きました。また「地域包括ケアシステムの構築が課題となる中、今まで以上に医療・福祉に力を入れている鳥取市にとって、鳥取市医療看護専門学校はなくてはならない大切なパートナーです。大いに期待させていただいているところです」と、嬉しい言葉を頂きました。さらに、「この学校で専門的な知識、技術を習得されて地域医療、地域福祉の、そして地域のスペシャリストとして大きく羽ばたいていかれることを願っています」」と、医療・福祉職をめざす新入生の前途を祝っていただきました。

海外提携校のドミニカン大学と中国医師協会臨床工程師分会からもお祝いのメッセージ

 海外提携校からは、カリフォルニア州ドミニカン大学の健康自然科学学部の統括教務部長、ルース・ラムジィ博士と作業療法学部学部長のジュリア・ウィルバーガー博士に列席していただきました。ジュリア・ウィルバーガー先生から祝辞を頂き、「世界中で400万人を超える人が質の高い医療を受けられない状態にあり、この問題を解決するためには、430万人の医療職者が必要です。皆さんの医療職者としての今後の献身が問題解決の一助となるのです」と話していただきました。

  • ドミニカン大学のジュリア・ウィルバーガー学部長

  • ビデオレターで参加いただいた中国医師協会臨床工程師分会のガォ会長

 式への参列が予定されていた中国医師協会臨床工程師分会のガォ・グァンシン会長は急な公務のために来日できず、ビデオレターを送って頂きました。その中で、大阪滋慶学園との交流により、これまで日本の高度な臨床工学に関する技術を学んできたことにたいする感謝の言葉と共に、「今後は様々な学術交流活動を通じて日本と中国の臨床工学の発展と医療の発展のために頑張りましょう」と、末永い日中友好への思いを伝えていただきました。

鳥取医療センターの井上院長 「患者さんやご家族に共感できる心を育んでください」

  • 挨拶のために起立した新入生

  • 鳥取医療センターの井上院長

 実習をお引き受けいただいている機関のひとつであり、卒業生の就職先でもある国立病院機構 鳥取医療センターの井上一彦院長から新入生に祝辞を頂きました。井上院長は、チーム医療の重要性について述べられたあと、「この学校は国家資格である看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を養成するところです。これらの職業はチーム医療にとってとても重要な中核をなすような職種です。皆さんは将来、仕事として患者さんのプライバシーに深く関わり、身体にじかに触れて、時には痛みを伴うような処置を行なうようになります。このような仕事には深い倫理観と使命感が求められます。それ以上に、患者さんやご家族に共感できる心が求められます。これからの学生生活で専門知識と技術を身につけていくのは当然ですが、それ以前に、医療職としての思いやりのある心を育んでいただきたいと思います」と祝福していただきました。

第二部 最初の授業として、在校生が歓迎のプレゼン

  • 新入生にプレゼンするために登壇した4学科の先輩の皆さん

  • JR鳥取駅前にある明日からの学び舎

 第二部は「最初の授業」として、教員による鳥取市医療看護専門学校の教育システムの紹介や在校生らによる学校行事、学生行事や学外活動などを通じての成長と学びを発表するプレゼンテーションが行われました。作業療法士学科の景井七星さん、看護学科の清水莉子さん、理学療法士学科の長岡真友子さん、言語聴覚士学科の星合美花さんの4人が登壇、メリハリの利いた先輩たちのプレゼンテーションに、新入生の皆さんは真剣な表情で舞台を見つめ、自分たちの将来の姿を想像しているようでした。